9 Aug-

6:00起床。

目覚ましをかけてもいないのに、早起きなのだ。

昨日と同じく、バルコニーからバチコンと目覚めの1枚。

潮の流れか、朝は氷が少ないことに気付く。

そしてあれは昨日沖にあった氷じゃないか?というのが流れ着いていたり、

おや、沖合いにデッカイ船が

などと、やはりここからの眺めは素晴らしいのである。

パクパクッと朝飯を食い、ここに来た時から目を付けていた、階段へ行ってみることにする。

この町は、岩場に多くの家が建ってるので、

家までの階段が至るところにあるのだが、ここもその1つ。

ふむ、景色の一部としては実に画になるけど、来てみると普通だな・・・。

見渡すかぎりの海になってたりすると、味がありそうなんだが。

その後、昨日ドラゴンがあった教会脇の海岸に行くと、

すでにドラゴンは飛び去っていた。

さっきの大型客船が入港してくるところだ。

港の外に停泊するらしい

どこから来たのか知らんが、

豪華絢爛トゥーエクスペンシブな船なのであろう。

ビシバシ写真を撮ったら、今日のツアーに参加。

今日はイルリサット郊外にある世界遺産の氷河へハイキング。

ホテルの部屋が隣のフランス人夫妻と一緒だった。

夫人は生物学者で沢山話し掛けてくれた。

残念ながら、返答一方で、こちらからは話すことができなかったのであるが・・・。

次に転勤したら、真剣に英会話を検討しよう。

町からハイキングコースまではすぐ近くで、わざわざツアーに参加しなくても良いと思う。

実際そういう人がほとんどだ

我輩も、知ってたらツアーに申し込んだりはしなかった。

割りと高いんだよコレ。

教えてくれよ!!

ハイキングコースは3通りあり、一番長いのは6時間。

ただ、世界遺産のエリアに入れるのは、2時間と4時間コース。

ツアーは2時間コースの途中まで。

まぁ氷河を見るのが目的だから、これでよかろう。

↑やはり絶景が広がる。

映画「アバター」の撮影はここで行われたらしいが、

こんなシーンあったっけ?

ガイド「あまり水に近付かないように。氷河が崩れた時の波にさらわれた人がいる。
     そういえば、日本語を1つだけ知っている。ツナミ、ビッグウェーブ!」

仏夫人「ツナミ!あなたの家は大丈夫だったの!?
     テリブル・・・ハァーゥテリブルッ」

外人の知ってる日本語といえば「フジヤマ」「ハラキリ」だったのは既に昔。

今や日本といえば、ツナミの国なのである。

かつての住居跡などを見ながら歩くこと20分。

氷河にはすぐに到着してしまった。

見渡すかぎりの氷。

照り返しで目が痛いぐらい真っ白。

ここの氷河は、海岸線から奥までが60キロ、幅8キロ。

よく聞き取れなかったが、年間凄まじい量の氷が海に流れ込んでいるとのこと。

ほぇ~・・・。

ただまぁしかし。

こっから見ると、あまり感動はないな。

昨日のエキップ氷河みたいに、海から見る方が感動するであろう。

ガイドが仏夫妻にエキップ氷河クルーズを紹介していたので、

我輩からもしっかり援護射撃しておいた。

クルーズといえば、我輩のミッドナイトクルーズはどうなったんだ?

偽「ミッドナイトクルーズの予約がしたいんだけど?」

ガイド「じゃあ帰りにオフィスで予約して」

ほいほい。

ハイキングツアーはなんとこれで終了してしまったので、帰路につく。

ウーム・・・中身の割に高いツアーだなコレ・・・。

「そうそう」と、ガイドが切り出し、興味深い話が。

「私たちは毎年、1月13日に太陽を祝う祭をするのです」

ふむふむ、極夜(白夜の反対)明けというわけね。

「ところが、今年は太陽は1月6日に昇ってきてしまった。地球は傾いてしまったかもね」

・・・。

これは温暖化のせいなの?

我輩は色んなことに無関心だが、もしこれが温暖化のせいで、何かヤバイことに直結するなら、

パソコン付けっ放しにしたり、ゲームやりっ放しで寝たりするのは止めます。

クーラー付けっ放しは止められないかもしれませんが・・・。

最近の日本のスコールのような雨は、地球が傾いたからだとすれば、納得できる。

あとは専門家の方、よろしく。

何、地球は元々傾いてる?

知ってるわそれぐらい!

・・・で。

仏夫妻はホテルで降り、我輩はオフィスへ。

偽「ミッドナイトクルーズの予約に来たよ」

係「う~ん・・・ソーリーフルブック」

はぁっ!?

マジでか~。

係「いや、1人空いてた。ユーアーラッキー」

おぉっ!

がちゃ。

ん、ドアを開けて出てきたあんたは・・・。

初日に迎えに来てくれたオッサンじゃないか。

ここのボスだったのか。

ボス「ペラペラペラペラペラリーノ」

係「あー、間違えた。ボスが1人約束しているらしい。やはりフルブック」

どっちやねん!!

それって我輩じゃないのかボス!

ってどこ行きやがった!?

係「ソーリーフルブック」

何回も言うなッ!

