5 май -

ピロピロピロピロ・・・

む。

ロシア人の目覚ましか。

まだ早いな・・・

Zzz・・・

む。

おや、いつの間にか8:00過ぎ。

ロシア人は既に朝の軽食を済ませていた。

我輩も起きてブリニーを食ってみる。

なるほど、カミュが言っていたように、厚手のクレープだ。

昨日からテーブルに置いてあった軽食と一緒に

さっさと食べて車窓を眺める。

マンションが多くなってきたと思ったらモスクワに着いた。


↑降り際に撮った車内。見た目よりは快適。

車両の出口には、モスクワでの現地ガイドの女の子が待っていてくれた。

日本語が上手いな。

っていうか、見た目は日本人だ。

うーむ、車でホテルまでお送りとは、

正直至れり尽くせりだとワクワク感が無くてイカン。

ホテルまでは意外に遠く、何だかよく分からん貧乏マーケットの近くにあった。

何なんだここは。

中は近未来な感じの受付フロアになっていて、相当変な感じだ。

チェックインして荷物を置き、さっそく観光に出る。

まずは、ベタにクレムリン。

・・・の前に地下鉄の駅を探さないと。

人流れに沿っていけば行けるかなぁとも思ったが、しっかり道を聞いた。

ベルギーの時に思ったが、

パックツアー指定のホテルから最寄りの駅までのマップは

旅行社が用意して然るべきである。

何のために手数料を払っているのか、考えてもらいたい。

モスクワの地下鉄は、サンクトペテルブルグより少し高くて22ルーブル(66円)。

切符はカード式で、自動改札にかざすだけ。

使用回数分まとめて支払うことができ、少し安くなる(みたい)。

110ルーブル渡して「5」とジェスチャーすると、

5回使えるようにカードにチャージしてくれ、

自動改札にかざすと残り回数が表示されるという、

ショボい厚紙のようなカードからは想像できないスグレモノである。

地下鉄の駅は凝った造りが多く、宮殿のよう。

  ↑ケータイなので汚い。                      ↑偶然鼻をタッチしていった。(笑)

ただ、やはり駅には警官か軍人のような人がいるので、

写真を撮りたい人は自己責任でよろしゅ。

で、話を戻す。

ホテルはかなり郊外で、クレムリンの最寄りまでは約30分。

今日もあまり歩きたくはないな・・・。

クレムリンへ入るには手荷物を預けねばならないため、

クロークに地球の歩き方とデジカメと一眼レフ以外を預ける。

しかしその間に団体客の列ができてしまい、

入場に余計な時間を食うハメになった。

む~・・・じっと立たされると足にくる・・・早くして。

15分ほど並んで入場。

クレムリン。

オランダからの帰国便から見て、

ロシアにも行ったつもりになっとこう、

な~んて思ってから、はや3年。

実際に来ることになるとはな・・・。

さて、クレムリンとはロシア語で城塞を意味し、

今も実際に機能しているため、教会のある一画(約半分)しか見られない。

道にはみ出ようものなら、すぐに警官が笛を吹いて寄ってくる。

なので、そんなに見るところは多くない。

ウスペンスキー大聖堂を始め、

5つの教会と、ダイヤモンドと武器の博物館が見学できるぐらい。


パトリアーシェ宮殿と大砲


ブラゴヴェシチェンスキー聖堂


アルハンゲルスキー聖堂


鐘の皇帝

しかしダイヤモンドと武器の博物館を見学するには、

携帯やカメラを預けることになる。

そこまでして見たいとは思わないのでスルーだ。

以前の我輩なら何が何でも見るところだろうが、

足が痛すぎる現状では、大して興味もない展示物を見ようという気は起きない。

雑になってきている自分が少し残念だな・・・。

とにかくクレムリンはこれで終わり。

次は美術館に行く予定。

しかしその前にメシが食いたい。

足を休ませたい。

「ヨールキ・パールキ」という

愉快な名前のロシア料理が食えるファミレスがあるらしいので、

そこに行くことにした・・・ら。

どうやらお休み。

くそぅ。

既に結構歩いたので、足がお疲れだ。

どこかでメシが・・・ロシア料理が食いたい!!

