3 Mai-
観光としては最終日を迎えた。
しっ。
・・・。
ポツポツポツポツ・・・。
天窓に鳴る、無常な雨の音。
・・・やむなし。
足がかなり痛いが、今日だけ我慢してくれ。
そしたらまたしばらく大航海時代ONLINEで引き籠もってやるから!
レストランでフルーツ多めのブレックファーストを済ませ、まずはプラハ駅に。
有名らしいドーム型の天井を持つカフェを見てから、
市内交通の1日乗車券を買って、トラムで移動開始。
まずはプラハ城のある丘へ。
城の近くのストラホフ修道院にある、
「哲学の間」「神学の間」という2つの図書館が、相当に美しいらしいのだ。
写真に人を写したくない我輩は、
他の見学者が少ないであろう開館時間を狙い撃ちしてやろうという作戦である。
「MetrO」によると、トラムを1回乗換れば行けるようだ。
このトラムのルートが一発で検索できるというのは本当にありがたい。
絶対オススメなアプリだ。
最初に乗ったトラムは座れたが、次のトラムは座れなかった。
足が・・・痛いな。
ちなみに、どんなに足が痛くても、優先座席には座らないのが我がポリシー。
ぬくくっ・・・座らせてくれぇ・・・。(T_T)
ストラホフ修道院までは約30分。 この辺りは高台になっていて、眺めが良い。 晴れていれば、もっとな。
開館の9:00丁度に入館。
さぁて、どんなかな~・・・って改修中かい!
こんなんだったら後回しにしたのに!
偽スナフキン策に溺れるの巻。
チキショウめ。
小さい方の図書館は見れたので、そちらだけ見学。
ここはそもそも中に入れないので、写真に人が写り込むことはない。
やられたな。
写真を撮るには追加料金が必要なようだが、
改修中のおわびか、払わずに撮って良いと言われた。
っていうか、改修中で見れませんというのは、
入口に大きく書いておくべきではないのか?
ズルい気がしたぞ。
少々残念なまま、教会の前を通ってプラハ城へ。
クソーなかなか降ってきやがった。
こうなると一眼レフは弱いなぁ。
プラハ城観光は、いくつかのパートに別れていて、観光する場所に応じて金を払うシステム。
とりあえず全て見れるチケットを購入し、まず最初に美術館。
まぁ特に有名なものはないようだ。
次に、聖堂。
これは今日の見学ポイントの中で2番目に重要な場所。
入場待ちはかなりの長蛇だが、それでも並ばねばならん。
30分ほど並んで入場。
ここはゴシック様式で、見た目は堅牢な造りで飾り気も特にない。
しかし、我輩の目的は、入って左側にある、ミュシャのステンドグラスなのだ。
我輩はミュシャの画風が大変お好みでして。
これ良いなぁ。
我が城に帰ったら、トリミングして携帯の待ち受けにしよう。
しばらくじーっと観賞。
うーむ、美しい。
少年が喋りだしそうではないかね。
良いなぁコレ。
・・・。
あぁイカンイカン。
あまり見惚れておるわけにもイカンのだ。
他のステンドグラスも含めてぐるりと見学し、
後はついでに場内のポイントを見学。
まぁ大したものはなかった。
よし、これにてプラハ城は終了。
丘を下りて、旧市街の方へ向かう。
プラハの真ん中をモルダウ川が流れていて、
そこにはいくつかの橋が架かっているのだが、その中でも有名なカレル橋というのがある。
午前中に見ておかないと、逆光になってしまうのだ。
ふふふ、旅に出るなら、最低限ベストな風景が見れるように動かないとな。
一旦カレル橋ではない橋を渡って旧市街に入り、
モルダウ川沿いに歩いていって、カレル橋を往復することにする。
フムー・・・天気が悪いのが何とも惜しいのぅ。
まぁ曇り程度で済んでくれているのをありがたいと思うべきなのか。
パチパチ写真を撮りながらカレル橋に到着。
旧市街側は工事中。
ヌー・・・工事の遭遇率が高いぞ。
旧市街側に塔があって、そこから橋を眺められるのだが、工事中なら見ても仕方ない。
おとなしく、往復して見るだけにしよう。
橋の両側には数体の彫像が立っていて、
例えばこれはフランシスコ・ザビエルだそうだ。
橋から見る王宮はなかなかのモノ。
ふむ、逆光になる前に来て正解であった。
む。
ふと思い立ち、旧市街側に戻って、少し歩いてみる。
フム、この辺りか?
