-29 Dec
未だ帰国後の時差ボケが解消できず、変な時間に寝ては起きてしまっている中、 出発の日を迎えてしまった。 ま、ある意味身体は仕上がっている状態と言えよう。 着替えと山ほど持ち帰ったクリスマスマーケットのマグカップを 取り出しただけのスーツケースは玄関に置いたまま。 ドイツで無くしたカメラケースや割れたカメラの液晶保護ガラス、 壊れたウインドブレーカーを買い直して突っ込み、準備も万端。 出発日を迎えた。 今回はフィンエアーのヘルシンキ行き。 先々週のイスタンブール行きよりも1時間早いので、 仕事を定時に終え、スーツケースを転がして大盤振る舞いで新幹線に乗り込む。 途中大宮駅で、元の予定ならここからはやぶさ43号に乗って 青森へ行く予定だったんだなぁと感慨にふけりつつ、我輩が目指すのは羽田空港だ。 先々週と同じカフェで出陣式を行い、早々に乗り込んでしまう。 今日のフライトは、ウクライナ情勢を受けてロシア上空を飛べないため、北極廻りの航路。 というわけで、機内のオーロラのチャンスは2回だ。 オーロラ予報が弱そうなのが懸念ではあるが・・・。 飛行機の座席マップを頼りに吟味に吟味を重ねて、 確保してきた窓側の席は完璧。 窓がなかったり、座席とズレていたらどうしようかとドキドキだったわ。 しかも! 隣の2席は空席。 これなら好き放題に撮ることが出来る! 願ったり叶ったりよ。 さあでは行きましょうか2週連続のヨーロッパへ!
機内食は太るだけなのでお断りして、あまりの眠気に少し眠ってしまった。 目が覚めて慌てたところ、まだカムチャツカ半島を越えたあたりだった。 アブネーーー!!! ここから飛行機は北極点に向かって北へ飛んでいく。 やがてベーリング海に突き出たアラスカの先っちょをかすめた頃、 東の空が明るくなってきてしまった。 げ。 日の出??? やべぇ。 早くオーロラ帯へたどり着いてくれ! そろそろ北極圏。 もうそろそろ見えても良いんじゃないのかと、カメラをセッティングしてシャッターを切る。 すると、緑っぽい何かが写った。 キタ! 1回目のオーロラタイム! 日の出とオーロラが撮れるなんて素敵!! ガラスの反射を防ぐ忍者レフを出して撮影しまくり。 いやー、この時期じゃなければ日が昇ってしまって撮れなかったし、 満月から少し欠けてる程度だから雲も写ってるし、文句なしやな。 2回目のオーロラチャンスは北欧の空の上あたりのハズ。 少し休もうかと思いきや、盛り上がりすぎて寝れやせん。 北極点を過ぎたあたりで少しだけ寝て、再びのオーロラチャンス。 今度は日の明かりが皆無なので、オーロラがしっかり見える。 我輩、何度もオーロラを目にしてきたが、オーロラってこんなにハッキリ見えるのか。 驚きだ。
忍者レフを使って撮影していたら、今は日本時間で朝なので、 我輩の撮影に気付いた人々が右側の空いた席の窓からオーロラを楽しんでいた。 ちなみに反対側の空からなら月と撮れるのかと思ったら、月が明る過ぎて全く不可能だった。 やはり海外旅行は出発前から始まっているのだよ。 フハハハハッ!! オーロラが遠くなるまで撮影しまくった。 最高の出だし。 4年前には雨で断念してしまったオーロラ撮影。 期待感が高まるぜ! とりあえず、見れずに終わるって事はなくなったので、気が楽になったら眠くなってきた。 トップガンを見ながらヘルシンキ着まで寝て、30日の未明、ヘルシンキに到着した。 到着時に北極点通過証明書を受領。 これでまた新たな偉業を達成したな。 深夜なので入国審査はスカスカ。 さて。 先週ドイツから帰ったばかりでまたやってきたので、 何か色々聞かれたらどうしたものかと、想定問答を考える。 ビコーズアイアムアジャパニーズビジネスマン! これで何とかなるだろうと勢い込んで審査される。 偽「ハロー」 「ハロウ」 偽「ハロー」 「?(何言ってんだ的な顔)ハロウ」 偽「あれ、これって挨拶じゃねぇのか?」 「ハウメニーデイズドゥーユーステイ」 How longか! 後はどこへ行くだの何だのといつもの質問で、スタンプをゲット。 想定問答は杞憂に終わった。 