9 Jul -
3:00起床。 ・・・うーむ、眠いぞ。 今日は6:15の便。 サンティアゴを経由して、アルゼンチンの首都ブエノスアイレスへ飛ぶ。 ブエノスアイレスには18:00頃到着予定なので、 夜のエンターテイメントに間に合わなくもない。 少し調べると、タンゴショーを見せる洒落たレストランがあるようだ。 ・・・なーんてことを地球の歩き方で今さらながらにチェック。 そして最後にチリのページをペラペラめくっていると・・・。 時差12時間とある。 アレ!? 今何時!? こっちに来てから、XperiaとiPhoneで表示される時間が違う。 アレ、今って4:00? これはイカン。 慌てて荷物をまとめてロビーへ行くと・・・やはり誰もいない! スイスでやったみたいに金と鍵を置いて立ち去ろうかと思ったら、 玄関が開いてないし!! ガッデム!! こうなったら誰かを探すしかない! 色々ドアを開けていくと、 掃除やらの道具が置いてある部屋に女の子が寝てたので起こす。 起きろコラ!! 偽「チェックアウトよろ」 「チリペソ38,000」 偽「はいチリペソ40,000」 「お釣りがないよ」 偽「あげるあげる」 というやり取りを言葉がわからぬままに終えて、 タクシーを呼んでもらい、空港へ行くと、やっぱり時計は3:00だったようだ。 アカン、これからは空港でしっかり時間合わせを義務付けねばならんな。 コレを打って時間を潰し、5:30過ぎに搭乗。 早朝の便が好きなのは、しっかりと遊ぶためなのもあるが、 早朝便なら遅れないだろうという思いがある。 定刻に出発し、機内ではもう毎度のごとく爆睡。 今回の旅は何でこんなに寝れるんだろうか。 じじいになったからにしても眠すぎるわ。 ただ、到着前にしっかり起きて、 サンティアゴの街とアンデスの山々を撮ることだけはした。 今日もサンティアゴの街はガスの中にあり、 飛行機が降りていく時なんかは、 まるでジブリのアニメのように雲の中へ突っ込んでいくのだった。 10:00前に到着。 ここでもしっかりと乗り継ぎ時間を設けてあり、 ブエノスアイレス行きは14:35発。 LANTAMは当てにしていないのだ。 ロビーでチリ最後のお買い物をしている時にふと気付いた。 残りの外貨がほとんどない。 USDで220ほどと、チリペソ20,000(6,000円ぐらい)。 日本出発直前に、ブエノスアイレスは思ってたより治安が悪いらしいことが判明し、 ブエノスアイレス観光はタクシーチャーターを予定している。 これで足りるのか・・・? うーむむむ。 しかしここでも多分大丈夫という判断を下し、円をドルに替えるのは止めた。 14:35発ブエノスアイレス行きも定刻に出発。 サンティアゴからブエノスアイレスまでは近くて2時間。 サンティアゴから離陸した時に寝てしまい、街を撮るのはミスった。 まぁガスの中だったけどね。 アンデス山脈を越えると景色はすぐに牧草地帯になった。 これがパンパか。 そしてブエノスアイレスには17:30過ぎに到着。 これが最後の観光地だ。 荷物を受け取り、 出口に一番近いところにあったタクシー屋「VIP TAXI」で市内までの切符を購入。 USD43。 なかなかに良いお値段である。 バゲッジクレームの外に出て、 キャッシュディスペンサーでキャッシングを試みるが上手くいかない。 仕方なく両替所を探すと、銀行の窓口しかないというので並ぶ。 我輩が並び始めた時は数人だったが、手続きが遅く、 我輩の後ろには凄い列が出来ていた。 アルゼンチンが以前破産した国なのはご存知だろうか。 外貨獲得のためか、アルゼンチンペソを外貨に再両替が認められていないらしい。 日本円は交換できないというので、いくら交換するのか迷ったが、 USD200とチリペソ20,000(6,000円ぐらい)を交換することにした。 さっきの市内までのタクシー代からして、明日のチャーター代が気になったのだ。 