-7 Aug

5:30起床。

メチャンコよく寝た。

今日は、この地域の世界遺産の教会を幾つか回ってから、

ルーマニア北西部にあるマラムレシュ地方まで走る。

今日もまたなかなかの距離なので、油断できない。

荷物をパッキングし、7:00に出発。

・・・が。

最初に立ち寄る予定のフモールルイ修道院の見学は9:00から。

まぁいいや。

町のホテルに備え付けのATMで2万円分ほどキャッシング。

昨日のお宿もだが、村の小さなホテルなので、クレジットカードが使えない。

宿代は3,000円程度だが、ガソリン代が心配なのでね。

9:00ちょうどにもう一度フモールルイ修道院を訪れ、きっちり見学。

入口に誰もいなかったので、ドアのところに5レウ挟んでおいた。

我輩は、きちんとお支払いしたい人なのだ。

聖堂内はミサをやっていたので、遠目で見学。

何とも清い空間であった。

次は、スチャヴァ市内にある、聖ジョージ教会。

ナビの表示通りに走り、スンナリ到着。

ここは、ヴォロネツやフモールルイとは違って、

フレスコ画で一杯というわけではないが、世界遺産に登録されているので見に来たのだ。

ここも中ではミサが行われていて、写真は撮れなかった。

普通の大きな聖堂で、まぁわざわざ見に来るほどではなかったかな。

続いて、アルボーレ修道院。

アルボーレ村に着けば、道標が出てて、

心配しなくても着けるだろうと思ったのに、どこにも道標がない。

そんなに探しづらい場所にあるハズもないのに、全く見つからない。

↑村での一コマ。

先を急ぐのにイラつくぜー。

あっちこっちと走り回ったが、やはり見つからず、30分以上を費やしてしまい、

これ以上は無理だと諦めて走り出したら、何と普通に道路沿いにあった。

しかも改修工事中。

何やねんと!!
(# ゚Д゚)

一応中は見れるようなので、サクッと見学。

・・・改修中のくせに、金は取るのかよ。

チッ。

次は少し離れたモルドヴィツァ修道院。

これで行けんのか!?という砂利道と丘を越えてしばらく、

ようやくたどり着くと、ここはかなり大きな作りの修道院だった。

周囲を高い塀で覆われており、まるで戦争の拠点のような修道院。

壁を覆い尽くすフレスコ画の保存状態が良く、美しい。

どれどれ、と一撃。

ふーむ、天気が良すぎて観光写真だな。

ま、いいや。

さ、時間が押している。

次は、最後のスチェヴィツァ修道院。

約30分山道を走って到着。

ここは、小さい作りながら、花が満開ってこともあって、

今まで見た中で一番美しい。

バチコンバチコンと写真を撮り、

これで世界遺産に指定されている5つの修道院は完全制覇。

時間は押しても、制覇できてよかった。

フレスコ画で一杯の修道院は他にも幾つかあるのだが、

この地方一帯に分散しており、とても全ては回れない。

もしこれを読んで、ここに来たい人は、

名著「地球の歩き方」も勧めている通り、レンタカーか、タクシーのチャーターが良いと思われる。

さて、これで心置き無く、今夜のお宿がある村、サプンツァへ向かうことができる。

サプンツァ村は、ルーマニア北部、ここから約250キロあるが、

今日はハイウェイを通っていけるので、あまり心配していない。

スチェヴィツァ修道院から西へ走り、ハイウェイ18号線へ折れる。

あとはこの道をひたすら走るだけ。

楽勝だね~。

・・・と、思いきや。

いきなり道一杯に広がる穴ボコ。



↑これだけなら避けられると思うだろ?
  しばらく走って、
  心が落ち着いてから撮ったからこんなもんなだけ。
  これが道幅いっぱいに点在しているのだ!

何じゃこりゃ!?

慌ててハンドルを右へ左へと忙しく切る。

穴は結構深いものもあり、ハマると衝撃がある。

こんなバカな・・・。

どうせ最初の少しだけだろうと思ったら、行けども行けども穴だらけ。

さらにトドメには、ナビに表示された「←150km」の文字。

こんな道を150キロも行けってのか・・・?

ここから先は、とにかくツラかった。

パンクが怖いので、とにかく穴にハマらないように、道路を縦横無尽に走り回る。

ルーマニア人もそこは同じで、対向車もフラフラしながら走ってくる。

あぁ、あと何キロこんな状態なんだい?と、何度聞きたかったことか。

道は人里離れた山の中に入っていき、

道路状態もひどくなる一方。

しかし既にもう何十キロと走ってきているので、今さら帰れないし、

迂回するには2倍近い走行距離が必要だ。

これは我慢して行くしかない。

途中、何度か道が広くなりかけて、

これはいよいよ普通の道になるかっ!?

と思わせながら、結局100キロ以上進んで、ようやく山の頂上にたどり着いた。

山の頂上はドライブインのようなレストランと教会があり、

ツーリングしているバイカーや、キャンピングカーが沢山停まっている。

これまで必死に走ってきた身としては、いきなり空気が変わったような感じだ。

とりあえず一息つきたかったので、教会見学をしながら休憩。


↑教会の中は、タペストリーがいくつも掛けられていた。

この頂上を境に、道路は一気に普通の道になり、超快適。

一時はどうなることかと思ったが、途中で車を停めて写真を撮る余裕も生まれてきた。

ぐんぐんと山を下り、

↑頂上を過ぎると、なぜだかバカンス系なペンションが建ち並ぶ。

ウクライナ国境の町、Sighetu-Marmatieiに到着。

今思えば、ウクライナの国境近くまで行ってみれば良かったのだが、

その時点ではサッパリそんな頭がなく、ここからさらに北西へ。

18:00前、ようやくサプンツァ村に到着した。

地元の人がやっている小さな宿を予約してきたので、

一体どこだろうかと思ったら、村一番の観光名所の目の前であった。

↑宿のオバサンのホスピタリティ溢れる「ペンション イリアナ」

簡単に見つかって何よりだわ。

駐車場に入れて、その村一番の観光名所である「墓地」へ。

そう、この村に来たのは、この「陽気な墓場」を訪れるためだ。

ここは、村人であった誰やらが、故人の生前の様子を墓標に描いた墓がある。

↑夕方だと完全に逆光なのだ。写真は翌日の旅行記に満載しよう。

ルーマニアの言葉で書かれているため、何て書いてあるのかは読めなかったが、

宿に置いてあった写真集に日本語訳があり、

それによると、美しい言葉であったり、なかなかシリアスな文章だったりした。

「人はいつ死神に会うか分からない。
  だから、それまでにちゃんと生きねばならない」

仰る通り。

たった一度の人生。

きちんと生きなければ。

独り写真集を読みながら、ウンウンと頷いた我輩であった。

隣の土産屋にあった食堂でハンバーガーを食い、

暗くなってからも村をウロウロしてみたけれど、ただ暗いだけ。

↑疲れてきた時の悪い癖。左に少し写真が傾きだしている。

続きは明日だな。

さて、今日も運転で疲れてしまったので、早めに休みとしますよ。

Zzz・・・

本日の走行距離 387.8キロ

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第一話 ブカレストへ  第二話 まずは肩慣らしに190キロ・・・

第三話 徐々に走行距離が延びる・・・  第四話 ルーマニア横断

第五話 穴ぼこの道を越えて・・・  第六話 農村巡りこそ旅の神髄

第七話 都会の景色に興味はなく

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