6 Aug -

1:30頃に起床。

っていうか、夜中に何度もと電機ノコギリを使うような振動があり、

何度も目を覚ましたのだが、構わず寝ていたのだ。

客はどうやら我輩だけのようだが、我輩が宿について無関心、且つ寛容で良かったね。

電池の充電を開始し、再び寝ようかと思ったら、ノックが。

何ですか一体。

「ツアーガイドに、2:30に朝御飯を出すように言われたから準備したんだけど」

何て迷惑なことを・・・。
   (#^ω^)

しかもこの朝御飯、

地球上で一番不味いのではないかというような朝御飯だった。

何だかジャリジャリするナンに、パサパサのカレー、超酸味が効いてて、

ぶっちゃけ一口で吐きかけたツナ缶のようなモノ、

何だか油っこい揚げ物に、市場臭が激しいキュウリとトマト。

特にナンは、食ってる間に冷めてきて、

まるで乾いた雑巾を食わされているような食感。

朝イチにこんなもん食わされたらキツイわ。

いや、朝じゃなくても食えん!

ほとんど食わずに辞去。

朝早く作らせたのはオレじゃないんだ・・・。

許してくれ。

3:30、空港へ。

今日は、ナイル川中流にある、ルクソールへ飛ぶ。

昨日ウソをついちゃった日本語ガイドが同行。

大体こういうツアーガイドは、エリアごとに担当が変わることが多かったけど、

エジプトでは、ずっとついて回ることがほとんどだそうな。

5:00の飛行機でルクソールに着いたのは6:30。

まだ暑くはないうちに、いくつか観光地を潰していくようだ。

ルクソールは、ナイル川を挟んで東岸西岸に分かれており、まずは西岸にある王家の谷。

歴代ファラオ(王様)の墓が沢山あり、トゥトアンクアムンの墓が見つかったところだ。

何でも、この山がピラミッドに似ているので、選ばれたとのこと。

トゥトアンクアムンの墓ってピラミッドじゃないんだな。

ちなみに、ここにはカメラを持ち込むことすらできない。

1年前、墓の中で写真を撮ったアメリカ人がいたようで、

高い罰金を支払った上、カメラを没収されたらしい。

そのため、今では、バスの中にカメラを置いて行きなさい、という注意書きがある。

確かにお墓だからな。

やむを得んというところか。

1枚のチケットで、3つの墓を見学できるようになっていて、

ラムセス3世、9世、セプターの墓を見てくるように言われて、フリータイム。

まずは、そのトゥトアンクアムンの墓へ。

ここは別料金で、100エジプトパウンド。

上にラムセス2世の墓があったため、盗掘を逃れたそうだ。

中はこじんまりした作り。

下りていくと、いきなりトゥトアンクアムンのミイラがお出迎え。

見ていたら、墓守がやってきて、ちょいとおいでと言う。

「特別に、トゥトアンクアムンの石室の部屋に入って良いよ」 と言う。

「ガイドには内緒だ。誰か来る前に早く!」

ではお言葉に甘えて・・・。

まだ色の残る石室の真ん中には棺が残されている。

ウーム・・・何だかサブイボが出るぐらいスゴイなコレ。

しばらくじっくり見せてもらい、5エジプトパウンドのチップをあげたら、

「コレ、丸が1つ足りないんじゃねぇのっ!?」

って顔をしていた。

人様のね、お墓で金儲けしちゃいけませんよ、ニンニン。

っていうか、誰にでも言ってんだろアレ。

でもとりあえずガイドには内緒にしておこう。

特に意味はないけど。

続いて、オススメされた通りに3つの墓を見学。

どれも数千年前の人が掘って、壁画を描いたわけで、

その同じ空間に、今、自分が立っているってことが不思議な感覚だった。

古代エジプト人が壁画を描いている姿を想像しながらの見学であった。

さて、次々に行くぞ。

お次はハトシェプスト女王葬祭殿

ハトシェプストは、唯一の女性ファラオなんだそうな。

 
↑ハトシェプスト女王の立像が並ぶ。

もう20年近く前になるのか、観光客目当てのテロがあり、日本人観光客が多数亡くなった場所だ。

一部地震で倒壊したらしく、新しく作ったように見える。

何となく、アテネで見たような感じだ。

中はアッサリしていて、そんなに見る所があるわけではなかった。

そろそろ10:00。

だんだん暑くなってきた。

カラッとしているから、汗がどんどん出るわけではないが、喉が渇く・・・。

いやいやしかし、今はラマダン真っ最中。

郷に入れば郷に従え。

我慢我慢・・・。

・・・。











偽「ファンタいくら?」

「20パウンド」











我輩ムスリムじゃないしぃ~。

アッサリ欲望のままにファンタを一気飲み。

生き返るわぁぁ・・・。

生き返ってから向かうのは、お土産屋。

石の加工屋だ。

どうせ買わねぇから寄っても一緒だよ、と、言いつつ、スカラベの安そうな小物を発見。

丁度いい。

こいつを会社の土産にしてやろう。

偽「いくら?」

「10ドルです」
↑日本語が話せる。

偽「は?じゃあいらん」

ちょっと待って下さい。友達価格。言ってみて下さい」

オレ、コレどこかで見たことある。


あ、コレか。

偽「8個買ってやるから、24ドルにしろ」

「・・・。ちょっと待って下さい。コレホントに石です。
 石膏ではありません。ホラ、手作りです」

偽「で?」

「ホントに石です。ルクソールの石、他ではありません」

偽「で?24で良いの?」

「・・・ちょっと待って下さい。ハニャホラレゴニョラ」
↑電話中。

「分かりました。1個4ドルにして下さい。そして、1個オマケします」

コレも見たことある。


あ、コレか。

コレまだ値切れるんだよな。

偽「8個で良い。8個で24。NOと言うなら終わりだ」

「・・・。オーケー分かりました友達価格。24で良いです」

何だ良いのか。

随分シブシブとした回答っぷりじゃないか。


ここまで言わせてもまだ通常の倍なんだ。

もっと値切れたか?

