夏の大旅行の時が、今年もやって来た。

まずは例年のように行き先選抜大会の模様からお伝えしよう。

今年の大会は、例年より遥かに早く、ゴールデンウィークの旅の帰国後すぐに開催された。

絶対的なエース、ドゥブロヴニクを要するクロアチア、プリンスエドワード島率いるアトランティック・カナダ、

ベルゲンやオーレスンなど小粒ながらも戦力が整っているノルウェー、

よく分からんが未知の魅力を持つモロッコの上位4チームが勝ち残り、

決勝はクロアチアとアトランティック・カナダによって行われた。

試合は好勝負の末に延長戦に突入。

クロアチアが紅の豚を持ち出せば、アトランティック・カナダは赤毛のアンで応酬。

赤屋根の町並みと地中海の青い海に、

偽スナフキンの心は奪われかけたが、アトランティック・カナダが最後の最後。

クロアチアの放ったコークスクリューブローに

トリプルクロスカウンターを叩き込み、グラスジョーを粉砕。

リングで勝ち名乗りを上げたのは、白髪になってしまったアトランティック・カナダであった。

アトランティック・カナダってのは、トロント以東の、特に大西洋側を指すようだ。

「カナダ東部」よりはカッコイイ呼び名ではあるな。

早速前回のメキシコ旅行からお世話になっているHISの我輩担当に連絡。

休みを最大限に使うべく、7/31の仕事終わりの深夜便で出発し、

サンフランシスコまでの航空券とを押さえ、

サンフランシスコから先は、乗り継ぎ時間と料金の兼ね合いから、

トロント経由セントジョンズ行きの航空券を自分で手配した。

この「セントジョンズ」、ニューファンドランド島にある古都なのだが、

ややこしいことに、カナダ東部には「セントジョン」という町もあるのだ。

予約するときに、何度も何度も確認して手こずったのは言うまでもない。

今回は大きく分けて3つのエリアを旅する。

まずは前述のニューファンドランド島、そしてプリンスエドワード島、

最後にモントリオールとケベックの都市部である。

旅は東から西へ向かうのが我輩の基本。

時差の関係で、より長く、効率的に旅ができるからな。

最初の2ヶ所ではレンタカーを使うため、

HertzとBadgetに連絡し、到着空港から出発する別空港までの乗り捨てを予約。

ノルウェーのロフォーテン諸島の時のように海外運転免許を忘れてしまうと、

今回はシャレにならんので、早々に海外運転免許も取得した。

そして、去年の南アフリカ旅行で完全に破損したスーツケースのキャスターも修理。

出発前日は、前回の腸炎の反省を生かしてコンビニメシを回避。

スープカレーに舌鼓を打ち鳴らし、万全に準備を整えたのであった。






31 Jul -
仕事を終えて早々に鹿児島空港へ。

ここでも万全を期して19:30発から20:35発の鹿児島→羽田の最終便をチョイス。

結果、少しバスが遅れても余裕をもってチェックインできるってもんよ。

・・・が。

羽田から先、ユナイテッド航空→エア・カナダと乗り継ぐのだが、

どうも航空券の発券手続きが分からないらしい。

30分以上待たされ、呼ばれて行ったらまた時間が掛かりそうなことを言われた。

こちらも心配になってきたので、

ユナイテッド航空のサンフランシスコまでの搭乗手続きさえしてくれれば良いことを伝え、

サンフランシスコで一旦ピックアップすることにした。

トロントから先のカナダ国内線の分まで荷物は預かれると言われたのだが、

そこは無理じゃないの?と不安になったのでね。

晩御飯に鶏飯が食べたいのを我慢して羽田まで飛ぶ。

で、羽田の国際線エリアにはスターバックスがないので、

仕方なく違うカフェで出陣式。

♪人間五十年~・・・。

もうすぐ五十年になるのか・・・。

時が経つのは早いものよ。

サンフランシスコまでは大爆睡。

眠すぎたわ。

最近は観たい映画もないし。

全米って泣かなくなったよねぇ。

現地時間で出発前日の19:00前に到着。

約4時間のトランジットで、トロントへ向かう。

まずはアメリカの入国手続きが必要で、

前回来ているから、KIOSKでスルーできそうだったのだけど、とりあえず普通に入国審査の列に並ぶ。

ここで我輩は、エルビス風のオールバックガム噛みオッサンが言う「カスタマーズフォーム」の意味が分からず、

「持ってない」 と答えたのだが、要は税関申告書のことだったらしく、

我輩が何気なくテーブルに置いたら「持ってるじゃねぇか」 という話になった。

あるのだから黙ってサッサと手続きしてくれれば良いのに、

やたらとゴチャゴチャ言い出し、言ってる意味もよく分からん。

税関申告書の文字を指して

「これは何語なんだ、韓国語か?中国語か?オレには読めない」

だの、

「英語では何て言えば良いんだ、オレにはコレは読めないんだ!」

とか、とにかく怒ってる。
↑言ってることが分からないので雰囲気ね。

もううっとうしくなって黙ってたらオーマイガッと呟いて手続きをし始めた。

「Your English is terrible」

んなこた言われなくたって分かってんだよ!
(# ゚Д゚)プンスコ!!

