21 Ago 深夜-

一週間のペルー旅行を今まさに終えんとすべく、リマ国際空港にやってきた偽スナフキン。

チェックインの列はすんなりと流れたが、我輩の手前まできたところでなぜか手続きがストップ。

随分と待たされ、ようやく係員が我輩を手招きしたのである・・・。

「次の人~」




































「英語話せますか?オーケー。このフライトはキャンセルになりました」

偽「は?」

(紙を出し)「明日の朝、9:30にここへリコンファームの電話をしてね。
        今夜のホテル代は、レシート持ってくれば、明日払うから。ハイ次の人~」

・・・。

またかよ!!

おぉ神よ!!

なぜあなたは我輩をすんなり帰らせては下さらないのですか!?

あ、いや、確かにまだ帰りたくないのになぁって思ったのは事実ですが、

あれはペルーに対しての社交辞令というか何というか、もう帰らないといけない時間なんです神様ッ!!

馬車がカボチャに、ドレスがボロ布になってしまう前に帰らせて下さいッ!!ヽ(TдT)ノ

イカン、コレはイカン。

まずは現地エージェントに電話を・・・って、そうか!!

今の我輩にはケータイが無い!!(T_T)

マズイマズイマズイ。

何はともあれ、まずは電話だ。

公衆電話からエージェントに架ける。

エージェントが言うには、まずは今夜の宿とホテルまでの足代をもらいなさいということだった。

明日レシートを持って行くのではなく、クーポンを絶対もらいなさい、とのこと。

う~む、並び直していたら朝になるぞと思っていたら、

例のケータイでも撮って夫婦が、まさにカウンターの近くにいるではないか!

これは好都合だ。

同じく足止めを食ってしまった中年夫婦とともに寄生する。

カウンターの女の子は、我輩の時と同じことを言ったが、

中年夫婦の嫁が、ケータイを使って、彼らのエージェントと係員とを会話させることに成功。

明日の12:00に振替便が飛ぶこと、7:00にさっきの紙に書いてあった番号にリコンファームの電話をし、

9:00にもう一度来いと行っていたらしい。

何だか我輩が聞いたのと情報が違うが、この際現地エージェントを優先するのは当たり前。

そして我々は中年夫婦のエージェントの努力もあって、
         (↑よくできるエージェントは信頼感が違うよねぇ・・・ウチのときたら・・・!!)

めでたく全員が「5つ星」ホテル、スイスホテルのクーポンを獲得した。

・・・めでたくねぇよ!

早く帰らせてくれ!!

1日帰国を早めたがために、こんな目に遭おうとは!!

