18 Ago-

5:00起床・・・というか、何度か目は覚めていたが、

アリエナイ頭痛と倦怠感で起きられなかった。

高山病の対策として、水を多めに飲め、とあるが、

ベッドの横のテーブルに置いてあるミネラルウォーターのペットボトルすら取れない。

手を・・・手を伸ばせばそこにあるのに・・・。

ぐがががが・・・。

ズキズキと頭が痛むというか、後頭部がドッキドッキとすごいスピードで脈打ってる。

何なんだこれは。

大丈夫大丈夫、これはきっと一昨日からの寝不足のせいだ。

5:00まで寝るんだ・・・と、言い聞かせて5:00になったのだ。

頭痛は一向に治る気配はなく、どうしようもないので、根性で体を起こしてペットボトルを取る。

・・・。

キュッ。

どぼぼっ。

びたびたっ。

うおっ水が噴き出た。

オネショみたいになってもたやないの。

でもそんなこと気にする余裕はない・・・。

そういえば6:00に迎えがくるんだっけ。

っていうか、こんな状態で行けるのか?

~~~~~~~ッ!!

下を向くと頭が割れそうだ!

体を起こしてから、約20分静止。

動く気が起きない・・・。

水だ・・・何が効くのかよく分からんが、今の我輩には水を飲むことしかできん。

それからまた10分以上静止し、ようやく着替えの体勢に入った。

顔を洗うのだが、下を向くと頭がガンガンする。

そして、後頭部はッキッキいいっぱなし。

高山病というのをナメていたね。

この貧乏性の我輩が、マチュピチュを断念しかねないほどの頭痛なのだよ。

みなさま、高地にきたら、

1日目は無理しないように!!(T_T)

まだまだぐわんぐわんとする頭で支度を終え、朝飯を食い、車に乗り込む。

本来であれば、クスコ発の列車でマチュピチュへ向かうはずであったが、

チケットが取れなかったということで、

クスコから車で1時間半行って

オリャンタイタンボという所からマチュピチュ行きの列車に乗ることになった。

そのため、やたらに出発時間が早いのである。

しかしやな。

正月明けから予約していてチケットが取れないってことはないだろー。

怠慢か現地会社に力が無いかのどっちかに違いない。

まぁそれは置いといて、既に4名の同行者が乗り込んでおり、座席は自然と最後尾に。

酔うんちゃうかコレ。

うぅー・・・揺れると頭が痛ぇ~。

こんなことで今日1日大丈夫なんだろうか。

車はウネウネとした山道を、どんどん下っていく。
←この下の方に見える谷へ下りていく

うぅー・・・ウネウネ道なら先に教えとかんかー!!

酔い止め飲んでないっちゅうの!

・・・乗ることしばらく、車はどんどん坂を下って、そして我輩の頭痛は治った。

なるほど、高山病には高度を下げるか酸素吸入が効果テキメンとあったが、

全くその通り。

いつの間にか頭痛はなくなり、車にも意外と酔わなかった。

すばらしい展開だ。

後はマチュピチュが晴れていれば良いなぁと、

段々重くなってきた空を見ていると、オリャンタイタンボに到着。

ウルバンバ川沿いの小さな町だ。

ここからはビスタドームという観光列車でマチュピチュの最寄り駅、アグリカリエンテス駅へ。

↑ジモッティのための列車                ↑観光客用のビスタドーム

車内では軽食と飲み物のサービス。

インカコーラというのを初めて飲んだ。

黄色い炭酸飲料で、味はオロナミンC。

ペルーに来たらインカコーラは外せないぞ。

車窓からの空はどんどん重くなり、我輩のまぶたも重くなって、

気が付いたらアグリカリエンテス駅に着く手前だった。

駅で現地ガイドの説明を受ける。

みんな麓の村で一泊するようだ。

我輩というと、日帰り。

元々、このツアーパッケージは9日間。

しかしそれだと帰国が日曜日の夜となる。

翌日仕事というのもさることながら、

去年のケニアのように、帰国できずに休み延長のようなことは、

さすがに2年連続はまずかろうってことで、マチュピチュ泊を切ったのであった。

・・・これが裏目に出るのは、また先の話で。

そんなことより、説明の中で気になったのは、「モスキート」という言葉。

・・・。

偽「蚊がいるってか・・・」

我輩がぼそりと呟くと、同行者が答えた。

