8 Aug -
2:30起床。 眠過ぎる・・・。 所要時間は約4時間だそうな。 バンに乗り込み、少し走ったところで爆睡。
2時間後、砂漠の中を爆走するワゴンの揺れで目を覚ました。
何キロ出してんだコレ?
そして車間狭いし!
バス1台とワゴン3台が、
まるで競輪のように抜きつ抜かれつ、くっつきそうな車間で砂漠を疾走している。
コレは凄い。
外国を車で走った人ならわかると思うのだが、
外国の道路には、日本にはない「スピードバンプ」という出っ張りがある。
スピードバンプというのは、車を減速させるためのモノなので、
通過する時には、かなりスピードを落とすわけだ。
しかし、この車間で走っていても、スピードバンプの所を、キチンと通過してしまう。
コイツらのドラテク、マジでスゲェと感心しつつも、
もう少し車間開けてくれても良いのにと思ったのであった。
さらに砂漠の中を突っ走ること1時間半ほど。
巨大な人造湖が見えてきた。
もちろん白樺湖のようなチンケな人造湖ではなく、琵琶湖もビックリのビッグサイズだ。
バンはその畔に停まった。
いよいよ着いたのか。
しかしこんなに遠いとは・・・。
全く予想外であった。
「トイレは?良いの?じゃあ行ってきます」
ー10分経過ー
「お待たせしました」
遅ぇYO!!
みんな、中に入っちゃったぞ!
可能な限り早く入って、まずは一撃してやろうと思ってたのに。
ノンビリ歩くガイドにイライラしながら少し行くと・・・
でーん!!
をおっ!!!
コレマジでスゲェ!!!
マジかアブ・シンベルッ!!
無知な者のために、少しだけ説明しよう。
でないと、我輩の感動が伝わりにくいかもしれないからな。
神殿の向かいにある、さっき紹介した人造湖。
コレは、ナイル川の氾濫を防ぐために建築された、
アスワンハイダムのダム湖なのだが、
アブ・シンベル神殿は、この湖底に沈む危機にさらされていたのだ。
そこで、ユネスコが世界に呼びかけた結果、
1000以上のブロックに切り分けて、
湖底の位置から、そっくりそのまま、今の位置に移転したのだ。
ブロックに切り分けたとはいえ、何せこのサイズ。
よくぞ移転したものだ。
そして、この大事業を契機に「世界遺産」という制度が作られ、
アブ・シンベル神殿は世界的に有名になったのだ。
オーライ?
いや~、マジでちょっと感動している。
移転させた人々、GJ!!(´・ω・`)b
これをダム湖に沈めようとしていたなんて・・・考えられないな。
・・・毎号アブ・シンベル神殿のブロックが付いてくる。
組み上げると感動の大神殿が!
初回は特別250円!
詳しくは書店にて!
デ◯ゴスティーニ♪
・・・何を想像しているのだ偽スナフキン。
そんなことより、ラッキーなことに、観光客はまだ説明を受けている。
今じゃ~ッ!!
バチバチバチッ!
見事誰もいない、いわゆる観光写真を撮ることができた。
世は満足じゃ。
ガイドから簡単に説明を受ける。
入口に立つ4つの像は、この神殿を建てたラムセス2世のもので、
少年期から壮年期まで、それぞれ顔が違う・・・のか?
