20 Aug-

6:00少し前に目が覚めた。

昨日かなり寝たから眠くはない。

着けっ放しにしていたテレビを観ていたら、いきなり地震が。

長いし割にデカイぞ。

ローカルテレビの映らないテレビには、当然臨時ニュースが流れるハズもなく、

意外にデカイ地震だったらマズイということで、日本へTEL。

幸い街は、見渡す限り停電になってない。

ひと安心だ。

人間には変な力があるのか、我輩は大体地震の前に目が覚める。

阪神大震災なんかの時もそうだった。

やっぱり神だからかな。

そんなことより、かなりの人が歩いてる。

実は早起きなんだなケニア人。

さて、完全に目が覚めたので、ヒゲをそって荷物を片付け、7:30に朝メシ。

朝メシはそんなに食べなくても良い。

軽く食べてコーヒーを頼んだら、タンブラーとコーヒーが運ばれてきた。

思った以上に底が深くて、そんなに食べなくても良いと思っていたのに、

750ミリリットルは確実に飲んだ。(T_T)

おかげで腹がダボダボだ。

変な時間にもよおさなければ良いが・・・。

荷物を持ってロビーに下り、何だか嫌な予感がしたので、

ジャクソンが迎えに来てからチェックアウト。

今日は飛行機でマサイ・マラ国立公園に向かう。

空港までは約20分だそうだ。

地震はたまにあるらしい。

意外だなケニア。

偽「そういやぁ昨日コンファレンスセンターに行ったよ」

「コンファレンスセンター?あぁタウン内NE。あそこは安全」

偽「ところが、最初は4ドルだと言っていたのに、日本から来たと言ったら10ドル盗られたよ」

「上まで行ったの?うーん、普通は外人は4ドル、ケニア人は1ドル。

 しかしそれも彼女のビジネスNE」

う~む、納得はしたくないんだが・・・。

憤懣やる方なく見上げた木の上に、

鳥・・・っていうか

偽「うをぅっ」

「あー、デカイ鳥NE。アフリカハゲコウ」

その名の通り、禿げたコウノトリだ。

アレも子供を運んでくるんだろうか。

どっちかっつったら食っちまいそうだが。

それにしても車が進まない。

何なんだこの渋滞は。

「ナイロビはいつも渋滞NE」

偽「何で?」

「みんな働きに行く。勤務時間?8:00から21:00。

 長い?みんな驚くよNE。土曜日は午前中だけ働くYO。僕は休みだけど」

・・・かなり勤勉なんだなケニア人。

そんなおしゃべりをしてる内に、ウィルソン国内線空港に到着。

ジャクソンとはお別れし、今日日本から来たという日本人と一緒になった。

彼も我輩と同じホテルに泊まるという。

昨年も来たとか。

大体この手の日本人は、

聞きもしないのに色々情報を与えてくれて嬉しがるから

好きじゃないんだが、

彼はそういうメンドクサイ人種ではなかった。

写真を仕事にしているというので、カメラのことを聞きながら飛行機を待った。

飛行機は予想していたセスナではなく、割にデカイプロペラ機。

何度も書いてきたが、外国に来たらあまり日本語を話したくない我輩は、

どさくさに紛れて彼とは離れて座った。

10:12離陸。


眼下に広がるサバンナに、興奮しない人間がいようか。

これからあそこに降りるのだ。

途中一ヶ所で客の乗降があって、二番目のキチュワ飛行場で降りる。

約1時間だった。

飛行場とはいっても、何もない草っぱらに土の滑走路があるだけ。

うーむ、何ともサファリの香りがプンプンしてきた。

「偽スナフキン様ですね~。お待ちしてました~」

迎えに来てくれていたのは、今日からのホテル「ムパタ・サファリ・クラブ」の女性。

「3日間こちらのシャドラックがご案内します」

と紹介を受けた黒人ドライバー・シャドラック。

「ジャンボ!」

偽「ジャンボ・・・」

このホテルでは、一人のドライバーが

同じグループ(大体チェックアウトが同じ日である)をずっと担当するようだ。

どうも、同じコースをサファリすることがないように、配慮されているらしい。

さぁ乗りな!と数人がサファリカーに案内され、まずはホテルに向かう。

いきなり現れたシマウマに盛り上がる我々。

動物園ではシマウマなんてろくに見もしなかったが、

野性のシマウマってのは燃えるな。(炎)

