6 Mayo-
翌朝3:30、目覚ましで起床。 う~む・・・さすがにキツイ。 寝足りない。 しかし行かねばならん。 今日はまず飛行機でマドリードへ飛び、新幹線でセビージャへ向かう。 ちなみにセビージャとは、日本で「セビリア」とか「セビーリャ」と呼ばれるところ。 スペルは「Sevilla」で、llaはジャと発音するのでセビージャ。 マクドナルドと同じで、スペインでセビリアと言ってもなかなか通じないらしいので要注意。 余談だが、「パエリア」も「パエージャ」である。 さて、顔を洗ってサッパリし、荷物をまとめたら4:10。 しまった遅れたと思いつつチェックアウト。 しかしタクの話題は全くなく、フロントにも運ちゃんらしき男は見当たらない。 どないなっとんねんと思いながら外に出たら、ホテルの前がタクシー乗り場だった。 停まっていたタクに聞いてみる。 偽「空港までいくら?」 「16ユーロ」 偽「オッケイ、プリーズ」 タクシーは昨日と同じようにビューンとハイウェイを走り、4:30前に空港に着いた。 チェックインカウンターには誰もおらず、さすがに暗い。 ベンチに座り、昨日買ったキノコタケノコ毒キノコチョコと、ミネラルウォーターを飲む。 このミネラルウォーター、極めてマズイ。 薄いシトラス風味が最悪だ。 しかしどうせ今日の飛行機も機内で何も出ないだろうから、貴重な水分だ。 背に腹は代えられないので、トイレに行きたくならない程度に飲んだ。 にしても、なんちゅう最悪な朝飯だ。 せめてモーニングコーヒーぐらい飲みたい。 早くカフェが開かないかなぁと思っていたら、チェックインカウンターが開いた。 この日の飛行機の予約も自力でしたので初めは不安だったが、 昨日無事にチェックイン出来たので、あまり心配はしなかった。 やはり難なくチェックイン。 これでこの旅最大の不安はクリアーした。 後は今日の新幹線に間に合いさえすれば、何の懸念もなくなる。 まずは定刻に飛行機が飛ぶことを祈るのみだ。 しばらくベンチに座ってこれを書いていると、カフェが開いた。 いそいそと並び、ホワイトコーヒーを注文。 温かいコーヒーが何ともホッとする。 ・・・ダジャレでなないぞよ。 下手なダジャレは、よしなシャレだ。 久しぶりにゆっくりな時間だと思っていたら、放送が流れた。 IB545便の客はゲートに来いとのこと。 ふぅ・・・。 半分ほど残ったミネラルウォーター(シトラス風味)は邪魔になるのでお捨て申し上げ、 ゲートに向かう。 今日も窓側。 しかしもうさすがに期待はしなかったが、首尾よく羽根の少し後ろだった。 席につき、今日の行動順のおさらいをする。 空港からはタクシー、チェックインしたら地下鉄に乗って乗り換えて・・・。 とにかく流れるようにスムースにこなすことが重要だぞ。 そう思っていたらエンジン音が高まってきた。 あれ? まだ何かクルクル滑走路へ向かっているのでは・・・ って離陸っスかー!? がおぉおおぉん・・・6:38離陸。 いやぁカーブしながらの加速ってのは初めてだったから、少々心の準備が足らなかったぜ。 マドリードまでは1時間少々。 前述の通り、この飛行機も自力で予約したので、金七千円也弱。 同じ距離を10時間かかるバスより安い。 多少ヒヤヒヤしても、飛行機の積極的な利用をオススメする。 さて、せっかく良い席を確保した我輩ではあるが、 ようやく日の出という時間なので、景色はあまり見れなかった。 飛行機はあっという間にマドリード・バラハス空港に着陸。 さぁここからは時間との戦いだ。 多少時間はあるハズだが、全く油断は出来ない。 さっさと荷物を受け取り、タクシー乗り場に行く。 ここバラハス空港のターミナル4は最近出来たばかり。 国内線が多く離発着するターミナルなので、当然名著「地球の歩き方」にも登場しない。 ターミナル1~3からはかなり離れていて、最寄りの地下鉄駅にもバスで行くほどである。 持っている情報はかなり少ない上に、 早い時間帯の地下鉄の利用は止めておくように強く書かれているし、 市街地行きのバスに乗ると 到着するバス停の治安が最悪とまで書かれてしまっては、 乗れるわけがない。 パスポートや金、そして旅行者丸出しのリュックを持って、 ヨーロッパ一治安が悪いと噂されるマドリードを、 バスや地下鉄を乗り継いで中心街まで行く勇気はないし、それを勇気とは呼ぶまい。 たとえ高くてもタクシーという選択肢以外は選べなかった。 タクシー乗り場に行くと、係員だか警備員だかよく分からん格好をした女が、 客をタクシーに誘導していた。 「あんたはあれ」 ・・・何だかウサン臭い運ちゃんだな。 