「そういえば、ものすごく蚊に食われた人が何人かいたよね」

・・・マジか。

一瞬、去年のナクル湖の試練が頭をよぎる。

クソッ。

そんなこと地球の歩き方には書いてなかったぜ!

慌ててウェットティッシュタイプの防虫ティッシュを露出部に塗布。

日焼け防止に、長袖を着てきたのは色んな意味で正解だったな。

さて、アグリカリエンテス駅からマチュピチュまではバス。

歩いていくこともできるが、山道を片道2時間半。

時間のない旅人には無理な話だ。

時間があっても歩くことをチョイスしたとは思えないがね。

↑車窓にはこんな景色が流れていく


↑マチュピチュ側から見たバス道(ハイラムビンガムロード)。

延々クネクネと山道を這うように上っていくと、マチュピチュらしきものが見えてきた。

そして我輩は愕然とした。

く・・・曇ってるやんけ~~~!!(T_T)

これはショック。

言葉に表せないほどショックだ。

空は一向に晴れないし、ともすれば雨が降るんじゃないかという天気。

覚悟はしていたが、実際に見てしまうと、体中の力が抜けていく感じだ。

しかし脱力してても仕方ない。

見ている内に晴れることを期待するしかない。

そう、我輩は太陽王なのだから!!

ゲートを入ってすぐのスタンプ台で、パスポートにマチュピチュのスタンプを押す。

よく分からんが、押しても良いことになってるらしい。

なら押すだろってわけだ。

後で「パスポートはスタンプノートじゃありませんよ」って怒られたら、

怒られた時に考えれば良い。

というわけで、めでたくマチュピチュ入国を果たした我輩一行は、

まず、有名なビュースポットへ。

マチュピチュといえば誰もが思い浮かべるあの景色だ。

・・・が。

く・・・曇ってるやんけ~~~ッ!!

う・・・うぅ・・・なぜ・・・。(涙)

我輩は太陽王ではなかったのか。

こ・・・ここまで来てッ・・・。

ここ数年で一番の脱力感の中、ガイドの説明を受ける。

しかし・・・頭には入ってこないよ。

あぁもうどうでも良いって。

良いねぇみんなは明日もチャンスがあってさ!

ちぇっちぇっちぇ~~~ッ。

チキショウ、オレは太陽王のハズだ。

晴れろ晴れろ晴れろ・・・ムハーーーッ!!

と、ガイドの説明を無視して念じていると・・・。

キタッキタッキタでコレーーーッ!!

見たか者ども!!

我輩にひざまずくが良いわッ!!

ぐほへははッ!!

と、ようやく姿を見せたワイナピチュに感動。
              ↑後ろに見える山のことね。「若い峰」という意味。

おぉぉぉ・・・まさにマチュピチュだ。

スバラシイ。

ってなわけで、ガイドを放って、写真を撮りまくる我々。

ガイドも慣れたもので、じーっと、我々が満足するまで待っていた。

良いガイドに当たったと思った。

しばらくワイナピチュの見事な姿を拝見し、

感激したところで、マチュピチュ内に入っていく。

まずは居住地区。

マチュピチュの建物は、窓も壁も全て斜めになっている

表現が難しいが、壁がそれぞれもたれかかるように建てられているのと、

さらにガッチリした石の噛み合わせと相まって、地震に強いのだという。

いくつか並ぶ住居の下には、太陽の神殿がある。

中央の台座は、動物の生贄を置いたりしたらしい。

住居群を抜けると、神殿などのある広場に出る。
広場の左手遥か下にはウルバンバ川が流れる。
                      アマゾンの支流だというから、ここから相当な距離を流れていくわけだ。

広場にあるこの石は、角が正確に東西南北を示している。
↑置いてあるのはコンパス

すごいものだ。

人間ってつくづくすごい生き物だと思うよ。

どうやって発見したんだろう。

ゼロから作り上げる人はいつの時代も偉大だ。

で、神殿の脇を抜け、少し進むと、高台の上にインティワタナという日時計がある。

みんなそれに手をかざしている。

何だ何だ、何か力を授かれるのか?

ならば我輩にも授けてくれ~。

しっかりと太陽パワーを授かって、ここで折り返す。

ワイナピチュ側から見ると、こんな感じ。

よく「段々畑」と表記されるが、実際には地すべりを防ぐというのが重要な役割であったようだ。

谷間のような広場を抜けて、