買い物してくれたからってことで、コーラを1本くれた。

と、ここでトゥトアンクアムンの小物発見。

コレ良いな。

偽「コレ良いね。いくら?」

「コレ・・・は、ホントにゴメンナサイ、友達価格で40ドル」

偽「じゃあいらね。バイバイ」

ちょっと待って下さい。友達価格。言ってみて下さい」

偽「10」

「は・・・?ちょっと待って下さい、コレホントに石です。ルクソールの石です。他ではありません」

偽「10」

こりゃいけるな。

「ちょっと待って下さい。友達価格。友達だったら30にして下さい」

偽「10」

「お願いします、もう少しだけ下さい。25は好き?」

偽「大嫌い」

何だかかわいそうだか、ノせられてるのか分からんが、気に入ったからなぁ。

コレは欲しい。

偽「じゃあ15にしよう。これなら良いだろ?」

「友達価格。友達だったら25下さい」

偽「じゃ、バイバイ」

と、ドアに手をかけたところ・・・。

「オーケー分かりました。友達価格。友達だったら15ドル」

偽「え?良いの?」

「25にしてくれますか??」

偽「NO」

こうして、我輩は土産を安価で手にした。

まぁコレでも随分払わされてるんだろうけど、

スカラベが1個240円にトゥトアンクアムンが1200円なら、

我輩的にはまずまず納得プライスだ。

次は、メムノンの巨像とやらをチラ見してから、東岸側へ戻る。

↑かつて存在した神殿の前に立つ像だったそうな。

ドライバーのオッサンは、ご機嫌に飛ばしまくる。

少しでも遅い車には容赦なくクラクションを浴びせ、

追い付いた車は、超車間を詰めて煽ってから、すべからく抜く。

ハッキリ言って、怖いからそこまで頑張って走ってくれなくても良い。

水路の脇の道路をかっ飛ばし、エジプト最大級の遺跡カルナック神殿に到着。

でけぇな確かに

この柱、どうやって立てたのかしら。

重機使っても大仕事だと思うぞ。

地震で色々崩れてしまったようだが、実に残念なことよ。

スカラベの周りを反時計回りに7回まわると願い事が叶うとか・・・。

ガイド「回りたいですか?」

偽「ノーサンキューだな」

ガイド「私もです。暑いですから」

ガイドは暑くてめんどくさくなってきたのか、

とりあえず先に解説をして、フリータイムに写真を撮れ、的な空気が漂っている。

我輩としても、長々と詳しい解説はいらない。

適度に解説して、後は写真を撮らせて欲しいというニーズがバッチリ噛み合った。

我輩で良かったね。

長めにフリータイムをもらい、歩き回って撮りまくった。

丁度昼のメシ時と暑い時間だってことで、他の観光客がほとんどいないという、まさに最高の時間帯。

ここぞとばかりにガッツリ写真を撮って歩いた。

次は、本日早くも最後の観光ポイント、ルクソール神殿。

カルナック神殿の小さい版みたいなもので、ここは正直大したことなかった。


↑一時期キリスト教教会として使われていた頃の画が遺っている。

ちなみに、入口には、オベリスク(先が尖った柱のこと)が1本。

元々は2本あったのだが、

片方は、ムハンマド・アリ・モスク(初日に行ったモスク)にある時計台と交換に、

フランスに送られた。

コレ

コンコルド広場にあるコレは、元々、ここにあったものなのですね。

ま、それぐらいしかないかな。

あまり惹かれるものもなく、適当に終了。

何とまだ13:00ちょい過ぎですよ。

ガイドよ、後はゆっくり休むが良いよ。

最後にレストランへ。

エジプト料理は舌に合わないからなぁ。

それに、暑いと腹が減るというより、喉が渇くだけ。