プリプリと怒りつつ、前述の通り、

再度荷物を預けることになったのでエア・カナダのカウンターで荷物を預けようとすると、

どうやらサンフランシスコ→トロントの便が遅れるらしい。

マジか。

ここは乗り継ぎ時間が短いんだけど!

間に合うのか聞くと、まず大丈夫だろうとのこと。

行き道だけはホントに遅れたくないぞ・・・。

みるみるケータイの電池が減ってきたので、充電しながら出発を待つ。

そういえば天気予報を見てなかったな。

・・・。

我輩が行く日だけ、どこも雨??

そんなことあんのかオイ!!

明日のプリンスエドワード島は大快晴なのに、セントジョンズは雨降りだと?

そして我輩が行く3日後からはプリンスエドワード島が雨降り?

ふざけんなよ・・・。

今からでも行き先を変えたいわ。

ホント、海外旅行って普段の行いが出るよねぇ。

いや、日々普通に生きてますけど・・・。

後悔の思いを引きずりながら、約1時間遅れで搭乗。

機内では再び爆睡。

トロントに到着したのは現地時間の7:00過ぎ。

鹿児島を出てから丸一日か。

遠いな。

トランジットは1時間もないので、急いで入国審査に並ぶと、どうやらこれは入国審査ではない気がする。

「えー、私にはコネクティングフライトがありまして」 と係員を捕まえて聞くと、

何やら他の人とは違う所を指差された。

中に入ると呼ばれて、何やらゴチャコチャと聞かれる。

直行便があるのに何でサンフランシスコ経由なのか、

セントジョンズには知り合いがいるのか、何しに行くのか、セントジョンズには見所があるのかなどなど。
↑知るか!!

英語にまだ慣れないうちに色々聞かれると、ホントに分からないんだよね。

急ぐときに限って、こういうめんどくさい人々に捕まるんだよなぁ。

国内線乗り継ぎに小走りで行くと、これから搭乗らしい。

何とか予定通りにセントジョンズには着けそうである。

やれやれ。

トロントの空は雲ひとつないチョークソ快晴。

わざわざ雨降りエリアに行くなんて馬鹿げてるな・・・。

ウトウトしてて、目が覚めたら眼下には一面の雲。

そしてまたウトウトしてて、気づいたら着陸するところだった。

雨。

・・・。

はぁ。

レンタカーの手続きを済ませ、荷物をピックアップして乗り込む。

またでけぇなコレ。

ガソリン垂れ流しそうだし、気に入らんわ。

まずはセントジョンズのダウンタウンへ。

しかし、高台からのショットは、雲がかかってロクなものにならず。

↑望遠で町を切り取れば良かったのに、それをやる気すら失せる雨。

その後、ダウンタウンを歩くも、どうしても気に入ったカットにならん。

色鮮やかな建物が立ち並ぶダウンタウンはとても画になるのに、

何でこんな天気なんだ・・・。

チィッ!

とりあえず予定していた場所で撮影して、今夜の宿があるトリニティ村へ走らせる。

約300キロ。

遠いな~。

しかも天気が悪いから、楽しくない。

緑鮮やかな時なのに、モッタイナイわー。

そして眠い!!

まだまだ時差ぼけが抜けきらない時に、いきなりの長距離走はキツイ。

途中何度も10分程度の睡眠を挟みながら走る。

あまりの眠さにガクッときたり、ちょっと危ないドライブだった。

そして、トリニティ村に着いたのは20:00。

ホテルに行くと、丁度オバサンがケータイに電話しようとしているところだった。

あまりに遅いので、来ないと思ったらしい。

ローミング切ってるから電話なんて絶対繋がらなかった。

アブネー。

今夜のお宿はコテージタイプ。

まずは村の中をテクテク歩いてみるが、ロクなものが撮れぬ。

結局暗くなるのを待って、波止場沿いの教会を撮って諦めて寝ることにした。

Zzz・・・


本日の走行距離298キロ。

戻る  進む

行程表を見る

第一話 カナダ最速イン理論  第二話 ブリーチングを撮れ!

第三話 どこを見ても美しい  第四話 自分の構図って・・・。

第五話 行動あるべし!  第六話 夜景が撮りたいのに。

第七話  まさかの展開。

旅行記選択ページへ  TOPへ