食には興味のない我輩だが、一度ぐらいは郷土料理を食っておこうという心が

最近になって芽生えているのだ。

地球の歩き方を調べると、近くにもう1店あるらしい。

距離はあるが行くしかない。

てくてくてくてく歩いてみると、そこは歩行者天国で、

色んなカフェやレストランがあり、スタバもあった。

そして発見「ヨールキ・パールキ」!

ザ・めし屋のように、色々皿を取っていって、

最後にお支払いするシステムらしい。

ボルシチ!まずはボルシチ!!

そして肉料理数点とサラダ、

とどめにブリニーを皿にもらって350ルーブル(1050円)。

非常に良心的な価格だ。

まずはいつものようにサラダを平らげてから肉料理を食い、

ボルシチでシメる。

うまい!!

2日ぶりのまともなメシをがっついた。

ついでに露店でファンタを買って一気飲み。

ぶはーっ生き返るわい。

トイレに行きたくなるから、飲み食いは最小限にしているのでな。

旅の達人ともなると、このぐらいの節制は当然なのだが、

続いてくると疲れもするのさ。

さて、食料補給と足の休養が済んだところで、

プーシキン美術館ヨーロッパコレクション部ヘ向かう。

ヨーロッパ芸術だけを集めてあるのだそうだ。

そうじゃないコレクションは

こちらにあるらしいが、

あまり興味が無いのでパス。

距離はそんなにないのだが・・・足(かかと)が限界だ。

痛過ぎる。

ハンパじゃないって。

入ってすぐのベンチで20分の休憩。

アリエナイ・・・アリエナイぞ!!

老いか?老いなのか!?

最近は会社からの帰りを30分ほど歩いているというのに!

何にしてもこの痛さは尋常ではない。

ひびでも入ったんじゃなかろうな。

といっても、観光をやめたりはしない。

頑張って全ての部屋を見学し、向かいの救世主キリスト聖堂へ。

どっしりした造りの教会だ。

地下もあるのか・・・。

もうあまり歩きたくないぞ・・・といっても見てしまうこの悲しい貧乏根性。

教会見学後、本当は多少遠回りでも

地下鉄で次のトレチャコフ美術館に行く予定だった。

しかし救世主キリスト聖堂の裏には、地球の歩き方には書いてない陸橋が。

これはショートカットできるのでは。

・・・行くか。

歩きだしたのが運のツキ。

これまたなかなかの距離があり、足の裏は限界を超えてしまった。

もう痛くて痛くて、いつものように歩きながらパチパチ写真を撮る余力はなく、

よほどの時以外は下を向いて踏張って歩くだけ。


陸橋から見たクレムリン

何ですか、コレは軍隊か何かの行軍練習ですか?

ぶひ~っ(´・ω・`)

トレチャコフ美術館は18~20世紀と20世紀~で美術館が別れていて、

有名な画家の画は、18~20世紀に集められている。

我輩が向かったのは18~20世紀の美術館。

特にロシア芸術のコレクションには定評があるらしく(当然な気はするが)、

その分野に関しては、エルミタージュ美術館をも上回るんだそうな。

しかし・・・足が痛すぎる我輩は、

入るなりベンチを探す始末。

うぅ・・・情けなくなってきた。(T_T)

原因はおそらく荷物だ。

正直重い。

コンパクトデジカメに地球の歩き方にミニ三脚に電子辞書。

ひとつひとつは大したことなくても、カバンは結構ズッシリした重みがある。

捨てたろかと腹が立つこともしばしば。

荷造りの下手さを改めねばな・・・。

何とか根性で全室見学したが、見学時間より休憩時間の方が長かった。

もう限界極まっている。

おやつを食って劇場に向かうことにしよう。

そう、今夜のシメも劇場なのだ。

美術館を出ると、世界のの飲み物を手に歩く人を発見。

ぴきーん。

どうやら近所に世界のがあるらしいな!

