1 May -
よく眠れなかった。 今日は10:00のフェリーでトシュハウンへ戻る。 うーむ、あまり収穫という収穫のなかったスドゥロイ島だったな・・・。 何となくこのまま帰ってしまうのは気が引けたので、 北端のSandvikをチラ見してから少し早めにフェリー乗り場へ。 乗れなかったら大変だし、昨日も予定と違う港に入港してるから、 出港が島の南にある港だったら大変だからな。 まぁ時刻表からするに、フェリーが停泊しているハズだから、 待ちぼうけしているうちに行ってしまうってことはないと思うけども。 で、予定の港に行ってみると。 フェリーはいるのだが、何と誰も並んでいない。 勝手が分からないのに先頭に着いてしまうと困るので、駐車場でしばらく待機。 2台ほど行ってから後ろに着いて様子を伺う。 すると、何もしないまま、指示があって乗船となってしまった。 乗船券は帰りに買うと言っていたよな。 いつ買うんだ・・・。 まぁタダ乗りできないようなシステムにはなっているだろうけども。 そう思って客室へ向かうと、階段にしっかりと「売店で買え」と書いてある。 なるほどね。 さっそく売店で購入。 225クローネと、意外に安かった。 飯を食ったり景色を撮ったり、ダラダラと2時間を過ごし、昼前にトシュハウンに到着した。 今日は14:30からのバードクリフツアーを申し込んである。 とりあえずトシュハウンのホテルへ。 初日と同じ、ホテルファフニアだ。 チェックイン時間前だったが部屋が使えるというのでチェックイン。 そして初日の夜と同じく、6階へ上がる。 閉め出しを食った反省を生かして、扉が閉まらないように気を付けると、 我輩が使った扉はやはり非常口で、ちゃんとパノラマテラスへの扉は他にあった。 屋上からの眺めは最高に良い。 トシュハウンを俯瞰に撮るなら、この屋上以外にあり得ないと言っていい。 町全体に光が指すまで粘って、なかなか良いのが撮れた。 これだけでもこのホテルをチョイスした甲斐があったというものよ。 車を停めたまま、少し中心街を散策。 といっても小さな首都なので、特に見て回る所はなく、 まずはテラスから見えたオベリスクの広場へ行ってから出発することにする。 眺めが良いかもしれないと思ったわけだが、 ホテルの屋上からの景色ほどではなかった。 それから、Kirkjubor(以外キルキュボー)という村へ。 トシュハウンの南西にある村で、以前はフェロー諸島の中心地であったらしい。 丘を越えて走っていくと、変わった形の島を望む道に出て、 そこから少し行くと突き当たりがキルキュボーだった。 中心地という面影はなく、小さな海辺の村だ。 特に惹かれる所がなかったので、少しだけ見て回って、 今日のツアーを申し込んだ町、Vestmannaへ向かう。 すんげーフィヨルドを見下ろす山道を走り、いくつかの村を過ぎて、 美しい景色があれば停まりながら、 13:30前に到着。 ツアー会社のオフィスへ行くと、今日は風が強いから、ツアーは行ける範囲が限られていること、 一緒に予約した魚のランチは今日は提供できないので、少し高いビュッフェを食べてくれ、とのこと。 うーむ、予想通りの展開やな。 ここでバードクリフツアーについて説明しておくと、フェロー諸島は鳥の観察地として有名だ。 そしてフェローにやってくる鳥の中でも有名なのが、パフィンという鳥。 フェロー諸島の島の中では、 初日に遠目に見たMykines島とフェリーから遠目に見たSkuvoy島に渡ってくるらしい。 とても可愛らしい鳥で、我輩はこれまでアイスランド、 カナダのニューファウンドランド島で撮るチャンスがあったのだけど、 なかなか動きの速い鳥で、ニューファウンドランドでは海から飛び立つところを見ただけだった。 鳥だけの写真に興味はないが、パフィンと村を一緒に収めることができれば、 とてもいい感じになるのではないかと思っていたので、 チャンスがあれば狙いたいと思っていたのだ。 が、Mykines島は行くのに1日がかり。 また、車は持って行けないので、撮れるとしても、ずっと外で過ごすことになる。 ここまであまり書いてはいないが、こっちに来てからずっと、とにかく凄い風が吹いている。 クッソ寒いし一日中外で過ごすなんてかなり厳しい。 それに雨がちな天気でもあるし、肝心のパフィンがまだ渡ってきていなかった場合、 1日棒に振ることになってしまう。 だから観察できる一番メジャーな島、Mykines島にはちょっと行けない。 しかし見れるものなら見てみたいってことで、 チャンスのあるバードクリフツアーに急遽申し込むことにしたわけだ。 かなり美味いシーフードスープに舌鼓を打ち鳴らし、乗船。 しかしやはり風があまりにも強く、バードクリフのある西側の崖には行けないという。 遊覧船もどきになってしまった船に乗って、波が比較的穏やかな内海を漂うことになった。