偽「市内まではいくらだ?」 「ペラペラペラペラペラリーノ」 道路事情によるから分かんねぇ・・・のようなことを言ってるのか? まぁコイツのに乗るしかない。 偽「マジョルカホテルまで」 タクが走り出すと同時にメーターが回り始めた。 乗っても安心してはならない。 とは名著「地球の歩き方」に書いてあるが、 悲しいかな普段タクシーなんてリッチな乗り物を利用しない我輩には、 メーターが早いか遅いかなんて分かるわけがない。 っていうか、 ナメられてぼられないように、 時折ミラー越しに運ちゃんにガンつけたり無意味に舌打ちをしたりしながら、 勢いよくガンガン回るメーターを凝視していた。 こんなに早く加算されるものなのか・・・? タクシーはハイウェイから市街地に入り、景色も随分都会だ。 さすが首都だけのことはある。 後で来る予定のアトーチャ駅を過ぎ、治安が悪いとウワサのバス停を過ぎ、 グルグル回ってホテルに着いた。 メーターは24.75ユーロ。 25ユーロ渡すと、運ちゃんが何か言ってきた。 そういえば空港利用料とトランク利用料がかかると書いてあったな。 確か5ユーロぐらいだったハズ・・・。 そう思っていたら、運ちゃんは助手席から紙切れを取って我輩に見せた。 紙切れには35.75ユーロと書いてある。 あぁ?? 自分何で空港からここまで35.75ユーロって分かってんの!? っていうか、オレが気付かないような一瞬のうちに書いたのか!? 貴様はMr.マリックか!!?? メーターを指差して抵抗しても、ヤツは首を振るばかり。 仕方ないので、35.7ユーロを払うとヤツはさっさとタクを出ていき、 我輩が釣りをしまってタクを出ると「荷物は出しといたからな」 と早々に走り去ってしまった。 ぬぬぬ・・・カモられたかな・・・。 しかし我輩は日本人。 日本人らしく金で解決できるなら解決しようではないか。 何? カンボジアでは1ドルケチったくせに? 郷に入って郷に従わない者には死あるのみと知りたまえ。 ここにMr.ロットはいないのだ。 多少釈然としないながらも、払った金は戻らない。 フロントへ行き、アーリーチェックインが出来るか確認。 そしたらアッサリカードキーがもらえた。 日本からメールで確認したら、 部屋の状況によっては出来ないと言われていたので、ひと安心だ。 さて、荷物を置いたらすぐにも出発しなければ。 いつものようにリュックは置いといて、手提げカバンで出陣だ。 しかし荷物を最小限にし、とにかく身軽になったハズなのに、まだ重い。 一体何が入ってんだと思ったら、実はカバン自体がかなり重いことに今さら気付いた。 また汗かきそうだな・・・。 そして現金もかなり減ってきた。 虎の子の諭吉ちゃんも両替したし、もう緊急用の金もない。 資金繰りに危機感をつのらせつつ出発。 まずは地下鉄で国鉄のアトーチャ駅に向かう。 マジョルカホテルはマドリードの主要大通りから一本入ったところにあり、 ホテルの前の通りは微妙な雰囲気だった。 まぁ地下鉄までは徒歩ですぐのハズだから、気を張っていけば行けるだろうと信じ、 すれ違う者がいつ首を絞めてくるのかとビクビクしながらサンドミンゴ駅の階段を降りる。 人いねぇ・・・。 構内には我輩ひとり。 明るいのは明るいんだけど、殺風景な地下鉄の駅はかなり怖い。 そしてこういう時に限ってなかなか電車が来なかったりする。 しばらくして警備員のような格好をした人が階段を降りてきたので、ホッとしてたら地下鉄が来た。 車内もスカスカ。 何だこりゃ。 微妙に怖いぞマドリード。 二駅で乗り換えて国鉄への乗り換え駅であるレンフェアトーチャ駅までは三駅。 スペインの国鉄は「Renfe」という。 だからレンフェアトーチャ駅。 駅は国鉄と一緒になっていて、エスカレーターで上がると国鉄のコンコースだった。 素早く行動したので、発車時刻まで1時間以上ある。 まずは今日乗るスペインの新幹線「AVE」の乗り場を視察する。 前々回のイタリアフランス旅行で思ったのだが、飛行機と違って鉄道は乗るのが難しい。 なぜなら、飛行機の搭乗手続きは万国共通だけど、鉄道は国によって様々だからだ。 AVEは二階が改札で、乗る前に保安検査があることを遠目で確認。 なるほど。30分ぐらい前に来た方が良さそうだ。 ということは、30分ある。 この時間を何に使うか・・・。 腹が減ったしカフェで朝飯も良いけど、駅の近くに何か見ドコロはないか。 地球の歩き方を調べると、徒歩3分のところにソフィア王妃芸術センターとかいうのがあって、 そこではピカソの大作「ゲルニカ」が拝めるらしい。 