4 Aug -

大冒険の季節がやってきた。

そして、今回も激しい行き先選抜大会が脳内開催されたわけだ。

しかも今回は、偽スナフキン40ヶ国目の入国メモリアルとあって、
↑正確には40の国と地域だが、文字が多くなってしまうので、以降40ヶ国で統一する。

各国とも気合が入りまくっていた。

やはり前評判通り、強いのはエジプト。

優勝したのに国内情勢不安で選出されなかったり、グリーンランドに差し切られたりと、

不運続きを吹き飛ばすような快進撃。

コールド勝ち連発で決勝へ。

続くのは、やはり強豪メキシコ。

エースで4番、主将テノチティトランが大活躍。

南ア・ザンビアの連合チームを破り、決勝進出。

かくして、再びファイナルで合間見えたエジプト対メキシコ。

さすが決勝戦という息詰まる対決は、

エジプト不動のエース、アブ・シンベルが豪打メキシコ打線の前に仁王立ち。

自慢の豪速球「ラムセスエキスプレス」と、

ホームベース手前の地面が割れてボールが吸い込まれる、いわゆる「消える魔球」で翻弄。

テノチティトランの一発のみに封じ、見事「二度目の」行き先選抜大会を制したのであった。

・・・何を書いているのかよく分からなくなったが、そういうわけで、エジプトである。

先々月ぐらいに、新大統領が選出されたばかり。

まだまだ国内情勢安定とはいえない状態だろうが、こういうのは待てば良くなるわけではない。

むしろ、新大統領のお手並み拝見的に沈静化しているスキに

行ってしまう方が賢いかもしれないと思ったわけだ。

で、エジプトは見所が散在しており、

いつもの航空券と宿だけ手配するやり方では明らかに効率が悪い。

というわけで、今回はパッケージツアーを予約。

ツアー内容を吟味した結果、とある旅行会社に決めた。

前回、夜行バスで出勤間際に帰り着いた経験を加味し、

カイロでの延泊を取り止めて、出勤までに1日開けて土曜日の帰国。

安全策に走っちまうとは、我輩も歳を食ったものである。

もっとも、帰国を1日早めたペルーでは痛い目に遭っているから、

早くすれば帰れるものでもないのだがね。

予約のために電話してみると、エジプト人らしき人が、拙い日本語で対応。

これはちょっと大丈夫なのか・・・?

かなり心配になったものの、ツアー内容は充実しており、結局そこに決めて、金を振り込んだ。

2週間ほど前になって、届いたツアープランを出発間際になって確認。

パッケージツアーで一番気に入らないのは、ホテルがショボいこと。

このパッケージツアーのホテルも、ピラミッドビューの部屋を指定したのだが、

遠~くにチョロッと見えるだけ。

こんなのは納得できない。

写真を撮るにもビハインドだ。

金は戻せないけど、自分で予約したいならどうぞ、ということで、自分でホテルを予約した。

1万円ちょっとの余分な出費だが、こういうところは譲れないのだ。

そして迎えた前日。

突如開催された職場の飲み会にイラつきながら出席し、

ドラクエ10にウツツを抜かしまくってから、準備開始。

ようやく荷物を入れ終えたのは、昼過ぎだった。

ん~~~~・・・。

何だか気分が盛り上がってこない。

パッケージツアーだからだろうか・・・。

もしくは、見られる景色が、あらかた想像できてしまうからだろうか・・・。

ウーム・・・。

せっかく40ヶ国目のメモリアルトラベルだというのに。

結局サッパリ気が乗らないまま空港へ。

今回の出発は、鹿児島空港から。

鹿児島→中部国際→アブダビ→カイロとなるわけだが、

中部国際からアブダビの便が21:25発なので、鹿児島は昼過ぎの便。

せっかく休みは金曜日の夜から始まっているというのに、

とてつもなく時間を無駄にしている気がしてならない。

チェックイン後、空港で鹿児島黒豚カレーに舌鼓を打ち鳴らす。

エジプトはイスラーム圏なので、豚肉は食えないだろうし、
↑イスラームでは豚は不浄な生き物なので食べない。

カレーも食うことはあるまい。

いつも、海外旅行に行く前は、後悔しないように、食いたいモノを食うことにしているのだ。

んまかった。(笑)

風でグラグラに揺られながら名古屋へ飛び、21:25発にトランジット。

名古屋に住んでいたら、昨日乗れたのではないかというような時間だ。

返すも返すも、今日の21時間がモッタイナイ・・・。

トランジットの間、スカイデッキをブラついて写真を撮る。

セントレアってこんなにイイトコロだったのか。

名古屋在住時には飛行機写真に興味なかったし、カメラも今とは違ったからなぁ。

さて、カレーで腹は一杯だが、旅の安寧を祈るため、出陣式はやらねばならない。

♪人間五十年~・・・(ry

夜発の西行きに乗るのは初めて。

普段より長めに寝て起きたらアブダビだから、いつもより時差ボケは調整しやすそう。

では行かん、40ヶ国目のメモリアル旅行ッヒアウィ・・・の前にさ。

何で飛行機の安全案内映像って無駄にCGなんだろ?