ここでようやくケータイでも撮って夫婦がエージェントとの連絡に成功。

翌朝、我輩とケータイでも撮って夫婦のエージェントがリコンファームの確認をしてくれるらしいが、

我輩はケータイを持っていないため、ケータイでも撮って夫婦を通じて連絡をくれるらしい。

通信役に使わせてもらうぞ。

ただ、女の子に渡された電話番号は、

ただのデルタ航空のコールセンターで、そこでどれだけの交渉が出来るかは自信が無いということだ。

実に不安にさせてくれやがるぜ。

さて・・・。

「情報交換しましょうね」と言い残し、中年夫婦は先にホテルへ行き、

遅れて我々もタクシー乗り場へ。

・・・彼らは、自分達だけは帰りますから、的な空気満点だな。

利用できこそすれ、頼りにはならない。

我輩達は呼び込みに来た運ちゃんのタクシーに乗ることにしたのだが、

ケータイでも撮って嫁は、運ちゃんのライセンスをケータイで撮影していた。

ちゃっかりしてやがるぜ。

ホテルまでは50ソル(30ドル)。

ちゃんとレシートをもらっておく。

チェックイン後、クーポンに付いていたディナー券でハンバーグを食う。

この時初めてケータイでも撮って夫婦と、まともに会話をした。

彼らは明後日、サザンの解散ライブ最終日のチケットを持っているらしく、

何としても帰国したいとのこと。

この時は、間に合うと良いですねぇなんて話していたのだが、

後々、彼らの執着心が我輩の怒りを爆発させることになる。

ハンバーグを食い終わったら、既に26:00過ぎ。

ホテルの国際電話を開通し、会社と家に事情を説明。

偽「1日早めに帰るんで、月曜は出社出来ますよ~」

しかし、さらに茫然とする事実が、翌朝もたらされるのであった。





























22 Ago -

4:30、起床。

全然寝れなかった・・・。

本当なら、もうすぐアトランタに着こうかという時間なのに、まだリマにいる我輩。

これから航空券を確保し、日本に帰らなければならない。

この夏休みという混んでる時期にだ。

昨年ケニアのジョモ・ケニヤッタ空港で喉が枯れはてるまで走り回ったことを思い出すと、緊張して寝られない。

ただ、あの時と違うのは、ミスコネクション(乗り継ぎできない)という言葉を知っているってことだ!

気を落ち着かせるべく、レストランでモーニング。

すると、中年夫婦は早くもホテルを出るところだった。

することがないから、早めに空港へ行くらしい。

なるほど・・・我輩を出し抜こうというわけか・・・。

こちらはとりあえずエージェントからの連絡を待ってから、ということになっている。

早めに動いた方が良いのか?

と、思いながら、部屋でケータイでも撮って夫婦からの連絡を待つ。

チ。

自分主導で動けないのがじれったい。

そして、やがて部屋の電話が鳴り、悲しい現実が伝えられる。

「あ、ケータイでも撮って夫婦の旦那です。今日のお昼に昨日の振替便があるらしいんですが、
 僕らの名前は予約にはなくて、
 明日のお昼の便でアトランタへ行って、
 さらに一泊してからの帰国便が取ってあるそうです」

・・・。(絶句)

やはりか。

この夏休みの真っ只中、1日ズレるだけで、スンナリ帰れるはずがないのだ。

分かっちゃあいたが、

前向きな心を持ち続けなければ!!

・・・と思っていたのだけど・・・心が折れそうだ。

偽「昼の便があるなら、乗せてもらうように早く空港へ行って交渉しましょう。
   リマにいるより、帰る手段は多いはず」

ということで、早めに空港へ向かうことにした。

ハイヤーの立派さにケータイでも撮って夫婦はビビっているようだが、何を臆することがあろうか。

金はデルタ航空に請求すれば良いのだ。

せっかくのハイヤーを楽しむぐらいでないと、

これから先の交渉なんて乗り切れないぜ!

オール革張りのカムリ(所詮カムリ)に揺られながら、我輩は、空港での舌戦に向けたプランを練っていた。

ケータイでも撮って夫婦がろくに英語を話せないのは、チチカカ湖で確認している。

こいつらはアテにはならない。

どうしたものか・・・。

1席しか空いてなかったら我輩が乗ることに異存あるまい。

しかし2席空いていたら譲らねばならんのか?

そんなバカな!

我輩は何としても月曜に出社するんだ!

仕事熱心でも何でもない。

2年連続2回目の遅延休暇なんて甲子園じゃあるまいし、んなことは旅のプロを目指す我輩には許されない。

と、あれこれ考えていると・・・。

ケータイ旦那「明日には何とか帰らないとね!頑張ってチケット取ったんだし」

ケーター嫁「グッズも揃えて行く準備万端なんだからね!」

ケータイ旦那「うんうん!結婚式があることにしようか!」

・・・。

またサザンの話か。

それは何だ?

席が空いてたら譲ってくれって暗に言っているのか?

お前達のサザンのコンサートなんてしったこっちゃねぇんだよ!!

絶対に・・・絶対にオレが帰ってやるッ!!