絵画には全く興味もないが、 マドリードにある絵画ではブッチギリのメジャー絵画らしいではないか。 30分もあれば大丈夫だろう。 これを観ない手はない。 我輩の十八番「タッチアンドゴー電撃作戦」開始! 構内を突っ切り、美術館のあるらしい方へ歩く。 レンフェアトーチャ駅は、熱帯雨林植物園のような造りになっており、 至る所から湿気が吹き出ていて実に不快。 駅を出て信号を渡るとすぐにソフィア王妃芸術センターだった。 丁度開館したばかりで、すぐに入れた。 我輩が目指すのはゲルニカのみ! 脇目もふらずにゲルニカへ突進する。 しかし二階に上がる術が分からず、10分近く一階をウロウロ。 あと15分しかない! さすがに焦ってガイドの人に聞いたら、全然違う所にいたことが判明。 直ちに反転し、エレベーターで二階へ。 エレベーターから外を見ると、 さっきまで数人しかいなかった美術館の入口は、相当な列が出来ていた。 実に絶妙なタイミングで入館していたようだ。 運は我にあり。 二階へ上がって、ピカソの展示場へまっしぐら。 他の展示など一瞥もくれず、ゲルニカにたどりついた。 はぁこれが。 ・・・。 もういいか。 約1分ほど観て、先程のエレベーターで降りる。 そして入館して25分で退館した。 ・・・やはり我輩は絵画に興味はないな。 アトーチャ駅に戻り、二階の改札へ。 保安検査を受け、一階のホームに降りる。 AVEは白い車体に青のライン。 我輩の好きな色使いじゃないか。 さっそく乗り込み、席を探す。 すると、それは4人が向かい合って座る席だった。 何じゃこりゃ・・・。(T_T) 見ず知らずの外人とお見合い席かよ! 誰も乗ってきませんようにと祈ったが、それは一瞬にして無駄に終わった。 何と7人のグループ客で、 通路を挟んで8席のお見合い席に、部外者は我輩のみ。 足は当たるし劣悪極まる環境だ。 何でこんな目に・・・。(T_T) いや、しかしこれも神が与えたもうた試練に違いない。 私、耐えます。 11:00、AVE9622号は定刻にアトーチャ駅を発車。 セビージャ・サンタフスタ駅までは2時間半。 ちなみにこのAVE、定刻から5分遅れたら、乗車賃の払い戻しがあるらしい。 5分ぐらいなら是非遅れていただきたいものである。 車内にはテレビがあって、イヤホンが支給される。 テレビでは映画らしきものがやってるのだが、残念ながらスペイン語らしく、 我輩が楽しむことは出来ない。 景色を見ながらボーッとしていた。 日本の東海道新幹線と違って、メチャクチャなクソ田舎を走っているので、 景色は山と野原ばかりだ。 景色とともに窓に映る7人グループを見てるうちに、色々と考えごとをした。 そういえばこの二日、日本人を見てないなぁ。 この「日本人のいない空間」って実は居心地が良い。 知り合いが誰もいない海外に求めるのは、 一種の世捨て人のような、まさにこの空間かもしれない。 そう思うこと自体が、既に対人めんどくさい症の末期症状なのかもしれないけれど・・・。 そう思ってるうちに、いつのまにか眠ってしまった。 セビージャまで延々寝たり起きたりを繰り返し、 13:30、AVE9622号はバッチリ定刻に到着しやがった。 チッ。 それはおいといて、天気は抜群に快晴。 ものどもよ見ろ! これが太陽王の奇跡である!! やはり雨など降るわけがないのだ。 さて、セビージャは、スペイン南部アンダルシア地方で最大の都市。 アンダルシア地方といえば闘牛とフラメンコ発祥の地なのだが、 時間の都合で我輩はそのどちらもここで見ることは出来ない。 無念。 駅から市街地までは徒歩40分だからバスを使えと名著「地球の歩き方」には書いてあるが、 我輩の健脚ならそんなにかかるまい。 一気に歩く。 地図の縮尺がでかくて分かりにくいが、着けないことはないだろう。 むしろバスでわけのわからん方向へ連れていかれると リカバリーが利かない可能性があるからな。 石橋は叩き潰して川底を歩くぞ。 カフェで人々が午後のひとときを楽しむ中、必死に歩く旅人約一名。 しばらく歩くと、結婚式の馬車が現れた。 なんちゅうオシャレなやつらだ。 観光客の皆様も写真を撮りつつお祝いの声を掛けている。 罵声の限りを浴びせても笑顔であればきっと分からないはずだが、 日本語の先生だったりするとヤバイので、ひそかに小さく小さく祝ってやった。 そろそろ中心の方まで来たハズだが・・・と思ってキョロキョロしていたら、 目指す大聖堂の塔が見えた。 見えればこっちのもんだ。 狭く入り組んだ路地をクネクネ歩いたら大聖堂前の広場に着いた。 