これで手元に残った米ドルは20数ドル。 大切にせねば。 空港を出てタクシー乗り場を探そうと思ったら、 「タクシー、タクシー」 と言うヤツらが沢山。 そのうちの一人に切符を見せると、勝手に荷物を引いて歩いていく。 着いていくと、何やらドライバー的なのを捕まえて何か言っているが、 何を言ってるのか分からん。 そしてこのドライバー的な人は、 我輩が切符を買ったタクシー屋の人ではないらしいことは分かった。 我輩の荷物を引いていったヤツは、 荷物を引いてやったんだからチップを寄越せと言う。 金はないと言っても引き下がらない。 仕方なく1ドル札をくれてやったら、 文句を言ってきたが無視した。 ここで待ってればタクシードライバーが来るとも思えず、 空港内に引き返して聞いて回ると、「VIP TAXIの乗り場はそこだ」 とのこと。 何だ中にあんのかよ! っていうか、さっきのチケット屋の裏じゃねぇか。 売り子のネエチャンに声を掛けたら、ドライバーを呼んでくれた。 ぐぬぬ、そういえば買った時に乗り場はそこだ、と言われたような・・・。 普通空港の外だと思うやんけ! チッ、貴重な外貨が。 そして時間も荷物を受け取ってからたっぷり1時間ほど使ってしまったわい。 ドライバーは巨漢だが寡黙な人で、淡々と車を飛ばす。 高速道路からは暗くて街はよく見えない。 ホテルは五月広場の脇。 空港からは約1時間。 特に渋滞しなかったのに。 随分遠いんだな。 思ってたより高級感が漂うホテルじゃないか。 ここならコンシェルジュが役に立つかもしれん! チェックインしたらまずはロビーでタクシーの手配。 明日1日チャーターしたいこと、値段はいくらかをコンシェルジュに聞いてもらう。 すると、1時間260アルゼンチンペソス、プラス空港までは550アルゼンチンペソスとのこと。 これなら足りるな! 何時からにするかだけは後ほど伝えることにして、まずは部屋に荷物を置く。 そして余分な金とカード類、カメラのメモリーカードも全部交換してからメシを食いに行く。 わずか4ブロック先に、今朝調べた洒落たレストランがある。 歩いても行けそうだが、ここはタクシー一択。 翌日のタクシーチャーターは10:00からでお願いして、 別にタクシーを呼んでもらい、Cafe Tortoniへ。 何人か並んではいたが、15分ほどで入れた。 内装がとてもお洒落な作りのレストランだ。 次のタンゴショーは22:00から。 まだ1時間あるし、 そもそもタンゴショーを見たいってのは我輩のテーブル担当に伝わってんのかね。 オーダーしたアンチョビとタマゴのサンドイッチがあっという間に出てきてしまった。 時間かけてゆっくりメシを食うのって何より苦手なんだよなぁ・・・。 とにかくチンチラ食ってたら、 「タンゴショー?」 とテーブル担当に声を掛けられたので、支払いをして移動。 レストランの奥にある小部屋がステージになっていた。 なるほどキャパはそんなにない。 予約できるならした方が良いかもね。 すぐ満席になった。 タンゴダンスだけじゃなくて、 タンゴ→歌→タンゴ→音楽→歌→タンゴ・・・と続く。 途中小休止を挟んで1時間のショー。 何を話してるのか全く分からなかったが、まぁこんなもんでしょう。 ちなみにここのお支払いは全てニコニコ現金払いなので、 お金を忘れないように。 ショーが終わったのは23:00。 さて・・・。 どうやって帰ろうかな・・・。 ホテルまでは4ブロック。 1キロ足らずだ。 店の外に出ると、家族連れも歩いてるのが見える。 割とメインストリートなのかここは。 しかし・・・。 店を出てすぐ、隣の店の前でたむろってた若者の一人が我輩の方に歩いてきた。 というか、我輩の後ろにその連れがいたようなのだが、 もはや我輩の緊張感はマックス。 正面からも家族連れ的な感じのが歩いてくるし、 ホテルまでなら大丈夫かもしれん。 