もはや強奪もやむなしと決め込んだところで、空港に到着。

デルタ航空のカウンターには既に列が出来ていたが、騒ぐほどではない。

随分前に出発したはずの中年夫婦の後ろ辺りに並ぶことができた。

早く来たのは正解だったようだな。

しばらく待つが、デルタ航空が来いと言っていた時間になっても、カウンターは開かない。

何なんだこの対応の悪さは?

やはり第三国の悪いところは、CS意識が足りないところだ。

10:00前になって、ようやくカウンターが開いた。

スムースに列が流れ、我輩の番になった。

どうやらケータイでも撮って夫婦のもまとめて我輩が交渉せねばならんらしい。

相手は昨日と同じ姉ちゃんだ。

手強いな。

偽「あー、我々は日本に明日帰りたい。
   明日の便を予約してくれたようだが、とりあえずアトランタ行きに乗せてくれ」

「今日アトランタへ行っても日本には帰れない。それにアトランタ行きの便はフルブックだ」

偽「あ~いやさ・・・」

ケータイ旦那「その便はオレ達のための便だろ!?
       とにかく乗せろ!お前たちはそうするべきなんだッ!!」

・・・。(怒)

テメェ相手を逆撫でしてどうする!!

ろくに英語なんて話せないくせにそれだけ予習してきたろ!?

ネゴの邪魔をするなら消えてくれ!!

・・・そのケータイを置いてな!!

見ろ!

明らかに態度を硬化させてしまったぞアホッ!!

偽「とりあえずアトランタに行きたいんスよ」

中年夫婦も交えて粘り強く交渉し、何とかアトランタ行きのチケットを手に入れた。

困った時には、とにかくお願いベースが基本だ。

分かったかクソドアホ!

お前のせいで余計疲れたんだぞ!!

偽「これはちなみに、今予約されているらしい明後日の
  日本行きの席はそのまま予約されてるってことで良いの?」

「イエス。ハイ、アトランタ行きのチケット!」

・・・嘘だな。

日本行きの分まで一緒に発券されないのはなぜだ?

やはり何とか自力で帰る手立てを探すしかないようだ。

予定より半日近く遅れてチェックイン。

偽「おうそうだ、昨日タクシー代はレシート持ってくれば払うって言ってたね?
  耳を揃えてスパッと払ってくれ」

「2階の事務所へ行ってね!That’s it(オシマイ)!」

まだ終わってねぇんだが・・・まぁこれ以上この姉ちゃんに色々と言っても無駄か。

いそいそと2階へ向かう。

何だケータイでも夫婦、お前らも一緒に行くのか?

次騒いだら蹴倒すからな。

2階の事務所は、コチラからは開かないドアの向こうにあり、

たまたま出てくる人がいたので、一気に突入。

こんなところに行けというあたり、行っても無駄な気配満点だ。

偽「あ~、昨日のキャンセルでかくかくしかじか・・・タクシー代をくれ」

「ココには金が無いから日本で請求しな!コレあげるから」

と言ってくれたのは名前をサインした紙。

・・・。

やっぱりね。(涙)

まぁこんなところでグダグダ交渉するより、日本語で押し込めるネゴの方がやりやすいか。

まさかとは思うが、ソルでよこすなよ!!

ちょっとだけお土産屋を見て、手元に残ったソルを全て両替し、出国手続き。

いよいよペルーともオサラバか。

・・・悲しくも何ともないわッ!!

搭乗ゲートへブラブラと歩く。

ここで、また別の中年夫婦(息子付)と出会う。

何と彼らは昨夜、欠航が決まる前にチェックインして出国してしまったため、一晩中空港にいたらしい。

こんな何もない空港に。

まるでちょっとしたリアルターミナルだな。(映画観た?ちと思い出深いぜ・・・)

さて、彼らが言うには、「振替便は本当に飛ぶんでしょうか?」ということだった。

・・・そういえば、予定のフライトまでもうあと40分だというのに、飛行機がいないのはなぜだ??

・・・。

イヤだ!!

これ以上は考えたくない!!(T_T)

しかしそれは現実のものとなった。







「Delay」







ガクガクブルブル・・・。

マジかー!?