人にやらせてビデオで撮れば100分の1のコストでできそうな気がするんですけどね・・・

ってあぁ、スイマセン、

コストの話なんてドウデモイイデスNE!

では行きましょう!

ヒアウィゴー!!!

前に、イスラーム圏の航空機に乗ると、

メッカの方向を示すライトがあると聞いたことがあったので、

キョロキョロ物色したが、どうやらテレビモニターに表示されるだけのようだ。

↑今時の飛行機は、モニターにUSBが付いているので、iPhoneなどの充電ができる。
  残念ながら日本の航空機では見たことない。

調査完了後、早速爆睡したものの、メシで起こされ、ついつい食っちまった。

太るわ・・・。

途中北京で清掃と客の乗降があり、我輩は構わず爆睡。

映画のパイレーツが面白そうなので、帰りは徹夜してでも見ることにする。

とりあえず今は眠いのだ。

久しぶりに延々寝て、アブダビ着は5:20。

最後の機内放送で

「イスラーム教国は現在ラマダン月なので、公共の場での飲食は法律で禁じられています」

とのこと。

何とラマダンなのですか。

しかしこれは好都合だ。

ガイドに食事だなんだとゴチャゴチャ言われてはたまらんからな。

ただ・・・水もダメだとなると・・・このクソ暑い時期だから少し心配ではあるが・・・。

土産屋をぐるりと見てから、ビッグマック。

↑被写体として面白い空港だった。

腹はどちらかといえばはちきれそうだが、昼からの観光に集中するため、ガッツリ食った。

wifiエリアでネットサーフィンをして時間を潰し、10:05発カイロ行きに搭乗。

あー、マジで何だか時間がモッタイナイ。

こんな事でいいのか!?