バチコンバチコン。
ブダペストと似た構図だが、どうかね。
うまい具合に晴れ間がきたけど、欲を言えばもっと晴れた時に来たかったものだね。
さ、王宮地区は終わりだ。
旧市街を散策するぞ。
っと、その前にだ。
プラハとチェスキークルムロフの観光日を入れ替えた関係で、
観劇の予約がパーになっていたのだ。
というわけで、まずは観劇の再予約。
それから、ユダヤ人地区を回って広場へ行くというルートをチョイス。
旧市街の北西地区は、ユダヤ人が住まわされていた地区で、
今でもシナゴーグという集会場のようなものがいくつか残されている。
中でも、旧シナゴーグは大きめのシナゴーグ。
壁面に、第二次大戦中に亡くなったユダヤ人の名前がビッシリ書かれた礼拝堂や、
その裏手の墓地が見学ルートになっている。
墓地は最後に埋葬されたのは1785年だそうだ。
鬱蒼とした木々の中に、苔蒸した墓碑が何百と、
しかも整然と立っているのではなく、傾いたり倒れていたりしている様子は、
なかなかに怖いものがある。
金を払えば写真を撮っても良いようだが、まぁそこまで撮りたい被写体ではない。
む、曇って薄暗くなってきやがった。
頼むから降らないでくれよ。
3つほどシナゴーグを見て広場へ急ぐ。
広場の時計のカラクリが見所らしいのだ。
ウィーンのカラクリ時計はすっかり見逃したが、こっちは押さえておこう。
カタカタカタカタカタ・・・
チーンチーンチーンチーン・・・
ゴーンゴーンゴーンゴーン・・・。 ふむ。
言うほどでもないか・・・。
まぁいいや。
よし次。
広場に面した教会だ。
ちょっとだけイスに座って足を休め、とりあえず祈りごとの真似でも。
祈り囁き詠唱念じろ!
偽スナフキンは灰になりました。
イヤイヤイヤイヤ。
またゲームの一句を思い出してしまうとは。
出入口では、今夜のコンサートチケットを売っている。
ムムッ。
バッハか・・・。
観劇さえ予約してなければ・・・。
しかしもうどうにもならん。
さぁ行こう。(T_T)
観光客の動きを見ていると、カラクリ時計のある建物の塔には上れるらしい。
どれどれ。
チケットを買い、快適にエレベーターで展望台へ。
王宮やら旧市街やらが一望できるではないか。
こりゃあ良いね。
ぐる~りと時間をかけて四方を見渡す。
良いねぇ・・・。
こういう広場って、相当に好きだ。
教会と広場があって、そこから町が広がっていったというのが、町の始まりであることが多い。
ドイツ観光で行った、色んな町のマルクトプラッツ、ペルーのアルマス広場、
どれもこれもとてもきれいな広場が多かったことに味をしめた我輩が、
まずは町の広場に行ってみたいと思うようになって久しいわけで。
ここもまた素晴らしい広場なのであった。
では今度は下に下りて、広場から周りを眺めることにしよう。
ティーン教会が見下ろす広場は、なかなかに趣があって良い感じだ。
そしてまたしてもグッドタイミングで晴れてきたのでパチリ。
写真を撮ろうと思えば晴れる。
まさに太陽王だからこそ為せる術である。
ちと疲れたので、しばらく人の往来を眺めつつ休憩。
我輩は今プラハにいるのだ。
写真でしか見たことのなかったプラハに。
当たり前の事だと思ってはならない。
今を大事にしなければ!
原点回帰原点回帰原点回帰!!
ガツガツ写真を撮ることに夢中になる前に、まずは目に焼き付けておこう。
じーっ・・・。
パチパチ。
む。
広場に片隅にスタバ発見!
カフェで何度かカプチーノやらは飲んだけど、スタバの甘~いココアが懐かしくなっていたところだ。
トールでガッツリいただく。
ンマー!
そして完全回復だ。
いよいよ、プラハ観光のメインといこうじゃないか。
好物は最後に食う人なのだよ。
広場から多分こっちだろうと適当に歩いて・・・完全に道に迷った。
どこやねんここ!
慌てて地図を確認するも、全く分からず、もはやギブアップ。
さらに適当に歩き続けると、広場に近い地下鉄の駅に着いてしまった。
くゎっ!!(# ゚Д゚)
諦めて1区間地下鉄に乗る。
地上に出れば楽勝だろうと思いきや、やはり道に迷い、
随分あっちこっちと歩き回って、ようやく到着したのは、アルフォンス・ミュシャの美術館。
いやぁ楽しみにしていたのですよ。
我輩はミュシャの画風が大好きなのでして。
先日京都のエキ美術館で見たから、メインどころは出張中かと思ったら、ちゃんと展示されていた。
小さな美術館(・・・というより、画廊だな)に展示された絵を1点1点しっかり観賞。
サイズがでかくてスーツケースに入るか心配ではあるが、画集も購入。
大満足なのであった。
ふむ、我輩にだって知的な一面があるのだ。
さて、画集が折れては困るので、一旦ホテルへ置きに帰る。
17:00が近づいてきた。
いよいよプラハ観光、いや、今回の旅もオーラスである。
市民会館を見学し、地下に美味いレストランがあるようだから、そこでメシを食って観劇といこう。
市民会館には、ミュシャがデザインしたホールがあるらしいのよねぇ~・・・ん。
本日の市民会館見学ツアーは11:00と16:00?