ただ、時間的にもあのメキシコの夜と同じ時間帯。 ここで無理して、今まで良い感じにきてる旅を台無しにするのはよろしくない。 角に来たところでタクシーがやってきたので停めた。 ホテルの場所を教えると、 「オイ君のホテルはたったの4ブロック先だぞ」 と言われたが、 乗るんだオレはよぉ!! わずか2、3分ではあったが、 買える安全は買った方が良し! 部屋に戻り、そういえば屋上にプールがあったハズだと思い出し、 三脚を持って最上階へ。 プールへ繋がるドアは開いてない。 何だよわざわざこのためにこのホテルにしたってのに・・・。 諦めきれずに屋上階を探索する。 すると、物置のドアが開いていて、 さらにその奥に屋上に出られるドアがあって、そのドアも開いている! イエーイ。 と、外に出てみるが、大した景色ではない。 何枚か撮って部屋に戻ってシャワーを浴び、明日の行程を練っているうちに寝てしまった。 Zzz・・・。
10 Jul - 6:00起床。 朝食は7:00から。 それまでに顔を洗って荷物をまとめる。 今夜のフライトは20:20。 タクシーの運ちゃんが完璧に信じられるわけではないので、 荷物はなるべく部屋に置いておきたいが、ダメならホテルに預けておこう。 午後まで部屋を使わせてくれないもんかなぁ。 即チェックアウト出来る体制を整えてレストランへ向かう途中。 エレベーターの広告に気付いた。 「Lazy Sunday15:00」 スペイン語で書いてあることはよく分からんが、 チェックアウトは15:00ってことなんじゃねぇの? 朝食後、コンシェルジュに聞きに行ってみると、日曜日のチェックアウトタイムは15:00だそうな。 そりゃあ良い!! 荷物をドアの近くにまとめ、タクシーが来るまでの時間に大聖堂を見に行く。 五月広場を挟んだ向かいだが、とにかくリスクは最低限に。 5DsRに広角レンズを付けて、こいつだけを持っていく。 外は残念ながら曇天。 まぁしかしここまで天気には何とか恵まれてきたのだから文句はいうまい。 む、まだ開いてない? と思ったら、歩いてる間に開いて、独りで大聖堂を見て回ることができた。 んで、10:00。 タクシーが来たら教えてくれとロビーで待つも全然来ない。 偽「もう1台呼んでくれる?」 「昨日オーダーしたんだよね?」 偽「うむ。見ろ、1時間260アルゼンチンペソス、 と言ったらタクシー屋にもう一度電話してくれた。 「昨日クレジットカードの番号は教えたか?予約にはカード番号がいる」 そんなん聞いてないし! 「支払いはカード?現金?」 計算上では7時間乗り回しても余裕なんだが、 途中何の支払いが発生するか分からない。 偽「カードで」 アルゼンチンペソスが大量に余るかもしれないが・・・。 国外でなら米ドルとかに再両替・・・きっと出来ないよな。 タクシーはすぐに来た。 行きたい場所をメモした紙を渡す。 まずはボカ地区にあるカミニートに連れていってくれるようだ。 ホテルを出て南へ。 路地から見える景色はまるでヨーロッパの街並みだが、 日曜だからか大半の店は閉まっていてどこか物寂しい。 それにゴミ箱から空き缶を拾って地面に投げつけてるイッチャッテる若者がいたり、 デッカイ声で叫んでる若者がいたり。 まぁこんなのはアメリカでもヨーロッパでもいるにはいるが、 アルゼンチンの街角で見かけると破壊力がある。 やっぱり歩いたりとかバスとかだと、かなり気を遣うことになるだろうな。 正直自信はない。 さて、アルゼンチンでボカといえば、マラドーナも所属していたボカ・ジュニアーズ。 そのホームスタジアムが見えてきた。 走りながら撮って終わりで良いかなーと思って見てたら、 歴代の選手らしい顔が壁に着いてた。 あれだけはちゃんと見ても良かったな。 スタジアムから3ブロックの所が、カミニートと呼ばれる観光地になっており、 タクシーを降りてしばし観光。 