カイロ到着は11:25。

入国審査場の手前にある両替屋で6万円をエジプトパウンドに両替。

で、入国ビザを購入するのだが、これが15USドル。

手持ちが100USドルしかないので、それで支払うと、釣りがエジプトパウンドに。

無駄に財布が膨れ上がってしまった。

大失敗だ。

入国後、荷物待ちの間に、アザーンの声が響く。

「アッラーフアクバルッ(アラーは偉大なり)」

イスラームの国にやってきたのだなぁと感じる時だ。

外で日本語ガイドと合流。

何だか陽気な、元ブラジル代表FWアドリアーノに似た野郎だ。

そして、日本語が滑らか過ぎて、逆に少々気が置けない。

現地で混載になるかもしれないとのことだったが、

予想通りあのツアー会社をチョイスしたのは我輩だけのようだ。

まずは、ムハンマド・アリ・モスク

カイロで最も大きなモスクだ。

中は、イスタンブールで見た、ブルーモスクによく似ている。

ブルーモスクでの反省を活かし、広角でシャキューンシャキューンと撮影。


↑主祭壇。真ん中の凹んでるところをミフラーブといい、メッカ「カアバ神殿」の場所を示す。

割と写真撮影の時間をくれるようだ。

丘から見下ろすオールドカイロは、車から見たほどの迫力には欠けるものの、

林立するミナレット(モスクにある尖塔)や、

遠くに霞むピラミッドは、何ともいえない情緒がある。

続いて、エジプト考古学博物館へ。

メインになるものを中心に、説明を受けながら見学。

博物館の類は、大概何が書いてあるのかサッパリ分からないので、

全く興味がわかないのだが、ここは見ているだけでも感じるところがある。

トゥトアンクアムン(ツタンカーメンってのは和名らしいぞ)の金のマスク。

スゲェなコレ。

トゥトアンクアムンのハネムーンを描いた金の装飾品の精巧さなど、

紀元前の人々に、コレを作る能力があった事に驚かざるを得ない。

古代エジプトバンザイな2時間であった。

ただ、ガイドブックを買いたかったのに、お土産屋が改装中で買えなかった。

どこかで買えれば良いのだが・・・。

ちなみに、思ったほど混んでない。

トゥトアンクアムンの部屋も、ガラガラだった。

革命後で観光客が減っているのか、元々こうなのかは、知る由も無い。

博物館にしてはしっかり楽しんだのち、

ルート上、コットンショップ(洋服屋)に立ち寄らざるを得ず、
↑旅程案内に立ち寄る店が予め記載されている。

中には入ったものの、ガイドがイスに座る間もなくサヨウナラ。

デザインが良いのもあったけど、高過ぎたよ。

で、ホテルに向かう。

我輩が予約してきたのは「Pyramids View Inn」

着いてチェックインをやっているようだが、何だか話が混み入っている。

何をしているんだ?

クレジットカードは使えないとか、何だかボロいし、違和感が。

部屋に通され、窓を開けると・・・確かにピラミッドビューの部屋だが・・・。

おかしい。

目の前にはスフィンクスがあるはずだ。

そして、ピラミッドが2つしか見えなくて、その間に鉄塔が立ってるこの眺めは、

ショボそうだからやめたホテルじゃねぇか!!

慌ててフロントに行き、確認する。

偽「このホテルはPyramids View Innか?」

「This is Pyramids View(Hotel).Only Pyramids View.」

違うじゃねぇか!!

即ガイドに電話し、呼び戻す。

偽「ここは違うホテルだぞ!」

「違う、じゃない!」

偽「ここはPyramids View HotelオレのホテルはPyramids View Innだ!」

「そうだ、最近名前が変わったんだ」

偽「従業員が違うって言ってんのにそんなわけないだろ!すぐに来いッッ!!」

いやー、間違えたのは仕方ない。

しかし、ウソはイカン。

断じて許せん。

最終日に支払う予定のチップは
      当然激しく減額である。

まだ明日も明後日も明々後日も一緒なのに、くだらないウソをつくなよアホが。

信用できなくなるだろ?

気まずい空気のまま、再びホテルに向かうものの、場所が分からないようだ。

いや、我輩がさっきから「あっちじゃないか」と言っているのに、

意固地になって聞きやせん。

日が沈んじまうだろうがっ!!

やっとこ見つけてチェックインした時には、既に日没間近。

ウゲー。

しかもココ、ドミトリーなのか。

いやいや、そんなことより、写真写真。

根性で撮ったのはコンナモン

ガックリして部屋から出ると、欧州人が屋上に上がって行く。

オイッこんな屋上があったなら先に言えよ!!

うへ~・・・。

ディナークルーズの迎えの時間まで粘り、色々撮ったが、

夕焼けを撮り損ねたショックはあまりに大きかった。

まぁそれは最終日に撮り直すとして、ピラミッドですよ。

いやー、思ったよりデカイ。

しかも、何千年もここに存在し続けているのですよ。

多少崩れたりしたとしても、この眺めは、何千年も同じなわけです。

これって凄くね?

「ピラミッドって都会のすぐ脇にあるんですよね~。ガッカリするんじゃないですか?」

なんて言うヤツがいるけど、見に来てみろって。

有無を言わさぬ凄さがあるね。

日が落ちても、しばらくイスに座ってピラミッドと物言わぬスフィンクスを見ていた。

この眺めを奪い去られるところだったとは・・・。

やはり宿は自力で選ぶべきだな。

19:50、今度は英語のガイドとディナークルーズに出発。

何だか客が少ないなぁと思ったら、案の定、超ショボイショーばかり。

ショボいタンヌーラ(クルクル回るダンス)に

ガキの演技の延長かと思わざるを得ないベリーダンス。

極め付けは、何のカラオケ大会なんだというような、

罰ゲーム的歌謡ショー。

↑撮るのも気が引けたので、隠し撮り。

「あれは日本語かい?」

偽「何だよ、アラビア語じゃねぇの?(笑)」

「英語・・・かな?偽スナフキン、上で写真撮ったらどうだい」

偽「(苦笑)」

↑夜のナイル川。川沿いはホテルが沢山。

メシも最強に油っこくて不味くて食えない。

何だよコレ。

こんなだったら、ホテルでピラミッドのライトアップショーを見てれば良かった。

コレは全くオススメできない。

ホテルに戻ったのは23:30。

あまりの眠さに、カメラの電池の充電もせずに、爆睡とあいなったのであった。

Zzz・・・

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第一話 モッタイナイ1日目  第二話 ルクソールへ

第三話 気球の上で、偽スナフキンは考えた  第四話 今回の旅のメイン

第五話 ピラミッドは予定外に・・・

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