28 Dec-

今年の年末年始の休みが長めだということは早くから分かっていた。

休みをくっつけたりしなくても6連休。

だったら行くでしょうというわけで、やはり旅に出ることにした。

予約が一杯のオーストラリアを早めにあきらめた我輩は、ギリシャを予約。

しかしその数日後、年末年始に思わぬ休みがもらえて、

さらに長期休暇となってしまった。

そこで、ギリシャ行きは保留とし、他の行き先を探すことに。

行きたかったのは、夏、その座をケニアに奪われたペルー。

五大陸踏破を成し遂げたい我輩にとって、南米到達は早めに達成しておきたい。

しかし、年末年始のアメリカ便はどこも満席で、団体ツアーに空きが1つあるのみ。

どうするか・・・。

ここまで頑なに守ってきた個人旅行を捨てて、

添乗員の旗の下に群れるのか?

群れられるのか
                  偽スナフキン!?











イヤだ!

そんな落武者になるのは御免だ!

ということは、他に行き先を探さねばならん。

グズグズしていてはどこにも行けなくなる。

焦った我輩は、すぐさまHISに突撃した。

「あの~行き先は全然決めてないんですけど、ヨーロッパ方面で空きはありますか?」

と、かなり無茶を言って探してもらったところ、

ルフトハンザ航空のフランクフルト行きが一席空いていたので、すぐさまキープ。

またルフトハンザか・・・。

スイスの帰りに便の乗り代わりを断った呪いだろうか。

返すも返すも、金壱拾萬円也の金券を断ったことが悔やまれる。

まぁそれは置いといて。

フランクフルトからの乗り継ぎ便は大体どこも空いているということだったので、

北欧かトルコ、ギリシャで最終的な行き先を決めることにした。

北欧でオーロラを見るか、アジアとヨーロッパの出会うトルコにするか、

はたまたやはりギリシャにするか。

迷った挙げ句、今回の行き先は、20代後半ならば縁深い、

聖闘士星矢の聖地ギリシャとなった。
↑北欧のオーロラは最後まで迷ったが、神様のおかげで、今年の2月、
  観察地としては向かないアイスランドでしっかり見えたのだ。
  欲をこいて見に行くと、今度は見えない気がしてね。

10月にしたギリシャ6日間の予約を取り消し、せっかく休みが延びたのだから、

隣国のブルガリアも見てしまおうというわけで、

日本→ブルガリア→ギリシャ→日本8日間という、

オープンジョーのチケット(入国、出国が異なるチケット)を購入。

宿も、観光ポイントなどへの近さや眺めも勘案して自力で調達。

海外旅行にも慣れたものだ。

ロンドンへ行くだけで右往左往していていた頃が懐かしいわい。

などと荷物をパッキングしていると、

海外用の財布の中から約500ドルと100ユーロが見つかった。

こんなトコにあったとは。

ケニアを潜り抜けた100ドル紙幣を再び腹巻やら首下げのパスポート入れに忍ばせる。

この後、さらに色んなポケットから札束が次々飛び出し、

我輩は驚いてしまうのであった。

そうだよなぁ、ケニアであんまり金遣った記憶ないもの。

っていうか、色んなところに金を隠すぐらい緊張していたのね。

で、そこまでやった後は日々に忙殺されるうち、早くも出発前日となったのであった。

観光の準備不足感は否めないが、まぁ何とかなるだろう。

既にカバンにしまったカメラの三脚を探してバタバタしながら出発。

早朝の電車で関空に向かい、さっさとチェックイン。

本屋をウロついたりしてるうちに保安検査が行列になってしまい、

出国には随分時間を食ったが、いつもの出陣式は欠かせない。

スタバにダッシュし、ホットチョコ(ココアはチョコになったのか?)に

チョコチャンクスコーンといういつものコンビ。

では・・・。










♪人間五十年~
  下天の内に比ぶれば~
   夢幻の~如くなりぃ~


↑ここがいつもの出陣式のスタバだ!!

あぁFinairが飛んで行く・・・。

きっとオーロラを見に行く人でごった返しているのだろう。

オーロラ・・・また見たかったなぁ。

今となっては、ギリシャがオーロラを超えるモノを見せてくれるのを祈るのみだ。

いざ行かんブルガリアとギリシャ!

見ててくれ魔鈴さんッ

オレは必ず聖衣(クロス)を持ち帰ってみせるぞ!


ヒアウィゴーッ!!