ローマのサン・ピエトロ大聖堂、ロンドンのセントポールズ大聖堂、 そしてここセビージャの大聖堂。 世界三大聖堂のひとつにして、世界遺産。 これで我輩は世界三大聖堂を見事制覇。 スバラシイ! 感慨に浸っていると、どこからかイスラム的な音楽が聞こえる。 フラフラと音楽に引き寄せられていくと、丁度ミサの時間らしく、 マリア像を乗せた御輿が大聖堂に入っていくところだった。 なんちゅうグッドタイミング。 やはりついている。 さっそく中に入るべく入口を探したが、 博物館の入口と勘違いしてグルグル周りを回るハメになった。 にしても、さすがは世界三大聖堂のひとつだけあってデカイ。 そして大聖堂にくっついているヒラルダの塔。 これまた高い。 ヒラルダってのは風見鶏のこと。 てっぺんの女神像が風見鶏だというからビックリである。 周りをひと回りしてるうちに、妙な動きをしている女に気がついた。 緑色の草を片手に、男に擦り寄ってはその草を売り付けようとしている。 中には強引に握らせて売り付ける姿すら見受けられる。 どう見てもドラッグの押し売りにしか見えないぞ! どうなってんだセビージャ! しかし年を若く見過ぎられてるのだろうか、不思議なことに我輩には一切売ってこない。 他の押し売り具合から見ても、それは明らかだ。 少し目を合わせるだけで、「あ~」 という感じで離れていく。 まぁこれも役得のうちか。 変に絡まれるよりはマシに違いない。 ん~それよりさすがに腹が減ってきた。 見ると、角にあるのはスタバじゃないですか。 暑いし、フラペチーノにする。 クリームをマキマキにしてもらったら、0.3ユーロ追加された。 ほてった体にフラペチーノが染み渡るじゃないか。 一気に食って、大聖堂に突入する。 入口にある女神の石像は、塔のてっぺんにある風見鶏と同じものだ。 入口付近は博物館になっていて、さして興味のない我輩はさっさと大聖堂内に向かう。 中の広さは思った以上で、やはり教会独特のひんやりした空気に満ちていた。 まず、先ほどの入口の写真に写っている門の裏側にあるコロンブスの棺に敬礼する。 そう、誰もが知っているイヨクニ燃えるコロンブスの棺はここにある。 棺を支えるのは4人の王だ。 偉大なる大航海時代の英雄に敬礼するだけでも、ここを訪れる価値はあると思う。 続いて、圧巻の主祭壇。 ピカピカだ。 すげーぞこりゃ。 そのピカピカの主祭壇の左側に、さっきみんなに担がれていたマリアの御輿が祀られていた。 聖堂内を見て回って、ヒラルダの塔に上る。 階段ではなくて、坂道をグルグルと上る。 坂道は広く、スイスイ上れる。 てっぺんの展望台からは、セビージャの街並みが一望出来た。 風が涼しい~♪ 景色を見ながら少し涼んで、大聖堂の隣にあるアルカサルへ。 実はかなり時間が無いことに改めて気付いたので、急ぐ。 大聖堂はゴシック様式のキリスト的建築物で、アルカサルはバリバリのイスラム的建築物。 全く趣の異なる建物が並んでいるあたり、ここが様々な宗教の栄えた地であることが分かる。 入場料は8ユーロ。 VISAはダメだというので、現金払い。 もう手持ちは無いに等しいが、メドはついたので、臆せず払う。 中をゆっくり見る時間はあまりない。 要所要所をじっくり見ながらも、早歩きで見て回る。 中では新婚と思われる二人がウェディング姿でビデオを作成していた。 やはり罵声を浴びせたいところだが、日本に12年留学していたかもしれないのでやめておく。 アルカサルの中は、イスラム的建築物に入るのは初めてということもあって、 今まで見たことの無い眺めだった。 重厚な雰囲気に満ちたキリスト的建築物と違って、 水が流れたり色鮮やかなタイルを使っていたりする雰囲気もまた一興である。 でもやっぱり我輩はキリスト的建築物が好きだけどね。 さぁ時間が無いぞ。 次は闘牛場だ。 狭い路地を歩いていく。 白い壁が青空に映えて実に清々しい気分にさせてくれる。 闘牛場は川沿いにあった。 基本的には日曜に開催されるので、この旅では見れない。 中は見学ツアーになっていて、これも時間の都合で見ることは出来ない。 まぁ外国語で案内されても分かんないだろうし、時間があっても行かない気はするけど。 川に沿って歩いていき、黄金の塔、カルメンの舞台となった旧タバコ工場を歩いて、 最終見学地スペイン広場に着いたのは17:00少し前。 帰りの電車は18:00発だから、30分前には駅に着くようにするとして、 17:00には駅へ向かわねばならないことを再確認し、広場に入る。 色んなスペイン広場を見てきたが、ここのスペイン広場が一番キレイで雰囲気も良い。 