コンドルの神殿、

ミイラが安置されていたらしき墓を見学、解散ということになった。

まだ明日1日観光時間のある他の人は、ガイドの案内でレストランへ。

我輩も昼飯がツアーに組み込まれてはいるが、

そんなもんを食うヒマがあったら、マチュピチュを見てまわりたい。

ポツポツと雨が降りだす中、再び遺跡内をブラブラと歩く。

さっきは見なかった奥の居住地区を抜けると、

ワイナピチュへの登山口があった。


この写真の角度からお分かりの通り、すごい急斜面を一気に登るんだそうだ。

人数、そして入山時間が限られており、登るには1泊しなければならないだろう。

我輩も時間さえあればチャレンジするところなんだが、行けないものは仕方ない。

しばらく遺跡内をウロついていると、空が一気に晴れてきた。

これは!と思い、最初に行ったビュースポットへ直行。

色んな角度からぼ~っと景色を眺めた。

う~む・・・マチュピチュだなぁ・・・。(しみじみ)

存分に景色を堪能し、もう良かろうと思った14:30、マチュピチュを後にした。

バスで駅まで行き、しばしブラつく。

まだ昼飯のバウチャーが使えるかなぁと指定ホテルを探したが見つからなかった。

と、その時。

誰か呼んでるなぁと振り向いたら、

昨日の半日ツアーで一緒だった香港人がカフェでスパゲッチーを食っていた。

「え、もうマチュピチュを見てきたの?こっちはさっき着いたのに」

偽「あ~、私は乗る、8:00、オリャンタイタンボからココ」
  (オリャンタイタンボ8:00発の列車で来たんだよ)

我ながら泣きたくなるような英語である。

カフェの従業員「君もどうだい?食っていきなよ」

偽「列車が来るからいいや」

香港人「何か飲んでったら?」

偽「うーん、やめとくよ」

ホントは飲み食いするつもりでブラついていたんだが、

あまりの英会話のつたなさに、同席する勇気を無くしてしまったのだ。

こんなに惨めなことはない。

バイバイと手を振り、少し歩いてカフェに入る。

出てきたコーヒーは、何だか舌にビリビリくる感じ。

ウィスキー入ってないだろうな。

何だこの後味の悪さは。

モカじゃなかったのかコレ。

・・・ち。

何とも後味の悪いまま、列車に乗り込み、

せっかくウルバンバ川側の席だったのに、ソッコー爆睡。

目が覚めたらオリャンタイタンボに着いていた。

ここでまた迎えの車に乗り込み、

星がすげ~なぁ・・・南十字星見えないかなぁ・・・と思いながらまたもや爆睡。

ふと窓の外を見ると、クスコの街明かりが幾千もきらめいていた。

すり鉢状になってんだぁ・・・Zzz・・・。

は。

着いたのか。

何にも見ないままに帰ってきちゃったな。

ま、仕方ない。

まだ20:30なので、少し休んでから、

まずは土産物屋へ行って、それから晩ご飯を食うことにした。

とりあえずアルマス広場で写真を撮り、



土産物屋を探すが目当ての店が見つからない。

何度か、店があると思われる通りを往復し、捜索を断念。

レストランはすぐに見つかったので、さっさと食ってしまうことにした。

地球の歩き方に載ってるレストラン。

こりゃあ美味いぜ!

オススメと書いてあるガーリックスープ

オススメしてるだけあって、抜群の美味さだ!!

外国でメシが美味いなんて一体いつぶり?

ひゃっほーぅ。

メシが美味いと嬉しいことを知った。

で、レストランを出て、適当に当たりを付けて土産物屋に入る。

ここで、アルパカ毛のパーカー、アルパーカーを発見。

偽「コレホントにアルパカ?」

「ホントにアルパカ」

ヨシ決まり。

ほくほく笑顔でお買い上げ、ホテルに帰ったのは22:30前。

本当はアイリッシュパブで軽く一杯飲めないビールでも飲もうかと思ったが、
↑雰囲気を楽しむのは酒が飲めなくてもできるからな。

翌朝のことを思うと飲めなかった。

また、風呂も入ると翌朝ヤバそうなことが書いてあるとなれば、怖くて入れない。

・・・。

はぁ。

また朝起きたら頭痛いのかなぁ・・・。

今日1日で順応できていれば良いのだが。

はぁ・・・。

Zzz・・・

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