3 Mayー

7:50起床。

極めてゆっくりな朝だ。

というのも、今日の観光は、昼のアンテロープキャニオンから。

毎日数百キロを運転する旅なので、1日はゆっくり寝なければと、

貧乏性な自分を寝かせるために組んだ、お休みの朝である。

ゆるりと荷物を片付け、ふにゃふにゃと出発。

アンテロープキャニオンには昼前に行くつもりなので、

それまでの間にホースシューベンドへ行くことにした。

やはり貧乏性なのである。

朝のホースシューベンドはダメだな。

渓谷に影が落ちているのと、順光だから、自分の影が写り込む。

昨日のあの時間帯は、偶然ながらまさにバッチリタイムだったようだ。

変に納得して町に戻り、昨日先送りにしたカメラのメモリーを買いに行く。

が、町の写真屋には4ギガのCFカードしかなかったので、

昨日のショッピングセンターで昨日見送った8ギガを購入。

ちっ・・・無駄足だ。

しかし同じ8ギガなのに値段が2種類あるのは何でや。

違いが分からんが。

まぁ安い方で良かろう。

またしてもアンテロープキャニオンへ向かい、今日はロウアーアンテロープキャニオンへ。

ロウアーも、自由観光は出来ないようだ。

11:00のツアーに申し込む。

アッパーとは違い、車で移動することはなく、

観光駐車場の裏手にちょっと歩いた所でガイドが言った。

「ここが入口だよ。・・・誰も写真撮らないの!?」

いやいや撮ります!

何とこの下に谷があるのか!

細い入口に入ると、中は驚くほど深い

アッパーとは全く違って、ホントに水の通り道のように思える

昼前ということで、日が上手く射し込み、ビームのように見える。
 

狙い通りだ!

バチコンバチコンと5DMK2を唸らせながら、細い谷を歩いていく。

もう凄すぎるんですけど!

あの狭い谷の入口を見た時の失望感は吹き飛んだわい。


↑ガイドはそれぞれオススメの写真スポットを持っていて、
  これは、この日のガイドのオススメ。
  水がスクリューのように流れてきたのが分かるのだが、
  写真が上手く撮れていない。

自然の力の美しさというか、人工では出来ない素晴らしさを感じた。

両手を伸ばしたぐらいの幅の狭い谷の中を、

階段を昇ったり降りたりしながら、1時間ちょい、じっくりと楽しんで駐車場に戻った。

写真を山ほど撮ってしまったが、メモリーは買い足したから大丈夫であろう。

さて。

予定では今日のお宿へ向かうハズだったが、

昨日夕方見てしまったアッパーアンテロープキャニオンが気になって仕方ない。

昼近くのアッパーは、明るく激変しているのではなかろうか。

次の目的地には早く行きたいが、気になり過ぎる!

今日は今回の旅で期待の観光が凝縮されており、ひとつひとつのチョイスに慎重になっちまうよ。

ぬ~ッやはりアッパーもう1回ッ!!

再びアッパーアンテロープキャニオンの観光駐車場でツアーを申し込み。

次は13:00。

30分の休憩が惜しいわい。

今日は10人ぐらい。

アッパーアンテロープキャニオンのガイドツアー申し込みは、

ペイジの町でもできるようで、町から来る四駆はツアー客だらけ。

駐車場まで来れるなら、こちらで申し込んだ方が、静かに見れるだろう。

中もツアー客がワンサカおり、昨日のようにゆっくりは見れない。

そんなことより意外なのは、なぜか明るさが昨日とあまり変わらないことだ。

ロウアーと違って中は広いし、

てっきり谷の底まで光が射し込むのかと思ったが、予想に反して暗かった。
 

しかしやはり明るい場所は昨日と違うのか、昨日ホテルで確認して、

ピント位置が気に入らなかった写真

撮り直したかったが、場所が見つからなかった。

とりあえず、これでアンテロープキャニオンは十分に堪能した。

今日の目的地へ行こう。

次に向かうのは、

今回の旅で期待度ナンバー1、モニュメントバレーだ。

今日の夕焼けと、明日の朝焼けが終わったら、あとは曇っても雨が降っても良い。

それぐらいのメインポイントなのだ。

予定走行距離は約200キロ。

3時間弱ぐらいか。

いったん南に下ってから、北東へ走らせる。

景色がだんだんと変わり、砂漠っぽくなり、ビュートという岩山が見えだした。

おぉ~っ期待感が高まるぜ!!

にしても、何であんな岩山ができるのかね。

自然の力とは凄いものだ。

モニュメントバレーへようこそ!という石碑で写真を撮ったり、

おぉっこれは画になるんじゃないかとUターンしたりと、

まさに1歩進んで2歩下がりながら、

いやいやそれじゃ下がってるじゃねぇかといった感じで、公園内に入った。

ゲートのおばちゃんが釣りを持ってなかったので、

ホテルで両替して払いに行かねばならんというめんどくさい手間にはなったが、

予定通り、今夜のお宿、The View Hotelに到着。

ここは、かつてない最高額のホテル。

素晴らしい。

文字通り、眺めが。

部屋の庭からこんなんだよ。


↑ほとんどの部屋がバレーを向いている。中には向いてない部屋もある。

しかし!

我輩は旅行家にして偽風景写真家だ。

部屋の眺めからでは満足できん!

はやる気持ちを押さえ、まずはパークゲートのおばちゃんに金を支払いに行く。

そして、バレーの中に下りていく道を少しだけ下ってみたが、見事にオフロード。

車高の低いこの車では、色々見て回ってると、夕焼けまでに帰ってこれないかもしれない。

今日は絶対失敗したくないので、バレードライブは明日にし、ホテル横の広場で撮影ポイントを探す。

ぬぅ・・・。

素晴らしすぎるな。

来て良かったよマジで。

夕焼けも最高に美しそうだ。

まさに日頃の行いが良すぎると言わざるをえない。

歩き回って吟味したポイントに、血糊がついたままの三脚を据え、じっと夕焼けを待つ。

何だかみんなは我輩よりも少し坂を下った所に集結している。

・・・そんなにそっちの方が良いアングルなのか?

いやいや!

散々吟味して決めたのだ!

群れるのではなく、自分の構図を信じて、ただひたすらに待つ。

・・・。

1時間経過。

・・・2時間経過。

太陽がビュートを赤く染め、我輩は近くにやってきた日本人家族と

雑談をしながらも、レリーズのシャッターを切りまくった。

これはヤバイだろ・・・。

家族が帰って、他の写真家達が誰もいなくなった日没後もしぶとく粘り、

夕闇の景色はイマイチ

というのを確認してから、ホテルでディナー。

既に22:00になろうかというのに、随分待たされて、ステーキを食った。

そして眠くなったので、部屋に戻って大爆睡。

大満足な1日であった。

Zzz・・・

本日の走行距離 156.2マイル

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第一話 ひまつぶし  第二話 右側通行  第三話 トルネコのように

第四話 砂の谷  第五話 期待感凝縮の一日  第六話 *いしのなかにいる*

第七話 雪国マイタケの谷

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