絶望に打ちひしがれていると、今度は別の人が声をかけてきた。

「大変なことになりましたね」

これはまさに重要な出会いだったのである。

彼は先生(学校の先生と違うで)。

っていうか、教寧氏ソックリじゃない。

兄弟かと思ったがね。(笑)

驚くべきことに、彼は日本までのチケットを入手していたのである!!

「やっぱりお願いベースで頼まないとね」

偽「ですよね!?」

ケータイ旦那のアホが怒鳴らなければ・・・!!

先生のフライトスケジュールを確認し、何とか同じルートに帰ろうと係員に交渉するも、空いてないの一点張り。

一旦チケットカウンターに戻りたくても、出国した身では戻ることもできない。

クソッこのイライラ、誰にぶつけてやろうか!!

じっとしていられずに何とかならないかとウロウロしていた我輩であったが、

デルタ航空の人間には一切協力する気が無いのだと悟り、観念した。

そして、待つことしばらく、アトランタ行きの搭乗ゲートが変更になった。

一様に疲れた顔で移動する乗客達。

ふぅぅぅ・・・。

そして移動後のゲートでもしばらく待機。

ようやくデルタ航空から案内が入り、15:00には飛ばせるように頑張ってますとのこと。

ホンマかいな・・・っていうか長ぇ。

まだ2時間も待つのか?

ヒマを持て余した我輩は、しばし先生と談笑。

すると、この先生も昨日フリアカの空港でケータイを無くしたのだとか。

そして探していると、「さっき落ちてたぜ!」とカウンターに連れていかれ、

出てきたケータイが我輩のだったというから驚きだ。

無断で使用され、空き地に捨てられているであろう姿を想像していた我輩は、

とりあえず高額請求は無さそうだというコトに胸を撫で下ろしたのであった。

さて、しばらくして、ゲート前のカウンターに日本人観光客が数人集まって、何やら要求しているのが見えた。

何だ?

我輩を置いて、自分達だけ帰ろうというのか!?

断じて許さん!!

慌てて参戦すると、日本語が話せる(日本人?)係員だかツアコンだかが、

デルタ航空係員との通訳をしていた。

彼いわく、ここの係員は振替便を飛ばすことに一生懸命で、

日本へのトランジット便を取るとかの力はありません、

ということだった。(T_T)

アトランタで頑張るしかない。

他のヤツらより1秒でも早くチケットカウンターにたどり着き、日本へのチケットを手に入れるしかない。

そう、日本へ帰るのはこのオレだ!!(燃)

熱く燃えたぎって先生と話をしていると、ついにデルタ航空のクルーが現れた。

乗客達の口笛、拍手、握手に迎えられ、堂々と乗り込んでいく彼ら。

どうやらアトランタにはたどり着けそうである。

機内はガラガラだった。

振替便だし、一部の客は他の便にまわされているわけだから、当たり前だな。

まぁしかしメカニックの故障でこれだけ時間が掛かったのだ。

直ったとはいえ、

他に選択肢があるなら、我輩だって乗りたくはない。

アトランタまでは5時間。

夕暮れのカリブ海を見ながらのフライトとなった。

それはそれは美しい眺めだ。

そして、まもなくアトランタというところで、我輩には今までとは違う気持ちが現れていた。

月曜までに帰れなかったら、それはそれで良いじゃん。

むしろ今はアトランタの地球の歩き方をどこかでGETできないかという気分である。

コカ・コーラの本拠地だったか?

フ、満喫してやるぜアトランタ!

って感じで、当初の予定より10時間遅れてアトランタに到着。

とりあえず、帰国できるように努力はしておこう。

それで帰国が遅れたら仕方ない。

フフフ。

トランジットで再び米国へ入国。

急がず騒がずターンテーブルへ。

急がなくたっていいんだよ。

券が無かったら1日アトランタで遊ぶだけなんだから。

ケケケ。

ぬ。

回っているのは我輩のトランクじゃない?