と、我輩は、一路フランクフルトへ向かったのだった。

かつてない眠気とDSのおかげで、気が付いたら早くも着いてしまった。

23:04(現地時間15:04)着。

残念だったのは、ずっと窓を開けていられたのに、

曇り続きで景色が楽しめなかったことだ。

ま、いいや。

まずはUS$をユーロに両替する。

380ドルが233ユーロになった。

交換比率が良いのか悪いのか全然分からん。

日本だと一旦円転が必要になるからわざわざドルのまま持ってきたのに。

こんなことなら日本で替えてきても良かったな。

その後、やはり何もない空港をブラブラ。

天使が飛んでいたりするのはキレイだが

快適に時間潰しができるよう事前に調べたインターネットによると、

BREEの店がオープンしたとか何とか・・・。

でもどうやらそれはこのフロアではないようだ。

相変わらず成長のカケラも見せてくれない無骨な空港、フランクフルトである。

仕方なくマックカフェで牛乳をたらふく飲んだりしながら時間を潰し、18:30、GATE52へ。

保安検査で話し掛けられても全く分からない。

英語の聴き取り能力が信じられないぐらい落ちている。

最近英語漬けやってないからかなぁ。

かなりショックだ。

寒い中、飛行機に乗った途端に眠気に襲われ、またしても爆睡。

あっという間に、ブルガリアの首都ソフィアに着いてしまった。

何だこの眠さは。

老いかな。

うおっ出やがったなキリル文字。

英語とピクトが無かったら絶対分からねー。

っていうか、これから行くところ全てに補記があるハズがない。

何だかクスッとしてしまうのは性分だろうか。

少しだけ現地通貨のレフ(複数形はレヴァ)に両替し、
            (19/12現在、1レフ=84円)

荷物を受け取ってタクシー乗り場へ。

OKスーパートランスポート社が信用できるらしい。

しかし乗ったつもりが、違うタクシーだった。

偽「メーターはどこにあるんだ?」

無い。ペラペラペラペラペラリーノ」

・・・こいつはマズったやも知れぬ。

人は良さそうだが・・・。

下ろしてくれとも言えず、運ばれていく我輩。

「明日はどこに行くんだ?」

偽「リラ」

「リラならタクシーが一番だ。乗せていってやるぞ」

偽「バスの方が安いんだろ?」

「ブハハッ!今はホリデーだから席が無いぞ。タクならペラリーノだ」

と、名刺を渡された。

どうせ連絡はしないが、少し気が楽になった。

もしコイツが本当にヤバイ白タクだったら、名刺など渡すハズが無いからな。

そしてアレコレ考えるのもめんどくさくなったので、コイツに色々リクエストする。

偽「5レヴァやるから、アレクサンダル・ネフスキ寺院を回ってくれ」

アレクサンダル・ネフスキ寺院は、

バルカン半島最大の寺院で、ソフィアの数少ない見所の1つ。

英語表記は「church」なのに、なぜ寺院と訳すのかは不明だ。

当然ライトアップぐらいはしてるだろうということで、

ホテルに着いたら歩いていくつもりだった。

そのために、ここに近めのホテルを予約したのだが、

何となくだが車窓から見える街が寂しげだったり、

やたらに赤く光るネオンと怪しい人々に少し怯んでしまったのである。

丁度通り道にあったらしく、すぐに寺院は目の前に現れた。

前の車が邪魔だが、全体的に写せるところがココしかなかったので仕方ない。

チップはいらないと言ったが、一応約束だからちゃんと5レヴァあげる。

その後も運ちゃんはサービス良く観光ポイントを回ってみせたが、

それ以外のところは別に写真を撮るほどではなかったのと、

タクシー代がかさむんではないかと心配で、そんなによくは見なかった。

ま、それにしても最初ほどの警戒感もなくなり、

なかなか良いヤツなのかもしれないな・・・と思ってると、

タクシーは路地を曲がり、街灯もろくに無い暗い路地に入った。

何だコレは。

相当に焦っていると、ホテルに着いた。

ホテルの前はツリーのイルミがあったり少しは明るい。

しかし既に我輩の小さなハートはドキドキし始めている。

さっさと金を払ってホテルに逃げ込んでしまおう。

「ペラリーノ」

偽「11?」

「ノー」

偽「20?」

「ノーサー」

30かよ。
(約2,500円弱)

地球の歩き方に、通常市内までは10レヴァと書いてあったぞ。

高くついたな。

チップなんてやらなきゃ良かった。

と、お支払いをしていると、パーンッという乾いた音。

じゅ・・・銃声スか!?

「ノープロブレム」

ノープロブレムじゃねぇだろっ!!

当然のことながら、夜の出歩きは中止して、ホテルに籠もることにする。

明日のことも考えねばならんしな。

それにしても、あれは銃声だったのか?

ブルガリア、あなどれん。

逃げ込むようにホテルに入り、チェックイン。

幸いコンシェルジュは、英語を話せる人だった。
↑思った以上に通じないので注意!単語すら通じないことが多い。

偽「明日はリラに行きたいんだけど、
  タクの運ちゃんが、バスは混んでるから席が無いって言うんだ。
  ホントに無いの?」

「メイビー」

※この後、リラ行きの交通手段を「英語で」色々聞いて教えてもらったのだけど
  (親切にもバス会社に問い合わせて、部屋に電話までくれた)、
  ひたすらにペラペラペラペラペラリーノの連続になってしまうので省略。

どうやらバスで何とかなりそうだ。

とりあえずこれ以上の進展はないので、寝てしまおうとゴロンと横になった途端、

眠りに落ちてしまった。

Zzz・・・

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