ちょっと分かりにくいな。
3つしか見えないのは、地震で崩れてしまったから。
足元に転がっている身体や頭の大きさが、ハンパないのが分かるであろう。
崩れたら直しませんってのは、個人的にはOKだ。
それにしても、アスワンの町からあれだけ車でぶっ飛ばして4時間以上。
スーダン国境まであとわずかというこんな所に、
これだけの大神殿を建てるってのは余程のコトだね。
「中では写真を撮らないで。ちょっと厳しいです」
オーライだ。
神殿の中には、またしてもラムセス2世の立像が並ぶ。
壁画も実に美しい。
あ、オッサン、写真はマズイんじゃ・・・上手くやれよ・・・あ、あの人は監視員ですよ。
あー捕まりました。
怒られています怒られています。
写真を消さされています。
ああいうのは1枚撮り出すと、気が大きくなって、結局墓穴を掘るんだよね。
1枚で止めておけば良かったのに。
ぐるりと見て回り、入口に戻ると。
「ここからなら撮っても良いぞ。ワンダラー」
安い。
では遠慮なく。
3枚いかせていただきました。
「ほれ、ついでに鍵を持っても良いぞ」
偽スナフキンは神殿の鍵を手に入れた!
うーむ、ドラクエの勇者は毎度こんなにデカイ鍵をゲットしていたのだろうか・・・。
悪いことをしたな・・・。
ああいやいや、こっちの話だったよ。
何だか金で解決した感はあるが、実に得難い経験をさせてもらった。
ありがたや。
で、アブ・シンベル神殿の隣には、
ラムセス2世がネフェルタリ王妃のために建てた、小神殿がある。
これもまたよくぞ移転してくれたものだ。
こちらの中もしっかりと壁画が残されていて美しい。
うーん、コレは実物を見に来てください皆様。
ここの素晴らしさを、我輩のチョロイ文章で伝えるのは不可能です。
たっぷりとフリータイムをとってもらい、ガッツリ写真を撮りまくった。
・・・のだが、コレは良いなぁという写真はナッスィン。
何だかみんな観光写真で、一発オオッてのはない。
冬の時期に、ここで日の出を迎えられたら、ちょっと違うモノが撮れそうだけどね。
9:30、帰路につく。
みんなもほとんど同じ時間で動いているようだ。
おっと、その前にココはガイドブックが欲しいぞ。
「おお、お客さんお目が高い。これは大学監修の良い本なので160ドル」
は?
お前コレ普通1,500円ぐらいで買えるやつだろ。
あまりにバカバカしいので立ち去ろうとしたところ・・・
「いやいや、君の値段を言ってくれ兄弟」
またか・・・。
偽「20ドル。日本ではせいぜいこんなもんだ」
「日本からの距離を考えてくれ。とても遠い」
偽「その移動費を出したのはオレだろ!!日本に売りに来たら言え!!」
「おおブラザー・・・頭良いな・・・。でも20は安すぎる。80ドルで2冊あげる」
偽「いらん。20ドルにしろ」
クッソー、時間がモッタイナイ。
結局めんどくさくなって40ドルで購入した。
フルカラーで紙質が良いから、まぁやむなし・・・と自らを納得させて・・・。
こういう値段交渉の国はマジでメンドイ。
ボッタクリな野郎ばかりだ。
ガイド「ええっ、40ドル!?安く買ったねぇ」
ガイドからしてこうだもんなぁ・・・。
普通観光ガイドブックなんて1,000円~2,000円が相場だと思うんだが・・・。
アブ・シンベルの凄さに盛り上がり過ぎて、車ではグッタリ。
ボ~ッと車窓を眺める。
往きには気付かなかったが、
チェックポイントのようなところで、軍隊的な人が、車のナンバーをチェックしている。
難しいエリアなんだろうか。
帰りもまた、暴走バスと暴走バンは砂漠を疾走。
砂漠の道が終わるところに、アスワンハイダムがある。
見学というから何が見れるのかと思ったら、ダムを見るだけだった。
「この辺の砂は、エジプトで一番細かくてキレイです。
ほう、前振りありがとう。
しかし買わないよ。
「さぁでは砂を何かに詰めて下さい」
何?
こんな道端の砂を?