ちなみに上の写真のシマウマは、サバンナゼブラという。

で、ムパタ・サファリ・クラブは30分ほど丘を上った所にある。

見晴らしが最高で、ただでさえ高地にあるマサイ・マラのさらに丘の上にあるので、

蚊がいないスバラシイホテルである。

アフリカで蚊がいないことがどれだけスバラシイか。

我輩はこのことを後日身をもって思い知るのである。

但し、それは諸刃の剣。

ゲーム・ドライブに行く度に、往復1時間近くを丘の上り下りに費やすことになる。

時間が限られたゲーム・ドライブで、これはかなりイタイ。

蚊はいないが、動物を見る時間が減る。

完璧なものなどこの世にはないのだ。

さて、ロビーで簡単に説明を受け、15:00のゲーム・ドライブまでは昼メシと休憩時間。

部屋に入ってすぐに全ての窓を閉め、念のためにアースノーマットを起動。

いくら蚊がいないと言われても、いたら生死に関わってくるんでね。

サクッと昼メシを食い、庭を散歩。

丘の上だけに、見晴らしは最高。

あの大地には、野良の動物さんがゴマンといるわけか・・・。

しかしそれより・・・やたらにトカゲがいるな・・・。

こんなのが部屋に入ってきたらどうしたら良いんだ。

そしてそれを食うのか、穴ネズミもかなりいる。

これも部屋に入ってきたらどうしようもないな・・・。

ま、入ってきたら考えよう。

明日の午後のマサイ村訪問ツアーを申し込んで昼寝。

こういう時間を持て余す旅は好きじゃないが仕方ない。

15:00、おまちかねのゲーム・ドライブの時間がやってきた。

そういえば、ゲーム・ドライブゲーム・ドライブと書いてきたが、

遅まきながら説明すると、いわゆるサファリのこと。

かつて、富豪たちが狩猟、すなわち「ゲーム」をしていた名残である。

ちなみに「サファリ」とは、スワヒリ語で「旅」を意味する。

「偽スナフキン様のグループはシャドラックがご案内します」

「ジャンボ!」 と、またシャドラックと握手。

「ジャンボってのは、スワヒリ語でHelloとかを意味するんだ」

偽「O.K.シャドラック。ジャンボ!」

「カリブ!(Welcome!の意味)」

案内されたのは、屋根が開けられるようになっているゴツイ四駆。

他社のサファリカーの中には、ジープのような乗員むき出しのもあって、

ああいうのはシャドラックいわく「コロニアルスタイル」というらしい。

植民地時代には、ああしたジープで走り回っていたのかもしれない。

確かに自然を直に感じられるのはジープだろうが、

あれはまき上がる埃を直に被るので、かなり大変だろうな。

我々の四駆ですらかなり埃が入ってくるから。

で、我々のグループは5人組。

2日前から宿泊している夫婦と、我輩と同じプロペラ機で来た親子(♀×2)、そして我輩である。

いずれも3日後に、ナイロビへ帰ることになっている。

みんなワガママを言わないし、とても快適に過ごせそうである。

「ヒアウィゴー!」と出発したわけだが、最初の方に書いた通り、

ムパタ・サファリ・クラブは丘の上にあるため、

ゲーム・ドライブをするために、30分丘を下らなければならず、

帰りは帰りで30分丘を上らなければならない。

朝のゲーム・ドライブは6:00~8:30、夕方のゲーム・ドライブは15:00~18:30であるが、

1日当たり実質2時間は丘の上り下りに費やさねばならない。

これではモッタイナイお化けに襲われてしまう。

偽「これって実際、朝のゲーム・ドライブの時間はあまり無いですね」

我輩の問い掛けに答えたのは、2日前から宿泊している夫婦だった。

2人によると、今朝はシャドラックの薦めで、ロングドライブというのにアレンジしてもらったらしい。

ロングドライブというのは、朝と夕方のゲーム・ドライブを合体させて、

6:00~12:00までゲーム・ドライブをするらしい。

そりゃあ良い。

実に効率的だ。

と、日本語で話していたら、ロングドライブという単語に反応したシャドラックが話し掛けてきた。
(当然彼は日本語は分からない)

「偽スナフキン、お前はロングドライブに行きたいのか?」

偽「イエス!ゴッツイ行きたい!!