コーラをガブガブ飲みたいだけなのに、何でエジプト料理を食わねばならんのか。

偽「スパゲティないの?」 と、かなり無茶苦茶なことを言ってみたが、

当然なかった。

何だよチキショウ。

「アッサリしたもの?ミックスグリルならある」

ち、仕方ないか。

ガイド「ディナーもここだから、何を食べるか考えておいてね」

えぇ~マジで?と、我輩に名案が浮かんだ。

偽「ディナーは世界ので良いよ。ここより安いだろうから、差額はチップであげる」

マズイメシを回避して且つチップを節約できる。

最高の策じゃないか!

ガイド「世界のの方が高い」

マジかよ!?

ココどんなに安いねん!

しかし我輩は諦めない。

偽「じゃ・・・じゃあ我輩は自腹で世界のを食うから、ディナー代は丸々やるよ。
  ならイイでしょう?」

ガイド「ホントに?」

ウム、よいぞよいぞ。

ガイド「でも、世界のはツアープランにないから、会社にバレるとマズイ」

お前そんな柄じゃねぇだろ!

ガイド「うーん、ちょっと困る」

どうやら本当にマズイらしいな・・・。

ガイド「エジプト料理合わない?じゃあスパゲティを作ってもらうから大丈夫。ここでお願いします」

・・・やむなし。

マズイメシを平らげ、ホテルで一旦休憩。

なかなかの高級ホテルで、ナイルビューを指定しただけに、良い眺めだ。

少し休んで、散歩してみようとカメラ片手に出掛けてみたが、

ルクソールって実はあまり見る所はなく、

ナイル沿いは美しいのに、裏通りはこんな感じで、しかもタクシーやボートの客引きが鬱陶しすぎる。

結局少しだけ歩いて帰り、水をがぶ飲みして休憩。

18:30、ディナーへ。


↑お店の前には、昼間にはなかった絨毯が敷かれ、お祈りをする人々がいる。

リクエスト通り、スパゲティが出てきた。

オイオイ、やればできるやんけ!!

いやー、感動したよ。

まさか、まともなスパゲティが食えるなんて。

ウッカリ完食してしまった。

大満足のうちに、カルナック神殿の、音と光のショーに出掛ける。


普段は絶対借りないが、今回は日本語音声ガイドを借りて正解。

周りのモスクから、ラマダンのお祈りが大音量で響き渡っているのも、この時期の風物と思えば悪くはない。

まぁまぁ楽しめた。

ガイド「楽しめた?それは良かった。サトウキビジュース飲んだことある?
     ない?じゃあおごってあげるよ」

そりゃどうも。

甘過ぎず、適度にスッキリした、美味しいジュースだった。

さて、明日はガイドがオススメしてきた気球に乗るため、4:20起き。

また早起きしないとな・・・と、ロビーを歩いていたら、

「バルーンツアー55USドル」

と、トラベルデスクに書いてある。










・・・?











さっき180ドル支払ったぞ?

地球の歩き方には90~200ドルと書いてあったから安心したのがいけなかったか?

・・・いやいや、きっと何か違う価値があるに違いない。

そうだろ!?

ホラ、初日にウソをつかれると、イチイチ疑わしいんだよ。

我輩にとってベストな提案をしてくれていたとしてもさ。

まぁいいや・・・眠過ぎる・・・。

Zzz・・・


↑ナイル川対岸がライトアップされていた。

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第一話 モッタイナイ1日目  第二話 ルクソールへ

第三話 気球の上で、偽スナフキンは考えた  第四話 今回の旅のメイン

第五話 ピラミッドは予定外に・・・

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