2 Mayー

夜中に目が覚めた。

ベッドに腰掛けて、ぐわーっと体を伸ばしたまま寝てしまったので、

膝がベッドの角で折れた状態なわけ。

焦ったね。

膝がその状態で固まってて、伸ばせない。(苦笑)

昨日筋肉痛にならないように、少し無理して歩き回ったんだが・・・。

まぁしかし、筋肉痛が翌日にきたってのは、まだ老いてない証か。

アリガタイ・・・ことはないが。

しばらくジタバタして、ようやくマシになったところで、寝まきに着替える。

そういえば、昨日滑落した時の怪我って・・・うわ・・・ひでぇあざとかさぶただ。

昨日見なくて良かった。

・・・アカン眠い。

再爆睡。

そして寝坊。

4:54。

4:00には起きるつもりだったのに。

目覚ましの音鳴ってないんちゃうかコレ。

・・・やっぱり無音設定か!

ちぃぃっ。

今日は昨日の朝焼けポイントよりさらに遠い、リパンポイントへ行く予定。

時間的には厳しいが、予定は変更しない!

5分で整えて発進。

エルク(デカイ鹿)が飛び出してくる中、

用心しながら車を走らせ、何とか日の出には間に合った。

ちなみに、トゥシヤンからリパンポイントまでは、約30マイル(48キロ)。

日の出のために往復100キロだから、まぁなかなかだよな。

ロケハンした想像どおり、リパンポイントの朝焼けは良かった。

遠いからあまり人が来ないのも良い。

我輩の他には、1人来ただけだった。

そして朝は相当寒いので、展望台が駐車場から目と鼻の先なのも素晴らしい。

そんなことより、ここが朝焼けビューに良いと思う、我輩のポイントは・・・

まぁ人それぞれだから、自分で条件を探してみてくれ。(笑)

さて、当初の予定では、チェックアウトしてからリパンポイントへ行き、

朝焼けを見たら次の目的地へ向かうことになっていたのだが、

最初に書いた通り寝坊したため、チェックアウトしにホテルへ帰らねばならない。

まぁせっかくだし、今日はまだ余裕がある行程(今夜の宿まで約200キロ)なので、

昨日の夕方に行かなかったウエストリムの展望台に行ってから、

次の目的地へ向かうことにした。

また30マイル走ってホテルに戻り、散らかった荷物をしまってチェックアウト。

そういえばホテル代金には朝飯代が含まれていたのに、一度も食わなかったな。

ま、朝飯よりは朝焼け見るだろ。

旅行家兼偽写真家とはそんなもんだと思う。

昨日と同じ駐車場に停め、バスに乗り換え。

ウエストリムには6つの展望台があり、そこのいくつかで降りて見て回る。

まずは初日に夕焼けを見たホピポイント。

朝と夕では、日の当たり方が全く違うので、ビックリするぐらい違う眺めだ。

これは意外な発見だ。

続いて、昨日夕焼けを見に来る予定だったピマポイントへ。

ここは、リパンポイントと同じく、

眼下にコロラド川が雄大に流れる展望台で、良かった。

夕焼けにオススメかどうかは微妙かもしれない。

一度夕焼けを見れば、良さそうなポイントが分かるんじゃないかな。

そのまま、バスの終点、ハーミットレストまで乗り、折り返し。

結局10:30になって、駐車場に戻った。

そろそろ出発せねばな。

東へ進路をとり、リパンポイントに再び寄りながら、

グランドキャニオン最後の展望台、

デザートビューを出た時には、12:00を回っていた。

いくら余裕がある行程とはいえ、宿に着けば良いのではない。

途中、漏れなく観光せねばならんからな。

先を急ぐことにする。

・・・と、思ったんだが、目の前にこんな景色が広がったら、止まって撮らざるを得ない。

さらに道々のビューポイントが、我輩の足を引っ張ってくれやがる。

ちぃぃっ!