ま、仕事をデキる方の人は、常に先のことを想定するものよね。 これがどこまで想定できるのかってのが、優秀さの差だと思うわ。 ヘルシンキからはストックホルムへ。 正直、このルートはミスった。 今回、ヘルシンキから入ってストックホルムからオスロ。 そしてオスロからノルウェー国内を遊んでストックホルムに戻り、ヘルシンキから帰国予定なのだが、 最初からオスロに入っておけば、翌日のストックホルムからの移動費は不要だった。 全く無駄なことをしたものよ。 ヘルシンキ・ヴァンター空港は早朝なので店が開いておらず、しばらくはロビーで休憩。 やがて5:00を過ぎた頃に店が開き始めた。 とはいえ、何を食うでもないので、ムーミンストアを覗く。 リュックに付けてるスナフキンのストラップが一回り大きくなって売っていたので購入。 ストックホルム行きは7:35発。 まだまだ全然暗い。 フライトは1時間で、時差も1時間なので、発着時間が同じ。 7:35にストックホルムに到着。 残念ながら雨模様だ。 荷物をピックアップし、空港から市内へは特急のアーランダエクスプレスで20分。 かなりスムースにストックホルムに到着できた。 ホテルはストックホルム中央駅の真ん前。 さして高くないので、かなりオススメだ。 アーリーチェックインは出来なかったので、リパックしてスーツケースを預ける。 まずは駅に戻ってチェックしたいものがある。 今回の旅の7日目、 世界最北の駅ナルヴィクからストックホルムへ戻ってくる時に列車を予約しているのだが、 個室が予約できず、二等客車なのだ。 ヨーロッパの二等客車は、三席、もしくは三席が向かい合う六席の個室になってたりする。 英語をろくに話せない我輩が、個室で長時間戦うのには、気持ちの準備が必要だ。 一体どんな車両なのか・・・。 しかし、待てども待てどもナルヴィクからの列車は来ない。 遅れの時間が長くなっていくだけだ。 コレはさすがに時間が無駄過ぎる。 諦めて旧市街のガムラスタンを見学に行く。 前回来た時は雪が積もりまくって大変だった気がしたのだが、今回はそうでもない。 むしろジュクジュクのシャーベットで滑りやすく、ストレスだった。 ガムラスタンの大聖堂を見学。 以前も見とれた聖ゲオルギウスの竜退治の像。 あれから13年か。 我輩は年老いた。 しかしまたこうして見学できることの喜びよ。 また来たいものだ。 冬のストックホルムはあまり見学できる所が無い印象。 展望台からガムラスタンを見下ろしていると教会の鐘が鳴り、昼になった。 冬でも見学できる戦艦ヴァーサ号を見に行く。 前回来た時にスッカリ忘れていて見逃してしまったのだ。 大航海時代onlineにハマり倒していたのに間抜けな事よ。 地下鉄を乗り継ぎ、ヴァーサ記念館を見学。 大航海時代に建造された戦列鑑ヴァーサ号がそのままの姿で展示されている。 このヴァーサ号、処女航海に出ようと出航するや、風に煽られて湾内で即沈没。 それを引き揚げたものである。 こんなのが海に浮いていたなんて素敵すぎる。 想像するだけでワクワクするわ。 見よこのそびえ立つ船尾楼を。 ええケツしとりまんな!! たまりまへんわ。 存分にヴァーサ号を見学したら、さっきの展望台へ行くことにする。 ホテルに立ち寄ってチェックイン。 フラッシュを取り出し、展望台へ急ぐ。 暗くなってきてしまった。 急いでカメラをセットしてフラッシュを用意したところ・・・電池切れ?? 何でや! 満充電のハズだぞ! 慌ててコンビニらしき店を探して電池を購入。 息が切れるっ。 再び展望台へ行って、雪が降るガムラスタンを撮影。 何とか間に合ったわい。 安心したら疲れた。 そして滑って転んで尻を痛打。 あっぐっ・・・!!!! 息が止まった。 何事も無かったかのように歩いて粉雪が舞うガムラスタンを撮り撮り、 ディナーにパスタを食って、最後に地下鉄撮影。
ストックホルムの地下鉄駅は色々と鮮やかで良い感じなのだ。 アッチコッチ撮り歩き、楽しみにしていたスープ屋が閉店していた以外は存分に楽しむことができた。 ホテルに帰って寝ますかね。Zzz・・・ |
第三話 トロムソの絶景を味わう 第四話 再び風景写真の聖地へ |