この島々はとにかくフィヨルドでできているので、フィヨルドを突き抜けてくる風がすげえ。 この感じだと、外海はとんでもないことになっていそうだ。 残念なことに、内海の景色は大したことがなかった。 無念だ。 無念すぎるツアーだった。 今夜の宿はトシュハウンにあるので、戻りながら、往きに飛ばしてきた村々を撮っていく。 フェロー諸島は本当に天気がコロコロとよく変わる。 突然雹が降り出したと思ったら、 粘っているとすぐ晴れる。 日の当たる景色が全てではないが、日の当たる村の眺めはとてもいい感じであった。 さて、今日の夕方をどこで過ごすか・・・。 よくよく考えた結果、初日と同じくGasadalurへ行くことにした。 そしてその途中、湖の景色を撮るのを忘れていたのを思い出した。 あれは晴れていないと全く意味がない。 ちょうど今は都合よく天気が良い。 既に15:00と時間的には少し遅いが、何とかなる・・・と思う。 確か片道2時間程度のハズだ。 景色を撮り撮り、湖畔に到着。 あの見えていると遠~い崖まで歩いて行くことになる。 フェロー諸島は本を読む限り、草むらは全てがトレッキング可能。 ということは、道なき道を行くことになるわけで、 あの崖までも特に道と呼べるものはなく、 雨でぬかるんだ湿地帯のような草むらを歩いて行くことになる。 これが想像以上に大変だった。 まっすぐに歩いていければまだしも、泥と、 そして奈良公園の鹿の糞以上に点在する羊の糞を 避けて歩いて行かなければならん。 なるべく遠回りにならないように、しかも曇らないうちにたどり着けるように、 必死になって歩き回って、しっかり2時間近く歩かせてもらった。 で、その景色ってのがコレ。 変わった眺めでしょう? まるで目の錯覚みたいに。 ただ、本当に変わった景色が見られるってのは、もうひとつ上の崖からの眺めなんだよね。 しかしあまりにも強風が吹いている。 見ての通り、風を防ぐような岩影も何もない。 もし万が一にでも崖っぷちで撮ってて落ちてしまっては、 残念なことになりかねない。 というか、これでも下の海を写すために、かなり崖ギリギリで撮っているのだ。 何しろ海が写ってないと、ただの崖と湖になってしまうからな。 何で広角レンズを持ってこなかったのか偽スナフキン!! これではイマイチなデキにしかならんわ!! ということもあって、どうせ中途半端になってしまうのだからと思い、 上の崖に命を賭けるのは止めたのだ。 チッ。 やむを得ず折り返す。 幸い雨は降りそうにないから、急がなくてもいいのだけども・・・。 夕日をしっかり狙うためには早めに到着しておきたい。 そんなことを思って歩いているうちに、思いっきり泥に踏み込んでしまった。 左足がひざ下までハマってしまったわ。 (# ゚Д゚)くそったれが!! 泥だらけやんけ!! くそー・・・。 後悔しても仕方がない。 せっせと歩いて車に乗り、一旦途中の空港に立ち寄る。 1日あたり100キロを超えたらいくら払わなければならないのかが知りたくて。 いくらだろうと行きたいところへ行こうと腹は決まっているだけど、 知らずに走り回るのはさすがに躊躇してしまう。 というわけで、レンタカー屋に聞きに来たのだ。 ヘタクソな英語で向こうは困ったろうが、キロあたり1クローネと教えてくれた。 約17円だ。 我輩が覚悟していたキロあたり1ドルに比べて相当に安い。 これなら思い切って走り回れそうである。 安心してGasadalurへ。 途中、Bourという村が画になりそうだったので立ち寄り、ここでも撮る。
今日も撮影してる人がいる。 ここは有名なんだな。 そして凄い風だ。 滝が流れ落ちるどころか風で吹き飛ばされている。 これは・・・予定外にあまり上手くいかんかもな。 日が落ちるまで車で待機してしばらく休憩して待ったものの、 夕日どころの天気ではなくなってしまい、 ここも残念な結果に終わってしまった。 初日と同じような時間にトシュハウンへ走っていく。 宿に着いた時間も同じぐらいだった。 近場のレストランは既に終わっているのも同じ。 しかし我輩は腹が減っていた。 町中を歩いて、ピザ屋を発見。 半分のサイズで良いのだけども、やっぱり半分は売ってくれないので、 1枚をテイクアウトで購入。 待ってる間に外はドシャ降りになってしまった。 走ってホテルに戻り、ガッツリと食い尽くし、天気の回復を祈った。 何しろ、晴れさえすればオーロラが舞っているのだ。 何とか・・・何とか・・・と思いながら外を見る。 トンデモナイ暴風雨だ。
雨も凄いが風もトンデモナイ。 木がへし折れそうになっている。 この風の強さなら雲も吹き飛ばしてくれるかもしれない。 早く晴れろ・・・いつでも屋上に飛び出して撮ってやる!! ・・・と思いながら、我輩は寝てしまった。 |