地下鉄の駅がどこにあるのかイマイチよく分からなかったが、

人が流れてくるのに逆行していくと、世界のと地下鉄の駅を発見。

昨日に続いてマックフルーリーとコーラをオーダー。

開演までの余裕があまり無いので、ズズズッと吸い込み、

地下鉄でОХОТНЫЙ РЯД駅へ。
       ↑読んでみな。(笑)

劇場に行く前に、赤の広場へ行ってみる。

明日来る予定だが、明日の天気が晴れとは限らない。

そして夕暮れ時の赤の広場へ行くチャンスは今しかないのだ。

多少足に無理を強いても行く価値はある。

名○屋も真っ青な地下街をあっちこっちしてようやくたどり着いた赤の広場は、

ちっとも赤くなかった。

それもそのはず。

スラブ語で「素晴らしい広場」という意味なんだそうだ。

ここには有名なワシリー寺院がある。

サンクトペテルブルグのスパース・ナ・クラヴィと混同されがちだが、

全く印象が違う。

こっちは摩訶不思議な紋様が目に付く。

時の皇帝ニコライ13世は、あまりの教会の美しさに、

他で造れないように、建築家の目をくりぬいたそうな・・・。

今日は休館日のため、中の見学は明日。

広場の百貨店見学も明日にしよう。

ってなわけで、劇場へ。

今夜の劇場は、その名に名高いボリショイ劇場・・・が改装中のため、

代替の劇場

しかし演じるのは劇団は同じ。

場所は違えど一流には違いない。

本当は、違う劇場で

ロシアバレエの超有名作「くるみ割り人形」が観れるのだが、

オンライン予約ができなかったので、渋々ボリショイ劇場のバレエにしたのだ。

演目は「Blight river」

輝く小川?

よく分からんが、寝ないようにしなければな!

マリインスキー劇場のように荘厳な雰囲気というわけではないが、

臨時の劇場ですらこうなのだから、格の高さには恐れ入る。

ちなみにここの値段には、外国人料金は無いようだった。

2階正面で5000円弱と、かなりお安い。

今夜は障害物もなく、落ち着いて観れそうだ。

ジリリリリリリリッとベルが鳴って開幕。

バレエって無声なんだな。

知らなかったよ。

でも、歌が無いから、観て楽しめるという点で、

オペラより良いと思う。

どうやらコメディらしく、動きが滑稽。

ここで踊ったり演奏しているってことは、

超一流なんだろうなぁと思いながらのバレエは、

寝ることなく2時間半程度で終了。

これぐらいが丁度良いね。

劇場を出ると、真似事をしている女の子が何人かいた。

こういう中から、また超一流なダンサーが生まれるんだろうなぁと、

しみじみ思った。

さて、これからどうするか。

観劇中に足をマッサージしておいたから、状態はマシになっているので、

昼間行ったヨールキ・パールキで最後のディナーといこうか。

まぁヨールキ・パールキはそこらじゅうにあるから、

わざわざ昼間の店に行く必要はないのだけど、

あそこにはスタバもあったしな。

今度は3号線でスモレンスカヤ駅へ。

地下鉄やバスが使いこなせるようになると、

途端にその街が身近に感じられて楽しくなっちゃうよ。

メインストリートには踊る若者や似顔絵描きの人など、

東京と変わらない感じ

モスクワに対して持っていた、

ブルガリアで見たような武骨なコンクリートシティーのイメージは

完全に崩壊した。

ここはパリやロンドンと変わらない。

むしろ24時間開いてる店が多くて便利なぐらいだ。

実際来てみて学ぶことは多い。

さて、ストリートを歩いていくと、

ヨールキ・パールキより先にスタバに着いてしまった。

もうスタバで晩飯にすっか!(笑)

ブラウニーとかいう甘ったるいケーキとラテ。

ロシア最後の夜は、甘~い食事となった。

これはこれで満足。

ご機嫌ついでに赤の広場の夜景も撮りに行ってしまおう!


↑全部手持ち。恐るべし一眼レフ。

ご機嫌ついでにやってきて良かった。

めんどくさがっていては撮れない写真があることを知ったモスクワの夜。

また地下鉄に乗り、ホテルに帰って爆睡。

は~明日は帰国か。

すんなり帰れるのかなぁ。

Zzz・・・

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