何といっても橋が可愛いのだ。 少しブラブラしてたら、早くも駅に向かわねばならない時間になった。 しかし暑い暑い暑い・・・。 何で自販機すらないんだ。 さすがにこの暑さで歩き回ってるのは厳しいぞ。 せっせと来た道を歩いて駅に着いたのは17:30ちょっと前。 キオスクでお菓子とジュースを買って、早くも乗り込んでしまうことにする。 帰りは通路側の席。 座ってしばらくすると、サッカーチームらしき一団が乗り込んできた。 にぎやかなやつらだ。 そんなこんなで18:30、AVE9637号はやはり定刻にセビージャを発車した。 我輩は車内でこれまで書き足らなかった分のこれを書き、 またぼけ~っとしながら考えごとをしていた。 議題は、何でこんなに眠いのか、など。 眠さの答えはすぐに出た。 至極簡単なこと。 日没が遅いから力の限り観光するのに、 朝早いのは同じだからどうしても睡眠時間にシワが寄るのだ。 ふむ・・・今夜もまた眠れなさそうだな。 独り思案する旅人を乗せて、AVE9637号はやはりまた定刻にマドリードに到着しやがった。 電車を降りると、AVEのホームの出口に、 サッカーのサポーターらしき一団がラッパや太鼓でお出迎え。 オーオーオーアレアレアレー。 いやぁどうもどうも偽スナフキンです。 いやぁどうも! 思わぬ大歓迎っぷりに目頭を感動しながら地下鉄の駅に向かう。 ホームに下りたらすぐに地下鉄がやってきた。 朝に比べたら人は多くて少し安心。 ドア際が嫌だったので、車内中程に立ち位置を確保。 周囲のわずかな動きにも反応すべく周囲に殺気を張り巡らせる。 すると、それは突然起こった。 レンフェアトーチャ駅を出て二駅目。 地下鉄が止まった途端に目の前の隣のドアから走り出る男。 それをタックルしてねじ伏せる警備員。 後ろ手にされ、うめく男に手錠をかける警備員。 一人の男がブタ箱行きになる瞬間を、我輩は茫然と見ていた。 何より驚いたのは、周りの人間が普通にそれを見ていたことだ。 地下鉄が遅れることに舌打ちをする男もいる。 マドリードでは普通に起こる事態なのだろうか。 短絡的だが、やはりマドリードは治安が悪そうだ、と思った。 さらに殺気を張り巡らし、 乗換え駅でなかなか来ない地下鉄にイライラしながらサンドミンゴ駅に戻ってきた。 21:00を少しまわったところ。 まだ明るいのだから、スペインという国は底抜けに明るいのである。 さて、この旅最後のイベント、フラメンコ観賞は22:00から。 ショーが終わるのは25:30らしいので、いくら近いとはいえパスポートなどは置いていきたい。 セーフティボックスを探すと、このホテルも有料なのか鍵はなかった。 リュックに入れて鍵をかければ良い気もするが、先ほどマドリードの現実を見たばかり。 わすかな金をケチって痛い目に合うのは愚の骨頂である。 フロントへ行って鍵をもらい、パスポートとイタチの最期っ屁の10ユーロを入れておく。 結局ろくに休まる間もなく、タブラオ「カフェ・デ・チニータス」へ向かった。 カフェ・デ・チニータスまでの距離は航空写真の通り。 21時半を過ぎて、さすがのスペインも薄暗くなってきた。 災いに巻き込まれないためにはスムースに動くことが肝要だ。 早歩きで行くとチニータスの看板が見えた。 小せぇよ! しかも二階かい!! 中に入ると男がやってきて、「予約はしているか?」 と言うので、名前を言った。 しばらく待たされ、案内されたのは、 罰ゲームともいうべき特等席だった。 図示するとこうだ。 何じゃこりゃ。 足組むと膝がステージに当たるやんけ!!(T_T) しかも横にあるのはテーブルのつもりか? イスとイスやんけ!!! いかにも急遽こしらえましたみたいな席だ。 思わず笑い転げてしまった。 この店はツアー客を受けていないので、見渡すと、家族連ればかり。 独りで来てるのは、お間抜け偽スナフキンただ独りである。 最後にきてこんな試練を与えて下さるとは、神様も随分粋なことをなさる。 やはり期待を裏切らない神様。 そんな神様が大好きです。 昼間のAVEの席といい、もしかしたら、 神様は無理やり我輩を他人と接近させようとしているのではないだろうか。 なるほど、対人めんどくさい症にはショック療法しかないというわけですな。 ショーは、ワンドリンクが31.6ユーロ、ディナー付が69.3ユーロ。 我輩はワンドリンクを予約していた。 メニューをもらっても、何が何やらサッパリだ。 その中に、サングリアというのを見つけた。 何だかメジャーな飲み物と本で見た気がする。 ディナーショーでコーラも味気無さ過ぎるので、サングリアにする。 