 でも明日はマサイ村訪問(12:00~)を申し込んでるけど・・・」

「ノープロブレム」

偽「ノープロブレム?」

「サワサワ~(スワヒリ語でノープロブレム、You're welcomeっぽい意味。後のサワを強く発音する)

夫婦によると、ロングドライブの後でちゃんとマサイ村訪問も行けたらしい。

素晴らしく効率的なプランになってきた。

これぞ我が旅。

「あのぉ・・・私たちも参加できるように頼んでもらえますか?」とは、親子連れ。

偽「了解です」というわけで、我輩は英語なんてろくに話せないのに、

このグループの通訳としての大任を担うこととなったのであった。

しかしここは任せてくれ。

欧米人と同じグループになっても良いように、

DSのもっと英語漬けで
        勉強してきたのだからな!

丘を下りてすぐ、またシマウマに遭遇。

やはりシマウマといえども、野良だからな。

出会うと燃えるぜ。(炎)

一応ゲートがあって、チェックを受けてからマサイ・マラ国立公園に入る。

ここの国立公園は、車道だけでなく、

草むらに入っていって、動物を見ることができる。

同じゲーム・ドライブをしている仲間たちと無線を取り合って動物を探すのは、

まるでホエールウォッチングみたいだ。

太平洋ならぬ草の海原の中を、動物を探して移動しまくる。

この日は、ライオンやキリン、ゾウの群れに会うことができた。

あくびライオン

ヌーの頭蓋骨で遊ぶ子ライオン

親子ゾウ

間もなく子供が生まれるゾウ

赤ちゃんゾウ。

まだ上手く鼻が使えません。

アリ塚から見張るトピ

マサイキリンの群れ(ジラフセンターのキリンはアミメキリン。違い分かる?)

砂遊びするサバンナゼブラ

一瞬こっちを向いてくれたセグロジャッカル

「あそこに鳥がいるぞ。マサイ・マラで最も美しい鳥の一種だ」

分かりますかね。

どこにいるか。

この鳥がいますよ。

これを驚くべき長距離から見つけるシャドラック。

凄すぎる。

噂に聞いてはいたが、スバラシイ視力だ。

動物だけじゃなくて鳥まで楽しませてくれるとは。

明日以降も楽しみじゃないか。

いきなり沢山の動物が見れて、早くも満足しながらホテルに帰った。

しかし、満足したとはいえ、まだ我輩には見たいものがある。

それは、ヌーの大群がマラ河を渡る光景だ。

5~9月にかけて、彼らはタンザニアのセレンゲティ国立公園から、

ケニアのマサイ・マラまで、はるばる何百キロも旅をする。

そして最後の難関、ワニが潜むマラ河を命懸けで渡るのである。

これが見たくて、世界遺産であるタンザニアのセレンゲティではなく、

マサイ・マラのあるケニアを選んだのだ。

偽「我輩は、ウィルドビースト(ヌー)が河を渡るのを見たい!」
※見たい動物がいるなら、英語名ぐらい覚えて行くべし。
  ヌーはウィルドビースト、カバはヒッポ、サイはライノ、ヒョウはレオパード。
  カバやサイぐらい通じるだろうと思ってるのは日本人の思い上がりである。

「そうか偽スナフキンはウィルドビーストが見たいのか。よし分かった。

 でもウィルドビーストがいる場所はとても遠い。

 明後日、ロングドライブの時に連れていってやる」

偽「マジでサンキュー!しかしロングドライブは明日でないのか?

 明後日はバルーンサファリなんだけど」

「何?いつまでいるんだ?しあさって?じゃあ明日しかないな。

 他の人も明日ロングドライブで良いのか?」

        ( 頷く面々 )

「よし分かった。じゃあ偽スナフキン、係の女性に明日はロングドライブだと言っといてくれ」

偽「・・・ということです」

「分かりました。みなさんロングドライブでよろしいですね?

 では明日は朝ご飯を持って、ロングドライブになります」

ヨシ。

ということで、我輩のスケジュールの関係で、ロングドライブは明日になった。

悪いが下々の者、付き合ってもらうぞ。

明日のプランが決まったところで、また少し部屋で休んで、

ちょっとしたショーを見ながら晩メシ。

・・・う~ん、寝てメシ食っての連続だな。

これじゃあ太っちまうよ・・・。

あ・・・ベッド温かい。

湯たんぽかコレ。

ほわぁ~・・・。

Zzz・・・

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