-4 Jan
外が明るくなる前に目が覚めた。 今日は少し曇り。 まぁここまで快晴続きだったのだ。 ワガママは言うまい。 今日はロフォーテン諸島の玄関であるスヴォルヴァーの町に宿をとっている。 とはいえ、ロフォーテン諸島でやりたかったことは、やりきってしまった感がある。 というわけで、オスロまでの帰りは、 予約してある飛行機ではなく、鉄道を使うことにする。 先々週ドイツへ来た時の鉄道フリーパスが2日分残っているので、 安価で二等車を予約してきたのだ。 レンタカーを一日早く返却し、 明日世界最北端の鉄道駅があるナルヴィクまでバスで移動することにする。 スヴォルヴァーまでは、来た道とは違う海岸沿いのルートをチョイス。
除雪がイマイチな区間があって、 途中心配になったが、何とかたどり着くことができた。
写真的な旨みはなかったな。 ホテルにアーリーチェックインしたら、早速レンタカーを返してしまう。
町にあるHertzのオフィスに行ってみると、 何だか偉そうな人が2人で喋っている。 偽「あー、明日空港で返却予定のレンタカーを今返却したいのだけど」 「ペラペラペラペラペラリーノ(受付は昼休みでいないから帰ってきたらそいつに言え・・・か?)」 いや、お前がやってくれれば良いんだけど。 まぁ仕方ない。 久々にまともな飯が食いたいので、 レストランでボロネーゼをオーダーしたら、メールが届いた。 なになに・・・。 明日はなんちゃら地域の気温が氷点下30度なので、 予約している列車は、 全区間で運休となります・・・ですって!? マジか。 もはやこの旅の残りの楽しみは、オーロラと鉄道を絡める事ぐらいだというのに。 というか、車を返却しなくて良かった。 さらに言うなれば、念のためオスロまでの飛行機を予約してきて良かった。 危ないところだった。 こういう危機管理はちゃんとやる方の人間である。 パスタを食ったらホテルに戻り、もう一泊の宿泊手続き。 なるべく安いプランでご提供いただき、同じ部屋で延泊を確保。 部屋の眺めが抜群なので、ありがたいことだ。 今夜は天気がイマイチなので、オーロラは期待できそうにない。 晴れ間を求めて大移動をしても良いのだが、 これまでの間に相当良いのが撮れているので、無理をする気にもならない。 というか、ここまで寝ないで遊び倒しているので、疲れてしまった。 夜、スープが食いたいなぁと一応町の中をブラブラだけして、早めに休むことにした。
Zzz・・・ 早く寝たので早起き。 鉄道に乗らなくなったので、明日の飛行機まで時間が有り余っている。 おまけに天気がイマイチなので、やることも限られる。 こうして余裕がかませるのも、これまでの撮れ高に自信があるからでもある。 ゆるりとホテルで休み、朝食をがっつり頂く。 値段の割に、かなり良いホテルな気がする。 飯の種類が極めて豊富で、 我輩が好むブルーベリーヨーグルトやコーンフロストもたらふくおいてあるので、 ついつい食い過ぎてしまうのだった。 さて、どうしたものかということで、 ヘニングスヴァーという近郊の町とかへ行ってみることにした。 半島に突き出た港町になっていて、 行って気づいたが、この町の半島の先端にあるサッカー場は、 少し前にInstagramで流行っていたところだ。 ドローンで上から撮らないと映えないけどな。
ま、今は冬で雪だらけだからどうしようもないというか、 駐車場からずっとアイスバーンで歩き回るのは結構厳しい。 ただの町だから見るべき所も特にないので、サラリと流して立ち去る。
そしてそうすると、やることがない。 何か良い景色がないものかと東の方へ車を走らせてみるも、 残念ながら絶景があるわけではなかった。