すると、ビスケットと赤ワインのようなものが入った大きめの水差しが運ばれてきた。 こんなにあるのかYO!! ウェイターがグラスに注ぐのをウンザリしながら眺めていた。 とりあえず飲んでみる。 ふむ・・・赤ワインぽくて・・・ウイスキー入ってるかコレ。 キツイよコレ!! しかもバルセロナのホテルの朝メシ以来ろくな物を食べてない我輩は、 カンボジア旅行時以上の空腹であった。 一気に回ってきているのが自分でも分かる。 しかし飲食物を残すような腑抜けた教育は受けてないぜ。 意地でも空けてやる。(炎) とはいえ、このまま飲んだのでは無謀過ぎる。 まずは氷を溶かさなければ。 こうして我輩とサングリアの無意味な戦いの火蓋は切って落とされたのである。 とにかく水差しに入っていたガラスの棒をグルグル回し、氷を溶かすことに専念する。 そして適度にビスケットも食べなければ。 今空腹を満たすアイテムはコレしかないのだ。 氷と奮闘していると照明が落とされて、ダンサーと歌い手が出てきてショーが始まった。 前述の通り、我輩の席は罰ゲーム的特等席。 すぐ目の前でダンダンッとステップを踏むものだから、 その臨場感たるや、 タブラオの中で最大であること間違いなし。 ただ埃が随分舞ってるんだろうなぁ・・・と、 埃がどんどん入っているであろう水差しをこれまたゲンナリした目で眺めたりした。 ダンサーはカンボシアのアプサラダンスショーみたいにみんな若いのかと思ったら、 結構お年をめした方ばかりだ。 しかしきっとお年をめした方の方が、 味のあるショーを観せてくれるに違いないので、そのへんは好都合である。 ショーが始まってから気付いたのだが、 我輩の席はどうやら普段は小間使いの座る席のようだ。 我輩のすぐ後ろに男が立っていて、水を運んだり椅子を運んだり忙しなく動き回っている。 そしてダンスの区切り毎に ォアレーッ と叫ぶので、我輩はビックリするのである。 目の前でギターと手拍子のリズムに乗って激しく踊るダンサー。 ひとつひとつの手拍子は単調なリズムなのに、 それが重なり合うことで立派な音楽になるから不思議だ。 ダンサーのパワーに圧倒されつつ、氷を溶かすべく棒を回し続ける我輩。 もう良いかな、と思って2杯3杯と飲んだ。 やがて23:30過ぎにショーの第一部が終わって、 我輩は完全に酔っ払った。 目が回って気持ち悪い。 しかしそこは鉄仮面偽スナフキン、平静さを装って散歩しようとフラフラ歩いてたら、 ここは裏方だから入っちゃダメだと言われ、席に戻った。 マズイことに足にきてやがる。 マズイマズイマズイ。 酔った頭に危機感がよぎる。 まさか罰ゲーム的特等席がフェイントで、 ここで神の試練がくるとは! さすが神様、意表をついた作戦に我輩完全にやられました。 しかも普段全く縁の無い、酔っ払いの神の試練とは。 これは厳しい。 まだ水差しには1杯分残っているし、ビスケットはもう数枚しかない。 ショーが終わるまでに酔いを覚ますには、早めに残る1杯を始末しておかなければ。 いや、ただ飲まなきゃ良いだろ、という消極的な態度ではイカン。 神の試練を乗り越えることが重要だ。 残る1杯を空けて、ウェイターを呼び、水をもらう。 どうしたら良いかよく分からんが、 とにかく体に充電されたアルコールを薄めようと思ったのだ。 息を吐くと、もはや己の吐息とは思えぬほどアルコールのニオイがする。 さらに眠りの神様まで遊びに来きやがった。 勘弁してくれ神様。 目の前がクラクラする中、 自分の意識を必死に繋ぎとめながら深呼吸を繰り返していると第二部が始まった。 第一部にはいなかったダンサーがいる。 どうやら真打ち登場のようだ。 ダダンッダダダンッ ヲアレーィッ!! 隣のテーブルの夫妻が声を掛けてきた。 スペイン語なのか全く聞き取れないが(英語でも分からないだろうけど)、 フラメンコはどうだ、すげーだろ みたいなことを言ってるような目をしているので、 偽「素晴らしすぎる」 と答えておいた。 夫人が満足していたので、おそらく満点の回答だったのだろう。 外人との会話は目を見ることが大切だ。 目は口以上にモノを言ってくれる。 夫人はフラメンコ経験者なのか、一緒になって歌ったり、 ヲアレーィッ!!と雄叫びを上げたりしていた。 ショーは進み、我輩も徐々に酔いを覚ましてきた。 そして4人のダンサーがカスタネットを両手に持ってラストダンス。 これはさすがに見応えがあった。 This is フラメンコ!! ヲゥアレーーィィッ!! 最後に一人ずつ踊りを披露してショーは25:20、拍手喝采の中、ショーは終了した。 