さすがに寄り道し過ぎな感じがしてきたので、一気に走っていく。

眠くても我慢だ。

峠を越えて、いよいよ今夜の宿がある町、

レイクパウエル湖畔のペイジが近づいてきた。

町に入る手前に、見逃せない観光ポイントがある。

コロラド川が大きく曲線を描く、ホースシューベンドだ。

結構楽しみにしてきたポイントで、渓谷に影が落ちる前にたどり着きたかったのだ。

駐車場に停め、砂の坂を登ると・・・遠いやんけっ!!

昨日の筋肉痛と坂を滑落した痛みで、まだ歩くのはツラかったりするんだ。

行かない選択肢はないけどな。

ひ・・・ひぃ~っ。

さて、どこから撮るか。

っていうか、ここしかないか。

・・・滑落を思い出してしまう。

いやいやしかし、どうしてもそこまでは行かないとアングルが・・・。

ここに来てみて、

何でみんな同じようなアングルで写真撮ってるのかが分かった。

ここが一番良いと思う。

ビビりつつ写真を撮る。

腹這いになって崖からはみ出たら、もっと良い・・・いや、それは無理だ。(笑)

どれぐらい深い谷かわかりづらい?

赤で囲んだ白いツブ。

何だと思う?


ボートなんだよね。

おおおっ、高いのが分かってもらえたかな?

上の写真は広角端で撮ってるから、

もうギリギリなんだよ!

落ちる前に、そそくさと退散・・・。

とりあえず、無事に日が落ちる前に着けて良かった。

さ、次は、アンテロープキャニオンという所へ。

今回の旅で、楽しみなポイントナンバー2。

かなり期待しているが、メインの観光は明日の昼。

今日はロケハンのようなもんだな。

事前調査で場所がイマイチよく分からず心配だったが、簡単に見つかった。

目印は、火力発電所だ。

アンテロープキャニオンには、アッパーとロウアーの2ヵ所の観光ポイントがある。

ロウアーは、自由観光のような事が書いてあったり、

ガイドツアーのみ観光可能と書いてあったり、どっちだか不明だが、

アッパーの方は、ガイドツアーのみで確定しており、

今日はアッパーアンテロープキャニオンを観光し、

明日時間を十分にとって、ロウアーアンテロープキャニオンを観光することに決めた。

アンテロープキャニオン入場料6ドルを払い、

アッパーアンテロープキャニオン観光駐車場へ。

ここでガイドツアーの予約をするわけだが、

今日は次の16:00のツアーで最終だそうだ。

危なかった。

30分駐車場で休憩し、ガイドツアーの四駆で出発。

ツアー参加者は、我輩を含めて、わずか3人。

静かに観光できそうで何よりだ。

ツアー参加者が少ないのは、不人気ではなく、時間帯によるものだろう。

アンテロープキャニオンは、鉄砲水が作り出した、砂の谷。

谷の中に光が差し込む昼が一番の時間帯で、

日が傾いてしまっている今の時間はイマイチ、というわけだ。

だから我輩のメインの観光も明日の「昼」なわけ。

砂路を走ること4マイル。

アッパーアンテロープキャニオンの入口に到着。

この谷の中を歩くのだ。

まだ日が高いから平気だろうと思ったのだが、思った以上に暗い。

ふむ・・・ちょっと遅くなり過ぎたかな。

ガイドは非常に丁寧な女性で、あれこれと見所を教えてくれる。

見所というか、谷の中は全てが見所なのだが、

この岩はポーラベアだとか、

あれはジョージ・ワシントンだとかを

教えてくれるわけだ。
←サンライズandサンセット

そんなことにはろくに興味が無い我輩は、勝手に色々写真撮影。

いやぁ思っていたより凄い。

谷に刻まれた水の流れた跡。

これは明るい時間にきちんと見たい。

そう思いながら、アンテロープキャニオンを後にした。

今日の観光はこれにて終了。

今夜のお宿、「Super8」へ。

宿についてもたまに聞かれるので、改めて書いておこう。

最初のアイスランド旅行以来、自力で宿を決めている。

以前は地球の歩き方に載っている宿から選んでいたが、

今はBooking.comで選んでいる。
(一時期オクトパスを使っていたが、掲載量が段違いだ)

というのも、地球の歩き方に載っている宿は、

高級ホテルかドミトリーで、我輩が希望するホテルではないのと、

やはり掲載量が足りないから。

Booking.comなら地図を見ながら決められるので、

見所(主に朝日を見に行くポイント)に近い宿を選んで予約!