そしてあっという間に暗くなり、天気が悪いのでオーロラも期待できない、と。 既に相当見てきたから良いようなもので、 トロムソでもロフォーテンでもオーロラが見れてなかったら、 何百キロでも車を飛ばしていたことだろう。 というか、以前の我輩なら、 鉄道との絡みを撮るためにナルヴィクまで300キロを走ったかもしれないな。 今日は氷点下で全ての列車が止まっているようなので、無理して行くこともないわけだが。 鉄道との絡みはまた次回以降の宿題としておこう。 スヴォルヴァーに戻って、ようやくにして見つけたレストランで美味いスープを飲み、 もしもオーロラが出たときのために三脚にカメラを据えて、 ウトウトと窓の外を見ては寝て、また起きて、をくり返しながら、 ロフォーテン諸島最後の夜を寝て過ごしたのだった。
Zzz・・・ 早起き。 今日も朝飯がメチャクチャに美味い。 素晴らしいホテルだ。 昼前の飛行機に乗り、行きと同じボードーで乗り継いでオスロへ。
4年前に来たときと同じホテルにチェックインする。 ただそれだけだったのに、オスロの空港で「出口」の表示に従って歩いていたら、 荷物を受け取らずに外に出てしまい、取りに戻るのにメッチャ苦労した。 馬鹿馬鹿しい。 今日は天気が良いのだが、 今夜のオーロラ予報はかなり北よりだけの弱いものとなっていて、 オスロの近郊でのオーロラ観測は厳しいようだ。 電車でリレハンメル辺りまで北上しようかとも思ったが、 帰ってこられなくなると困るので諦めることにした。 で、オスロでやることといえば、新しく出来たムンク美術館へ行くぐらい。 21:00まで開いている。 以前は少し離れた所にあったのだが、中央駅の近くに巨大な美術館がオープンしていた。 ムンクの画風は最高に暗いので、ずっと見ていると憂鬱になってくる。 果てしなく画がおいてあるので、好きな人はずっと見ていられるだろう。 せっかくなので全てのフロアをしっかり見て、この旅でやることは全て終えた。 メシはこれまでショボイの続きだったこともあり、きちんとしたレストランにする。 かつて文豪だか絵描きだかの御用達だったというEngebret Cafeへ。 一番奥の席に通されたので、見晴らしが良い。
というか、独りで座るのは申し訳ないところだ。 魚介の美味いのをペロリと頂いてしまう。 高いだけあって美味いこと極まりない。 ホロ酔いでぼちぼちと写真を撮って歩いて、寝てしまうことにした。
Zzz・・・ 帰国の日だ。 ドイツのクリスマスマーケットから、約20日間、 ガッツリ遊び倒した年末年始もこれで終わりだ。 最後にオスロの大聖堂やらをのんびり歩いて見て回る。 オスロの町を歩くこと自体はもう何度目か、という感じながら、 きちんと見て歩くのは初めてなのかもしれん。 まぁただの都会だから、特に見るべきものはない。 教会もミサをやっていて入れなかった。 やむなし。 さて、ゆるりと荷物を持って駅へ行って気付いた。 あれ? 時間おかしくない? オスロ→ヘルシンキは13:15発。 国内線と同じく1時間ほど前に空港にいれば良い余裕なわけだが、 今すでに11:30?? やべえ!! しかもエアポート特急は一本キャンセルされていて、次の列車に乗らないといけない。 空港着何時よコレ!? 真面目にヤバイ。 電車の中で駆け足しながら焦りまくり、 電車を降りたら猛ダッシュでチェックインカウンターへ走る。 たまたま空いていたから良かったようなものの、 手荷物預け時限12:15で、我輩が預けたのは12:09だった。 寒いのに汗びっしょり。 最後の最後で面倒なことになるところだった。 何しろ空港内は自動チェックインだらけ。 スタッフを探すうちにアウトになってしまうところだったわい。 ヘルシンキからの帰国便は稀に北極圏ルートになるみたいだが、 今日は黒海の辺りを飛んで帰るようだ。 ならば、特にやることなし。 トランスフォーマーを見ては寝て、 また起きて見てたら寝てしまって全然エンディングまでたどり着かないのを繰り返してるうちに、 贅沢な年末年始を締めたのでありました。
<完> |
第三話 トロムソの絶景を味わう 第四話 再び風景写真の聖地へ |