ウェイターにVISAを渡して金を払い、店を出ることにする。 タクを使おうかと思ったけど、走って2、3分なら走ろう。 デジカメ、カードなど、持ち物をしっかり確認し、落ちないようにポケットに押し込む。 たぶん酔いも覚めてるし、さぁ行くか。 三回ほどジャンプして、足がちゃんとしてることを再確認。 一気に路地を駆け抜け、ホテルに駆け込んだ。 こんな時間だというのに、路地のバルやホテルの前のオープンカフェでは、 多くの人が談笑していた。 さすがは眠らない街。 寝た方が良いぞ諸君。 部屋に戻って、まずは手荷物を確認。 デジカメとカードがあることを確認し、靴を脱いでそのままベッドに倒れこんだ。 あぁ気持ち悪い。 やっぱり目が回るぞ。 でもこれも気持ち良い。 仰向けになって、これまでの旅を反芻した。 もうバルセロナの夜の騒ぎが随分昔な気がする。 カンピオーネー!と騒いでた奴らを思うと笑えてくる。 スィ~と言ってたオリベル君も、疲れ過ぎてメシも食わずに爆睡した自分も、何だか笑える。 水曜どうでしょうを観てる時以外で自然に笑みが出るなんてマジで久しぶり。 酔ってるせいかとも思ったが、多少は喜と楽を取り戻せた気がするだけでも満足だ。 スペインにバンザイ! と思いながら、我輩は眠りについたのだった。
さぁいつものように帰国まで一気に行くぞ。 翌朝、やはり目覚ましが鳴る前の5:00起床。 何だかまだ酔ってるな・・・。 しかし昨日は酔っ払って寝てしまったので、まず荷物を片付けねばならない。 旅の参考にとやたらにプリントアウトしてきた紙も全て捨て、少しでも荷物を減らす。 服を2着ほど置いていこうかとも思ったが、ちゃんと入ってくれた。 ・・・何でリュックで来たかなぁ。 そもそも機内持ち込み出来るって名目でUK行った時に買ったんだけど、 機内持ち込みなんてしないし、スーツケースで来れば良かった。 リュックにサグラダ・ファミリアの模型を押し込みながら、激しく舌打ちした。 荷物を片付けたらシャワーだ。 服を脱ぐと、ほのかにサングリアのニオイがした。 必死に温度調整をしてシャワーを浴び、サッパリしたら異様に腹が減ってきた。 よく考えたら昨日はキノコタケノコ毒キノコと機内でもらったグミ2つ、 そしてクッキーにビスケットしか食ってない。 腹が減りすぎて気持ち悪くなってきた。 7:00になると同時にレストランへ突撃。 メニューが少な過ぎるバイキングだったが、今は食えれば何でも良い。 パンにフレークにココアを飲んだ。 少し気分がマシになったので、近くにあるらしいスペイン広場に行こうかと思ったが、 外はまだ薄暗く、何となくだが嫌な予感がするのでやめた。 しばらく部屋で横になっていたら電話が鳴ったので、フロントに行きチェックアウト。 空港までは送ってもらえることになっているので、フロントで待機。 8:10に迎えにくるハズだったのに、来たのは8:30だった。 随分態度のデカイ男だ。 荷物を運ぶこともしなかった。 バラハス空港ターミナル2まで20分ほどハイウェイをぶっ飛ばし、 不愉快な無愛想男とさようなら。 この旅最後のチェックイン。 毎度のことながら、航空券の控えを持ち歩くという爆弾から解放されるのは、 何にも変えがたい安堵感を覚えるのである。 最後の空港での買い物は楽しみのひとつではあるが、 何もない空港でショボい土産屋しかなかった。 牛がプリントされたシャツを買い、搭乗。 帰りもオランダ・スキポール空港経由だ。 KLM1700便は10:20、マドリードを後にした。 いつものことながら、最後の離陸は何とも切ない。 スペインの思い出が走馬灯のように頭をよぎったのであった。 アディオススペイン!! カンピオーネーヲアレーィッ!! またしてもバッチリ確保した窓側の席ではあるが、外はあいにく曇り空。 持ってきた本を読破すべく、読みまくってるうちに、12:49、アムステルダムに着いた。 帰りの飛行機は本当に早く感じる。 トランジットは約2時間。 最後の最後の買い物を楽しむぞ。 バラハス空港があまりにショボかったので、会社への土産などはここで購入。 車雑誌なんかを立ち読みしまくり、土産屋を物色しまくり、保安検査からゲートへ向かった。 あー、案内放送が日本語だぁ。 三日ぶりの日本語。 気合いを入れて放送を聞かなくても、日本語が自然と耳に入ってくる。 しかし、ホッとするよりはガッカリ感が否めないあたり、 我輩の対人めんどくさい症は癒しきれなかったようだ。 出来るものなら、今しばらく、今のような世捨て人もどきな旅をしたいものだ。 さて・・・日本語が出てくると必ず現れるのが、 急に態度のデカくなるどあほうオヤジとクソボケババア。 