・・・何だよー。

急いでない時だけ早く出てきやがってー。

スイスイと手続きを済ませ(トランクはもう一度預けて、出口付近で再び受け取るのだ)、

何と一番乗りでチケットカウンターにたどり着いてしまった。

着いたからには仕方ない。

偽「あ~、我輩はミストランジットなんだ。明日までに日本に帰りたい。
  エニーシートをあなたのプレーンは持ってますか?」

女の子は黙ってカタカタとキーを叩き、サクッとチケットを出した。

おぉぉ~、さすがはメリケン。

アッサリチケットが手に入ってしまったではないか。

しかも何も言わなくても今夜のホテルのクーポンまで。

ペルーとは違うなぁ・・・サンキューサンキュー。

・・・って、このチケットは明後日の到着やんけ!!

お前アホか!!

すぐさまチケットカウンターに戻り、初老の女性に再度お願いする。

カタカタカタカタ。

・・・。

カタカタカタカタ。

ぶつぶつ・・・。

カタカタカタカタ。

・・・。

だ、大丈夫?

分かってる?

「ミネアポリス経由なら空いてるわね」

おー!

それは先生がGETしたルートではないですか!

・・・チッ カエレルノカヨー。

で、めでたく我輩はアトランタ→ミネアポリス→成田→関空のチケットを手に入れたのだった。

成田→関空はなぜか成田で一泊してからの便になっているので、新幹線で帰ることになりそうだ。

まぁ日本に帰ったら新幹線代を請求すればよかろう。

もう英語で交渉するのは疲れたし飽きた。

そしてこのルートだと、

ミネアポリスまではファーストクラスだぜコノヤロウ!!(興奮)

とにかく疲れたので早くホテルに行きたいのだが、

このお婆ちゃんは、我輩にマイレージカードを作らせようとしているようだ。

別にいらないのに、ポイントが貯まるから!と、許してくれない。(苦笑)

書き方がよく分からなくてアレコレやってるうちに、中年夫婦やケータイでも撮って夫婦が、

日本語の話せるスッチーさんを連れてカウンターにやってきた。

あら、皆さん遅かったわね。

日本に帰るのはワタシだけ!

選ばれた優良種たるジオン国国民だけなのよ!!

スッチー「偽スナフキンさんは自力で取れたんですね~。
      あれ、ミネアポリスなんですか?サンフランシスコ→関空って空いてませんか?」

・・・ナヌ?

その後、中年夫婦は最寄りのセントレアへ、ケータイでも撮って夫婦もサンフランシスコ経由で成田への便を確保。

我輩のみ最寄りからはほど遠い成田着となってしまったのであった。

・・・チィィッ!!

でも・・・でも良いんだ!

自力で帰りの便を取ったっていう事実こそが重要なんだから!!
(↑これは本音)

ケータイ夫「偽スナフキンさんはどこ経由なんですか?何時着なんですか?」

偽「ん、(券を見せつつ)まぁこんな感じです」

中年夫「みんなちゃんと帰れて良かったですねぇ」

ケータイ夫「もう少し早く帰れれば良かったのに・・・」

また・・・サザンですか・・・。

もうマジでお前一生ここにいろ。

キモいわ。

そういえばケータイ嫁がいないじゃないかと思ったら、ターンテーブル脇でノックダウン状態であった。

さすがに気疲れしたのであろうか。

かわいそうに。

中年夫婦のほか、さらに数人が加わったグループになった我々一行は、

スッチーに連れられてシャトルバス乗り場へ。

次のバスにはまだ時間があったが、スッチーの電話一本でシャトルバスがやってきた。

すげぇな。

っていうか、職権濫用か?