オーノーッ!
マジかよ。
美術館より先に、こっちに来れば良かったのか。
(# ゚Д゚)ヌゥゥアァァアアアッ!!
くそぉ。
きちんと見学時間を調べておくべきだった。
ここでいい加減なスケジュールを組んでしまったとは。
反省しよう。
とりあえずもう仕方ない。
地下で少し早めのディナー。
よーし、ビール!
ビール持ってこぉい!!
ちょっと予定外に多い鶏肉料理とビールを平らげる。
外国のレストランというのは、何でこんなに沢山量が出てくるのやら。
いくら美味くても最後はさすがにつらかったよ。
腹はパンパン、ほろ酔い気分で再び広場へ。
何度来ても、こういう広場って良いねぇ。
日本にはまず無いものな。
ぶらぶら写真を撮りながら歩いていると、またカラクリ時計の時間になったようだ。
動画を撮りつつ見学。
さぁて、劇場へ行きましょうかね。
今夜の観劇は、人形劇。
チェコでは1つの文化・・・って書いてあるけど、
見に来てるのみんな日本人やん。
オレ様は、こういう書いてあることに踊らされちゃった感が大嫌いなのだ!
チキショウ、バッハのコンサートに行けば良かった・・・。
む、この甲高い声のハリキリオッサン、昨日チェスキークルムロフで見たぞ。
教会は静かに見ろ、とムカついたオヤジだ。
それと同じレベルということなのか・・・。
かなり悲しい気持ちの中、人形劇ドン・ジョバンニ開幕。
よく分かんねぇ。
・・・そして眠くなってきた。
いやいやいや、昨日キャンセルになっちゃったのを含めれば、2回分の金を払っているのだ。
寝るわけには・・・イカンイカンッ!
腕をつねりながら懸命に観劇という、悲惨な展開。
終わる頃にはクタクタになってしまった。
┐(´д`)┌ヤレヤレ
とにかくこれで見るべきものは見た。
さ、夜景の写真を撮って帰りますかね。
昼間見たカレル橋越しに王宮が見れるところまで歩いてパチリパチリパチリ。
今までなら、三脚を出すのがめんどくさくて手撮りしていたようなのも、しっかり三脚をセットして撮影。
またしても0:00を過ぎてしまった。
魔法が解けて、この美しいプラハの町が、残念なOーZになってしまう前に、帰るとしよう。
そうだ、本場のバドワイザーを飲んでない。
別にビール好きじゃないけど、せっかくだからな。
というわけで、コンビニでビールとチョコを購入。
「ORIJINAL」の表記が誇らしく見えるな。
ホテルでパクゴクッとやって、シャワーを浴びる。
どっこいせっと荷物の片付けをしながら、
外国のホテルではいつもつけっ放しにしているBBCに目をやると、何やら空港の映像が。
何かの事故かと思って見てみると・・・
アイルランド上空が火山灰でフライト禁止になっているというではないか。
(((((((( ;゚Д゚))))))))ガクガクブルブルガタガタブルブル
オイオイオイ、大丈夫なのか!?
さっそくアプリ「フライト情報」でチェック。
むー、Wifiの電波が悪いぞ!
イライラ。
どうやら今のところ明日は予定通りに飛ぶらしいな・・・。
かなり心配だが、それより足が痛くてもう限界だ。
寝よう。
Zzz・・・
帰国の朝。
7:30発の空港行きのバスに間に合うように出る。
道行くトラムやバスなど、去り際のすれ違いは、いつでも名残惜しい。
遅れてやってきたバス・・・というか、デカイワゴン車で空港までは40分程度だったか。
フランクフルト経由なので、ギリシャへ行った時と同じように、
即日本行きのゲートへは向かわず、一旦ドイツへ入国。
入国といってもフランクフルト市内へ行くほどの時間はないので、
免税店でのお買い物。
我輩が至極お気に入りのドイツブランド「BREE」の免税店に直行なのだ。(笑)
定期入れと名刺入れをお買い上げ。
財布と小銭入れと合わせて、手持ちの小物は全て統一されたこととなった。
非常に満足である。
さ、最後の楽しみを終え、搭乗。
強風でなかなか飛ばず、その強風で火山灰が寄ってきて、飛ばなくなるんじゃないかと焦ったが、
2時間程度の遅延で無事離陸。
思いっきり無理して夜遅くまで歩き回ったせいで、かかとの痛みは最強であるが、
もはやそれも良い思い出になりつつあると。
さて・・・次はローテでいけば大冒険。
どこに行くかなぁ。
10人集まって旅行の話をした時に、3人ぐらいしか行ってないような秘境に行きたい。 時間が許してくれるなら。
<完> |