犬の足跡とかついてるし。
オレ、犬キライなんだけど。
偽「拾った方が良いの?」
「その方が良いです!」
・・・じゃあ仕方ない。
メモリーカードのケースに。
「ウソ、冗談でしょ?そんなちょっと?」
偽「だっていらないもん」
興味がないことには、とことんシュールでスイマセン。
で、アスワンに戻って、まずは香水ショップ。
どうせ買わないから良いというのに、
今夜の夜行列車まで時間があるから、ゆっくりしていけと言う。
めんどくせぇ。
香水瓶製造の実演と、オイルの説明を受ける。
一緒に聞かされていた日本人夫婦は、一番安いオイルを買ったが、
我輩は興味ないオーラを全開に出していたので、売り込みにもこなかった。
何だ、張り合いがないな。
でも香水瓶はキレイだね。
特に青味がかってるのは好みな色合いだ。
買わないけどさ。
一応いくらなのかな~・・・おっと・・・。
からん。
ころころ。
あ・・・フタが長椅子の下に・・・。
さて、行こうか。
を、世界のMがあるよ。
「食べたいですか?」
偽「レストランに行くぐらいならここで食う」
「会社には内緒ですYO!」
何がそんなに厳しいのだろうか。
ビックマックをムシャムシャと食いながら思った。
久々に美味いメシだったわい。
「では18:20までホテルのロビーで休んで下さい」
ふむ・・・、無駄に香水ショップにいたせいで、どこへ行くにも時間がな・・・。
まぁ部屋で休むか。
偽「鍵ちょうだい。108」
ホテルマン「チェックアウトは12:00ですから、部屋は使えません」
うそん!!
だからロビーで休めと言ったのか!
こんなロビーに2時間半もいれるわけがない。
仕方がないので、町をぶらつくことに。
車から何度か撮ろうとして、全く上手く撮れなかったモスクまで歩き、
家並みを抜けて、
スークという商店街へ。
もうすぐ日没になるので、店が開店準備をしている。
ラマダンだからね。
日没からが本番なわけ。
沢山写真を撮りたいところだが、イスラーム社会ではそれが困難。
ブイブイを着た女の人が雑談してるのを遠くから撮ってたら、
近くの人に「No,no!」と注意されてしまったので、断念。
しかし何も撮らないのもなぁってことで、カメラを構えずに、歩きながら適当に連写。
ふむ、意外にコレはコレで面白いね。
ブレてて顔が見えないし、良しとしてくれ。
かなり無駄にブラブラしたのに、まだ1時間もあるので、再び世界のMへ。
せっかく汗を沢山かいて痩せるチャンスなのに、それ以上にコーラを飲んでる気がする。
タオルのデザインが気に入ったので購入。
韓国人に韓国人と間違われたりしながらノンベンダラリと時間を潰す。
目の前にはナイル川がゆっっったりと流れ、
川べりに作られた板張りの上で、地元の学生らしき子供が延々飛び込んで水遊びをしている。
こいつらは、ちゃんとした水着を着ているから、それなりの暮らしをしているのだろう。
何ともゆるりとした時間だろうか。
ガキどもが作る水しぶきが、沈みゆく太陽の西陽で光るのを見ながら、
ぼけ~っと色々なことを考えてみたりした。
さて、時間じゃ。
バンに乗り、アスワン駅へ。
先ほどチラリと書いたが、今夜は夜行列車でカイロに戻る。
鉄ちゃん偽スナフキンにとっては極上の旅路である。
ガイドと同室だったら嫌だなぁと思っていたら、ちゃんと別だった。
ナイス。(´・ω・`)b
しかし。
この写真を見てくれ。
進行方向は、写真に向かって右。
我輩の部屋は右だ。
電車に乗ったことがある人なら、我輩が何を言いたいかは分かるであろう?
こういうところに気を遣って欲しいよ。
あえて「左側の部屋にしてくれよ」とか言うのも面倒だから言わないけど、
こうしてガイドのチップは減額されてゆくのであった。
さ、眠いので今夜は寝かせてもらいますよ。
Zzz・・・
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