さっきまで買い物の仕方ひとつ分からなくてオロオロしてたヤツらが、 水を得たウーパールーパー のようにイチビリだすので、 くびり殺してやりたくなる。 をっと。 いや、そんなことはない。 我輩はこの旅で聖ヤコブに抱きついて清くなったので、 そんなヤツらを今までのように怒りと殺気に満ちた目ではなく、哀れみの目で見つめたのだった。 神よ、可哀相な彼らを救い給へ。 アーメン。 ついでに我輩も救い給へ。 アーメン。 そんなこんなで、いよいよ搭乗となった。 我輩の席は16J。 ジャンボだから羽根も広いわけだが、比較的前の方なので、景色は見れる。 隣はドイツ人風老夫婦だ。 それより、横9席なのに、何でJなんだ? ABC DEF GHJ?? う~む。 まぁいい。 納得しているうちにKLM867便は15:42離陸。 次に足を着くのは日本である。 映画が見れるようになる前に本を読破し、 往きの機内で途中から寝てしまったポッター1と、ポッター2を立て続けに観た。 機内食は往きと同じメニューだったので、 牛丼をチョイス。 うめーよコレ! KLMはマジでメシが美味い! 実にオススメだKLM。 そしてKLMとは関係ないが、横のドイツ人老夫婦はメチャクチャに紳士だ。 っていうか、あなたが神か? 荒みきった我輩に人の温もりを感じさせてくれた。 いやぁやはり旅は素晴らしい。 普段人の温もりを感じるなんてないからな。 そう思えることも素晴らしい。 心を洗うならやはり旅である。 改心しつつ久しぶりの牛丼を食い終わると、都会な街が見えてきた。 モスクワだ。 赤の広場である。 こういう世界の街が見えるから、窓側をキープせねばならんのだ。 そう思いながら、夕焼けに赤く染まるモスクワをしみじみと眺めたのだった。 やがて景色は暗くなり、ポッターも終わった。 15:42に離陸してポッター2本観たら日本時間で27:00とは。 何だか時差とはボッタクリだ。 もう寝ないとマズイのだろうか。 何せ帰った翌日から仕事だからな。 時差は克服せねばならん。 まだドイツ人風老夫婦は起きているみたいなので、 眠られてしまう前にトイレに行き、万全の体制で眠ろうと思ったのだが、 流れでNANAを観てしまった。 恋愛ストーリーだったのか・・・。 終わったら電気がついて、 往きと同じくアイスクリームかカップラーメンの究極の選択がやってきた。 カップラーメンのニオイに負けそうになったが、アイスクリームをチョイス。 時間は日本時間で5:00。 ようやくロシアを出てモンゴルに入ってきたところ。 あと4時間半。 少しでも寝ようかと思い、眠りの体制に入った。 ・・・8:30、朝メシで起床。 眼下には朝鮮半島が広がっていた。 ヨーグルトにフルーツにパン。 腹一杯じゃー! やがて映画が止まって、飛行機は着陸態勢に入った。 もう視界にあるのは日本である。 四国だ。 というか、死国だ。 ゴールデンウィーク明けの 究極にどんよりした空気に満ちている。 あぁ・・・あんな所に降りたくない。 しかし降りないわけにもいかず、帰りたくなかったとは言わないが、 5月8日9:29、少し早い帰国となった。 JRと近鉄を乗り継ぎ、実家に帰る。 席に座って景色を眺めていると、景色は間違いなく日本である。 いつものことながら、帰国すぐというのは何とも残念というか 無念な気持ちになる。 スペイン、実に素晴らしい国であった。 行かずに死ぬには惜しい国だ。 力強くオススメしたい。 まぁ我輩はもう行かないけどね。 だってまだまだ手招きしてる国があるし。 次はドイツとスイスに行くぞ。 次の旅行のことを考えると、早く行きたくてウズウズしてきやがる。 このウズウズが明日の我輩を支えてくれるのだ。 世界が広くて良かった。 待ってろ世界! また行くぞ!!
こうこの旅行記を締めくくろうとした我輩であったが・・・。 まさかこの後でまたしても神の試練に襲われるとは思いもしなかった。 JRからの乗り継ぎ駅、鶴橋でのこと。 カバンの裏ポッケに 手持ちは20円とユーロのみ。 どうにもならなくなって、家から持ってきた切符をリュックから取り出すハメになった。 駅のホームでガサゴソとリュックをあさる我輩。 チキショウめ!! メチャクチャに恥ずかしい思いをして、家路に着いたのであった。 せっかく楽しい気分で帰ってきたのに最後の最後で怒ることになるなんて・・・。 ニンともカンとも。 ニンニン・・・。
今回の旅で達成した偉業 世界三大聖堂制覇(サンピエトロ大聖堂・セントポールズ大聖堂・セビージャのカテドラル)
|