簡単なので、実にオススメなのだ。

で、今夜の宿もそうして決めた宿。

思っていたよりでかくて立派だった。

ゆっくり・・・するのは後だ。

荷物を置いて、レイクパウエルを見に行くことにした。

いわゆるダム湖で、人造湖。

白樺湖は大してキレイとは思わなかったが、ここは良いな。

←高級クルーザーが山盛り

高台の展望台とマリーナから湖を見て、

やっと今日を終えても良いかな、

という気になったので、町のショッピングセンターを物色。

持ってきたカメラのメモリーが既に残り8ギガとなってしまったので、

補給に来たわけだ。

・・・が。

5DMK2のメモリーは、よくあるSDカードではなくCFカード。

これがなかなか売ってない。

ようやくデカイショッピングセンターで見つけたのは8ギガのだった。
(我輩は16ギガを使っている)

う~ん・・・。

カードの枚数が増えるのを嫌った我輩は、

今日は閉店してしまった町の写真屋に期待することにし、その場は見送り。

世界のへビッグマックを食いに行った。

外国の世界のは、ジュースはカップだけもらって、自分で注ぐ、要はドリンクバー。

このシステム、何で日本には導入されないのか、ふと考えてしまった。

ジュースの種類を聞いて準備する、というカウンターの工程が1つ減るので、

人員削減が期待できる一方、設備投資が必要になるわけか。

何年でペイできるかは削減できる人の時間給を・・・と、

そこまで考えてから、実はもっと他の事が理由なのではないかと思った。

カップを勝手に回し飲みしたり、ジュースをアホほど飲みながら、

世界のでお勉強したがる理解不能な学生がいるからじゃないだろうか。

外国の人々は、意外にそういうところはしっかりしてる気がするんだ。

だから、ドリンクバーなんじゃないかと。

実はだね、交通規則をしっかり守って、

止まるべき所はしっかり止まるというアメリカ人の運転に、感心していたのだよ。

だから信号が無くても事故が少ないんじゃないかと。
(この旅の間、一度も事故を見なかった)

日本は、ココ何台走るのよって道にまで信号をつけて、

それでも赤信号無視をするアホがいるから、事故が起こる。

過保護過ぎて脳ミソプリンなヤツが増えるんじゃないかと、

またしても日本人がとても残念に思えてきたので、

世界ののドリンクバーについて考察するのは止めた。

外に出ると、恐るべき真っ暗。

街灯は数本あるだけで、とにかく暗い。

これだけの町でもこうなんだから、

田舎町や町外れがどうなのかは推して知るべしだな。

そんな中を、みんなちゃんと右左折しながら運転している。

これはすげぇな。

いやマジで車線見えないんスけど。

いや、いつ出るの?

良いの?

真ん中は右左折用レーンなの?

・・・えぇ~いままよッ!!

何とかホテルに戻り、やっと一服。

明日の朝はゆっくりなので、

久々にパソコンの電源を入れ、撮った写真をパソコンに保存。

パソコンに保存したのだから、CFカードは初期化してまた使えば良いのだが、

我が城の写真保存用HDDに移すまでは、消すのが怖い。

結局買い足すことにした。

フォトストレージを買わなくて正解だったと思えたよ。(苦笑)

そして写真のデータを移しながら観てたCNNで、

我輩はビンラディン殺害のニュースを知ったのである。

帰りのチェックが厳しくなったら面倒だな・・・と、思いながら寝た。

Zzz・・・

本日の走行距離 241.2マイル

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第一話 ひまつぶし  第二話 右側通行  第三話 トルネコのように

第四話 砂の谷  第五話 期待感凝縮の一日  第六話 *いしのなかにいる*

第七話 雪国マイタケの谷

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