カラフルな建物が建ち並び、露天が沢山出ている。 観光客も沢山いるし、この辺まで来られれば、特に問題なく観光できるエリアだろう。 写真を撮り撮り露天を冷やかしていくと、古い瓶を時計にアレンジして売っている。 これは良いな、と思い購入。 その他色々な建物を見て回る。 晴れていればねー。 もっと南米らしい良い風景になったんだろうけど。 30分ほど観光して、次はEl Ateneo Grand Splendidという本屋へ。 何で本屋なんかに・・・ってところだが、ここは劇場を改装して本屋にしたそうで、 美しい本屋ランキングで世界第二位だそうな。 なるほど劇場だな。 地階に下りるエスカレーターの壁面が他の雰囲気に合ってないってのは ちょっとよろしくないと思うけどね。 ちなみに普通の本屋なので、売っている本は普通の本だ。 ちなみに一位はポルトガルのポルトにある本屋らしい。 そんなのがあるって知ってたら10年前に見てきたのにね。 次は墓地。 墓地といっても十字架が並ぶようなのじゃなくて、 沖縄のお墓みたいにデカイお堂が沢山ある。 特に何が見たいってわけじゃないけど、 曇天だし、良いかなーとは思ったのだが・・・。 広角レンズではあまり良い感じにはならなかった。 最後にコロン劇場へ。 南米最大の劇場で、世界でも2番目に大きいということだ。 中はガイドツアーのみ。 聞くと、一番早いツアーは15:00からだという。 どうせだし見ていきますかね。 ただ、まだ14:00前なので一旦ホテルをチェックアウトしてから戻ってくることにした。 荷物はまとまっていたのですぐに劇場に戻って待機。 中は大理石をふんだんに使った蕭洒な造りになっていて、実にゴージャス。 メインホールは残念ながら照明のテスト中ってことでライトは落とされていたが、 魂でシャッターを2秒開けて撮った。 割とブレずに上手く撮れてんじゃない? これで全ての観光は終了。 ブエノスアイレスに悔いなし。 運ちゃんも「あれは何だこれは何だ」 とあれこれ案内してくれて、とてもいい人で良かったわ。 空港で別れ際、奮発してチップをあげたら凄く喜んでくれた。 こういう瞬間って本当に気持ちよくなるね。 お互いにWIN-WIN。 何よりやで。 さあ、帰りますか。 セルフチェックインマシーンへ行くと・・・。 我輩の飛行機は20:20発ダラス行きなのに、 表示されるのは21:40発ニューヨーク行き。 居合わせた係員に聞いても「これは奇妙だ」 と言うばかり。 仕方ないので他の人に聞いてみると、「Delay」 ここできたかDelay!! 最後の最後で良かったよホントに! 確かにダラス行きは出発時刻が3:00になっとるわ。 もう一度セルフチェックインマシーンでチェックインして荷物を預ける。 ニューヨークで荷物をピックアップして、 日本航空の窓口でもう一度チェックインするように、とのこと。 乗り継ぎ時間2時間しかないけど間に合うのコレ。 アメリカってワンタッチの入国がマジで時間食うからな。 もしかしたらウッカリニューヨーク一泊なんてこともアリウルナ。 ( ̄ー ̄) いや、これはもう事故みたいなもんだから。 もし一泊なんて事になっても仕方がないよね。 ウンウン。 予定より遅い出発になってしまったのでお店やらで買い物をしてから搭乗。 そしてニューヨークには1時間早く到着したこともあって無事乗り継ぎができてしまい、 最後の最後、鹿児島着陸手前で飛行機が落雷に遭うというビックリはあったものの、 予定通り7/12夕方、小雨降る鹿児島へ帰ってきた。 随分盛り沢山な旅だったな。 やっぱり旅はこうでないと! と、思いつつ、無駄に余ったアルゼンチンペソスを眺めながら、 これで会社の土産を買えば良かったと思う我輩なのであった。 あ・・・コレを土産にしちまえば良いか。 <完> |
第三話 星を見る島(経験値949) 第四話 ハワイキを探して(経験値484) |