何にしても、旅ではタフな我輩をもってしても、今回のネゴはベリーハードであった。

もう何も心配しなくても、明日の朝になったらミネアポリスから日本に帰れる。

へなへなとベッドに倒れこみ、26:00、北京五輪の野球を観ながら寝てしまったのであった。





























23 Ago -

翌朝。

本当ならば、もうすぐ日本に着く頃。

なのに、まだアトランタにいる我輩。

満喫している感が無いのはなぜだろう。

マチュピチュが遥か遠い昔に感じられる。

サンフランシスコ経由の一行は、もう飛んだ頃だろうか。

我輩の出発はかなりゆっくりである。

ゆったりとモーニングを食い、デルタ航空にもらったクーポンでは代金が足らないと怒られ、

部屋の番号を忘れてホテル内をさまよい歩き、

30分毎に出ているシャトルバスには慌てて飛び乗るハメになってしまった。(T_T)

やはり出掛けの準備がよろしくない偽スナフキンである。

一応今アメリカにいるんだよなぁ。

まさか本格的に入国することになってしまうとは。

行った国に完璧にカウントさせてもらおう。

で、チェックイン。

フフフ。

実は少し楽しみにしていた。

いつもエコノミーの行列に甘んじてきた我輩ではあるが、

何と今日はファーストクラス。

ドリンクサービスでは森伊蔵や魔王が何杯でも飲めるというじゃないか。

我輩は酒は飲めないけど随分高い芋焼酎なんだろ?

どんな贅沢をしてやろうかのぉ!!

なわけだから、モチロン待ち時間なんて皆無。

下賤の民が行列をなす横をするりとすり抜け、あっという間にチェックインできてしまうハズなのだ。

ミストランジットの産物でなければ、絶対二度と体験できない。
(↑仮に金があってもファーストクラスなんかには乗らない)

見よ!

これがファーストクラスのカウンターぞ!!

何だかいつもは「ケッエコノミーの客はさっさとしやがれ」的な空港係員の態度も、

今朝は「よぉこそいらっしゃいました!」的に感じられるじゃないか。

そうだ、オレはファーストクラスの客なんだ。

なめんなよぉ?

いかにもファーストっぽく、完璧にチェックイン。

ふ、決まった。

そして、ファーストクラス客用のセキュリティチェックを通り(やはりエコノミーとは別)、

ワクワクしながら搭乗までのひとときを過ごす。

これが本場のスタバよ!

そして本場のマックに

本場アトランタのコカ・コーラだ!

しっかりアトランタを満喫して搭乗ゲートへ向かう。

さ~て、我輩の飛行機はぁ~・・・って小せぇ!!

何やこのペンシルロケットみたいな飛行機は??

・・・ガックリ。

まぁそりゃそうか。1時間ちょっとのフライトで、行き先はミネアポリスなんてよく分からない所。

そんなデカイ飛行機なんてないわなぁ。

しかし腐ってもファーストクラス。新幹線のグリーンとは訳が違うのだ。

「ミネアポリス行き搭乗開始します。まずはファーストクラスのお客様・・・」

キターッ!!

さぁいよいよファーストクラスの座席・・・

って普通じゃねーかコレ!!

4列席が2列なだけやないの。(T_T)

「お飲み物は?」

偽「もう何でも良いよ(スネ)」

ミネアポリスまではすぐ。

ミネアポリスがどこなのかは未だによく分からんが、何なんだこの日本人の多さは。

空港の案内板にも日本語がある。

最後の最後にきて興ざめとはいえ、何といってもこれで帰れるのだ!

「ナリタ行きご搭乗のみなさま、お待たせいたしました・・・」

うぅ・・・ホントにお待たせだぜコノヤロウ!(涙)

やっと・・・やっと帰れるんだ・・・。

苦労はしたけど、こういう経験も大事。

やっぱり海外は最高さ。

また行くぜ世界!

首を洗って待ってろーーーー!!!



















実はこの後、中部地区は大雨で、新幹線はメチャンコ遅れるわで、我が城に帰り着いたのは、24:00少し前。

ホントに難儀した帰路であった・・・。

PS.デルタ航空さんは、新幹線代とタクシー代をちゃんと払ってくれました。(笑)

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