30 Apr -
5:30起床。 空は既に明るい。 が、曇天だ。 今日は7:00発のフェリーで南のSuduroy島へ行く。 6:00過ぎにチェックアウトしてホテルのすぐそばのフェリー乗り場へ。 既にたくさんの車が並んでいる。 まさか乗れないなんてことは・・・。 とりあえず並んで停め、チケットはどこで買うのかを調査。 フェリー乗り場の人いわく、帰りに買えば良いとのこと。 なるほど・・・。 フェリーは思ったより大きく、余裕で乗れた。 レストランで朝食を食ってる間に出港。 約2時間の船旅だ。 島々を眺めながらの船旅はなかなかに趣深く、 崖だらけの島の、ほんの一画に小さな家がいくつか並ぶ村がある。 こういう荒涼とした景色は大好きだ。 2時間後、フェリーはVagurという港町に到着。 地図上ではTvoroyriという所に着くとなっているのだが、Vagurに着いたのだから仕方ない。 適当にブラブラと走ってみますかね。 まずは島の南端に位置するSomba村へ。 道は片側一車線で、これが延々と続く。 狭いことはないし普通に走れるのだけど、停めて写真を撮ろうと思うと、停める場所には若干気を遣う。 ま、車はほとんど走ってないから、大概は停めて撮れば済むがね。 Somba村は別段そこまでの絶景というわけではなかった。 南の端にある灯台を見て折り返す。 来た道を帰っても味気ないので、丘の上を走ってみると、これはなかなかの ワインディングロードであった。 ぐーっと丘を下り、Vagurの町を過ぎて、北へ走っていく。 うーむ、コレといって心に響く景色がないのう・・・。 曇天ってこともあるけど、それにしても普通の景色だ。 今日はこの島で1泊の予定なんだが、 夕方のフェリーで帰ってしまうスケジュールに変更すべきだろうか。 いやしかし宿もあるし・・・ウーム。 そんなことをぼんやり考えながら、今夜のお宿とおぼしき建物にも立ち寄ったが、 一軒家があるだけで、ノックをしても誰も出てこない。 そんなこんなで北端のSandvik村に着いてしまった。 思ったよりも小さい島なんだな。 そして、今まで走ってきた所に、徹夜で粘ってでも撮りたいと思える被写体はなかった。 ぬぬーん・・・。 フェリーの発着港がある町に戻り、 昼飯にフランクフルトを食いながら湾を見ていたら、空が晴れてきた。 しかも急速に青空が広がっていく。 晴れてくればなるほど、青い空に原色系の建物が並ぶ景色は、そこそこに美しい。 こんだけ晴れたってことは、 この島で夜景を撮れってことかもしれん。 よし、さっきのお宿らしき家に行って、誰も出てこなかったらトシュハウンへ帰ろう。 そう思ってお宿へ走る。 今回のレンタカーは、1日あたり100キロの制限が付いていて、 合計4日、つまり400キロを超えると追加料金が発生してしまう。 キロあたり1USドルという話だったので、無駄な走行は控えたいのだが・・・。 そして正直トシュハウンに帰りたいから、誰もいないでくれ・・・。 無断キャンセルの金を払うことになっても、撮りたい、見たいところへ行きたい・・・。 悩みながらもお宿に到着すると、 丁度オーナーのお子さんらしい女の子が紙を持って中に入っていくのが見えた。 あー・・・。 きっと部屋のメイキングもしてくれているよね。 あれを見たら、無断キャンセルは出来んです。 はぁ・・・。 ため息とともに覚悟を決めたのであった。 そうなれば、今夜写真を撮る場所を決めなければ。 フェロー諸島は、条件さえ合えば、オーロラが見られる島である。 そしてこの青空に太陽王である我輩がいるとなれば・・・。 宿がある辺りは小さな集落で、画としては期待しづらい。 というわけで、フェリーが着く港町で撮ることにしよう。 しばらくコンビニの駐車場でひと休み。 眠くて眠くて・・・。 で、荷物を置きにお宿へ行ってみると、テーブルにメッセージが置いてあった。 そこには、夕日のスポット案内も書いてあり、せっかくだから行ってみることにした。 どうやら小さな港町があるようだ。 玄関の鍵のかけ方が分からず、これでは荷物が置けないので、 仕方なく車に積み直し、トンネルを抜け、 山道をぐんぐんと走っていくと、 島の西側に開けた所に、港町があった。 フェロー諸島の島々は、何故か西側がほとんど切り立った崖になっていて、 こうして開けた所はあまりない。 まだまだ日没まで時間があるので、海岸線に車を停めてまた居眠り。 そして目が覚めると・・・スッカリ曇天になっていた。 なんやねんコレ。 もはや夕焼けもクソもないので、お宿へ戻る。 戻って荷物を置いてホッとしていると、ドアをノックする音が。 出てみたらオーナーだった。 金の支払いの話らしい。 クレジットで決済したいと言うと、ネットで決済だとか、3パーセントがどうだとか。 多分手数料を抜かれるということを言っているのだろう。 良ければ、あそこにATMがあるから下ろしてきてくれ、とのこと。 ふむ、まぁよかろう。 いくらかと聞いたら、1,400クローネだということだった。 10分後に来るというので、仕方なく金を下ろしに行きつつ、気になることが2つ。 1,400? 高くね? ということと、金を下ろして払うってことは、利息がかかる。 何でオレがキャッシングの利息を負担しなければならんのだ! まぁ下ろしてしまうあたり、我輩はお人好しなんだけれども。 宿に戻って予約をチェックすると、900クローネで予約していた。 だよなぁ。 1,400だったら予約しないハズなんだ。 で、金を取りに来たオーナーに聞いてみる。 偽「予約料金は900クローネだが」 「家のクリーニングとかで500クローネもらってるんだ。理解してくれ」 全く断じて納得はしかねたが、メンドクサイので支払ったものの、 コレは立派な詐欺だ。 鹿児島の我が城に帰ってきてからメールをチェックしてから気付いたのだが、 前日に「クリーニング代がかかる」という趣旨のメールがきていた。 この宿の無料キャンセルは、宿泊2週間前迄だ。 コレはオカシイやろ。 だったら宿泊料金は1,400って書いとけや。 オレの言ってることにオカシイところあるか? オッサンが去ってから、 やっぱり今日はトシュハウンへ帰れば良かったと激しく後悔した。 これで天気が良くてオーロラ観測のチャンスがあればまだしも、 外はとんでもない風と雨が壁を叩きつけている。 クッソー!! 良い勉強になったぜ。 シャワーを浴びてガラス越しに外を見ると、とんでもない暴風雨になっている。 何なんだこの雨は・・・。 しかしもしかしたら晴れるかもしれない。 何とか夜景も押さえておきたい気持ちはあるんだ・・・。 あるんだがこのバタバタという凄い風ではどうせブレて撮れない・・・。 と、思いながら寝たり起きたりしているうちに、気付いたら夜が明けていた。 あぁ・・・夜明けが早すぎる・・・。 |