ぬぬぅ~・・・フルブックであれば仕方ない・・・。

日本で予約してくるべきであった・・・。

気落ちしたまま、町を散歩。

民族音楽と踊りが見られるという話だったので、体育館に行ってみたら、

狭いところでショボイのをやっているのが見えたので、見に行くのは却下。

そのままホテルへの帰り道、民俗博物館を見学。

文字が読めないので、雰囲気のみ

ラスムッセンって誰だっけ・・・?

名前は聞いたことある感じだけどな。

あぁ・・・。

我輩が知ってるのは、米国の名ジョッキー「アスムッセン」だった。

ダビスタでは「アスム」だよね。

・・・こっちの話だよ。

とりあえず土産物でも買うかぁ。

しっかしなぁ・・・。

クルーズの1人分は我輩の分じゃないのか?

あのボスめ・・・。

何となく声が掛かるのを期待して、さっきのオフィスの土産物売場を見に行く。

どうだ、声を掛けたくなったか?

・・・。

さっきのガイド「あ~1人分空きがあったみたいだよ?行く?」

ほれ見ろッ!!

はい、チャンスに食い付いたら逃さない偽スナフキンは、
私です。

係「一応ボスに確認してくる」

ボス「やぁ。昨日の氷河クルーズはどうだったね?」

あんた我輩の顔を忘れてたろ・・・。

係「現金でも良いですか?ありがとう。
   僕は東京に行きたいんだよね。朝から晩までゲームしたいんだ」

ふむ・・・。

我輩は日本を代表するぐらいのゲーマーであるが、

東京にはゲーム以外にも色々あるから、

少しぐらい他のものも見てやってくれないか・・・?

何にしても、予約ができたのでひと安心だ。

気持ち晴れ晴れ。

広場の人だかりに交じると、犬が。

「Take care.噛むわよ」

ジモッティの忠告に、みんな徐々に後ずさり。(笑)

とりあえず時間ができたのと、腹が減ったので、カフェでパスタを食う。

きしめんのような歯応えのミートスパゲティ

・・・あまり美味くはないが、とにかく腹が減っているのだ!

腹の調子が悪いのを忘れてがっついてしまった。

のぉぉ~・・・大丈夫かな・・・。

食後、歩いてさっきのハイキングコースのスタート地点近辺まで行く。

このへんは、犬の飼育エリアになっている。

ちょっと珍しいと思うので、記念に写真を撮っておきたいのだ。

見よ、この気合いの入った犬どもを。

服を着せられたりして腑抜けてしまった飼い犬たちとは、気品が違う・・・気がする。

よし、ひとまず満足した。

ミッドナイトクルーズは21:00~なので、

空港からホテルへ来る時に見つけた墓地へ行くことにする。

遠い気がするけど、1時間も歩けば着くだろ。

歩きづめなので、ちょっと休憩をしにホテルに戻ってから出発。

てくてく・・・。

ぬっ・・・くっ・・・。

虫めッ!!

虫がうっとしすぎる!!

顔に当たるなッ!!

イライラしながら歩くこと30分。

目指す墓地に到着。

ふむ・・・。

思ったより海が遠い。

まぁ良いか。

バチコンバチコンッ。

またしても歩いて戻り、スーパーで菓子とジュースを買い、部屋でクルーズを待つ。

旅先で、部屋で時間を過ごすのは全く好きでない我輩ではあるが、ここは例外。

大きなカーゴ船が出航していくのを、ぼけ~っと眺めていた。

で、20:45、ミッドナイトクルーズの時間がやってきた。

小型の船に乗り込み、出発。

今日は今までの教訓を活かすべく、最強に厚着。

毎回足がアリエナイ程冷えるので、靴下は3枚重ね。

手も霜焼けのようになるので、軍手の上に手袋をしてきた。

なのに、足は寒く、手も冷える。

やはり冷え症な我輩にはツライぜぃ。

時折船内に逃げつつ写真を撮ったが、思ったようなのが撮れん。

ひとえに技術不足。

チィッ。

あまりの寒さに船内に入ったら、眠気に襲われ、ウトウト。

ハッ。

イカンイカン。

「やぁ起きた?どんな写真撮ってるの?見せてよ」

偽「あぁ良いよ・・・ってオイッ寝てる我輩の写真ばかりではないか!」

一同爆笑。

「外に行っといで。夕日がキレイだよ」

ネタをやってたなら起こしてくれYO!

夕日は最後のカケラになっていた

間に合って良かったよ。

沈んでからの方が良い景色が撮れるかなと思ったのだが、

これやッ!!というのは撮れなかった。

ま、やむなし。

最後はやはり((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル震えながら景色を見て、23:30過ぎに港に戻った。

さて、最後の夜だ。

明日の朝は、6:25の飛行機。

5:15に空港へ送ってくれるらしい。

相変わらず早起きしなければならんか・・・。

バルコニーから終わらない夕焼けを堪能して、荷物をパック。

明日はコペンハーゲンに戻るだけの移動日だが、

明後日の朝もかなり早いので、明日は荷物を片付ける時間がない。

眠いのを我慢して荷物を片付け、もう一度夕焼けを見てから寝た。

Zzz・・・

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第一話 アンデルセンの国へ  第二話 北極圏  

第三話 ひょうがないけどね。 by 鈴井

第四話 チャンスは逃すな

第五話 梵天丸もかくありたい

第六話 御旗楯無、ご照覧あれ!

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