5 May-

スパイスィーで刺激的過ぎるインドの旅も、早くも最後の日となった。

日本への直行便は今夜の出発なので、

最終日までしっかり遊べるのが、今回の旅の数少ないメリットである。

今日は丸一日デリー観光をして、16:00にガイドが迎えに来ることになっている。

さて、まずはメシだ。

さすがに7:30にもなれば、モーニングぐらい始まって・・・ないのか。

インドの朝はのんびりであるらしい。

時間もないことだし、待つのもカッタルイので、朝メシは抜いてしまうことにする。

顔を洗って荷物をまとめ、チェックアウトしてしまおうとロビーに行くと、

食堂に明かりが点いている。

グッドタイミング。

荷物を夕方まで預かってもらい、チャチャッと朝メシを平らげる。

正直、外国旅行中の、出発間際のメシは、食わずに済むなら食わない方が良い、

というのが我輩の持論ではあるが、
↑トイレに行きたくなるであろう?

昼はまともに食えるか分からないし、

何より昨日の暑さからして、多少は食っておかないとバテてしまうかもしれん。

となれば、サッと食って、少し休憩した後、

トイレに行ってから出発というのが正解であろう。

かくして、今日も綿密な計画の下、デリー観光は開始された。

まず向かうのは、ジャマーマスジットという、デリー最大のモスク(寺)。

ホテルからはそんなにメチャクチャ遠いわけではなさそうなので、歩いていくことにする。

道は・・・雑多な空気がプンプン。

路上にはみ出して果物や野菜を売る者、リクシャーで我輩にまとわりつく者その1、

リクシャーで我輩にまとわりつく者その2、リクシャーで我輩にまとわりつく者その3、

・・・ってうっとおしいわ!!

そんなに我輩が美味しいエサに見えるのか!?

残念ながら、簡単に食い物になってやるわけにはいかんぞ。

とにかく無視。

無視無視無視。

10人近く無視したところで、大通りを左折。

ジャマーマスジットが見えてきた。

このへんはオールドデリーでも賑やかな所なんだろうか、色んな店が出ている。

あ・・・今から鶏をシメるんですか?

見ない見ない。

我輩は見ませんよ。

ウーム、賑やかなんだが、目のやり場に困る商店街だ。

っていうか、畏れ多くも、寺院の向かいで鶏をシメているあたり、

インドってのはカオスに満ちていると思ったりする。

稼働していない金属探知のゲートをくぐり、ジャマーマスジットへの階段を上がっていくと、

入場料を払って、靴を脱ぐように言われた。

さらにカメラを持っているので、余分にお支払い。

靴は預けたくなかったのだが、持参は許されず、

心配ないからと散々ジェスチャーされたのでやむなく預けることになった。

最大のモスクというだけあって確かにデカイ。

ただ、中に入れるわけではなく、見た目の立派さを見るだけ。

キリスト教会なんかのような、

外だけじゃなくて中の装飾も見て楽しめるという

一粒で二度美味しい楽しみ方ができないのは残念である。

石床の熱さに耐えながらバシバシ写真を撮って、

ここのモスクは塔の上に上れるようなので、上ってみる。

すると、運悪く、上から僧侶まがいな男が下りてきた。

・・・嫌な予感は的中。

男は頼んでもいないのに、ニコニコと一緒にまた塔を上り始めた。

・・・。

そして別にろくにガイドをするでもなく、

我輩から10ルピーせしめることに成功したのである。

ちぃぃっ!!(T_T)

上からはオールドデリーの町が見下ろせる。


↑遠くの塀に囲まれてるのがラールキラー

上から見ると、普通の都会なんだが・・・行ってみると喧騒に満ちてるんだよなぁ。

続いて、ラールキラーという城に向かう。

モスク東側の公園はスラムのようになっていて、

我輩は知らずに入り込んでしまったのだが、行かない方が得策であると思われる。

痩せすぎて顔の皮が弛んでシワシワになってしまった山羊がとても印象的な所だった。

公園を通り抜けると、すぐにラールキラーに到着。

しかし、何と月曜日は閉館。

くそ。

わざわざ歩いてきたのに。

しかし閉館ならやむなし。

次はフマユーン廟という墓。

少し遠いので、オートリクシャーをつかまえる。

料金は20ルピーとのこと。

何と。

安いじゃないか。

しかし20という契約を結んだのだから、余分はビタ一文払わないからな。

モスクまでは渋滞もあって約30分。

信号で止まると、小さい子供が、

さらに小さい子供を背負ってバクシーシ(喜捨、要はおねだり)をもらいにくる。

何となく上げなかったんだが、

我輩は来世、この子におねだりして断られるのかもな・・・と思った。

人とはそんなもんだろう。

しばらくしてモスクに到着。

サンキューとさっさと20ルピー払って立ち去る。

後ろで何か言っているが、キチンと約束通りの金を払ったのだ。

振り返らずに行くのが正解だ。

アディオス。

入ってすぐの庭園は、きれいに手入れされていて、

休みにのんびり過ごすのに最高の場所と思われる。

そしてこれがフマユーン廟。

これまた見事なシンメトリー。

ここまで見事に左右対称とするのには、何か理由があるのだろうか。

素晴らしく思う反面、ある意味不気味でもある。

中はやはりお墓があるだけで、特に見所があるわけではない。

ひと通りぐるっと見て出る。

ちなみに出口の所にある墓も味があるぞ。

さてさて、次々行くのだ。

次はインド門。

数日前に、完全封鎖の中で聖火リレーが行われたところだ。

モスクを出たところでオートリクシャーを捕まえ、

土産屋に行かないかとしきりに言うのを、「直行しろ」 とだけ答え、インド門に向かわせる。

無駄銭を落とすつもりは毛頭無いのだ。

インド門は何やら立派な門で、相当な高さがある。

そして凱旋門と同様、門の下は警備兵がいて、くぐれないようになっている。

何でだろうね、せっかくの門なのに。

「ヘーイブラザー!」

またきたか。

シャボン玉やら竹とんぼやら写真やらを

売り付けにワラワラと寄ってくる輩を無視し続けての見学は、

正直疲れる。

大して見るべき物もないので、四方からサクッと眺めて見学終了。

ちょうど昼時になってきたので、

ニューデリーの中心地、コンノートプレイスへ行くことにする。

目指すは世界の

実はかなり楽しみにしていたのだ。

何しろ牛を神格化するインド。

バーガーの肉が牛でないのは有名だが、実物を見て食うことこそ肝要だ。

歩いていこうかと思ったが、少し歩いたところでオートリクシャーを捕まえた。

こんなクソ暑いのに歩けるかっつーのー!

コンノートプレイスはいくつかのブロックに別れているようだが、

調査不足につき、よく分からないので、適当に降ろしてもらった。

ところで、オートリクシャーに乗るとぼられるだのなんだのと聞くが、

明らかに相場と違うんじゃないかという値段ならともかく、

言い値で払う分には全くトラブらない。

エキストラチャージと言い出したら無視すれば良い。

むしろ、値切ったりするからややこしくなるんじゃないか?

たかだか数十円や数百円でもめるぐらいなら、我輩は快適な旅を選ぶ。

で、やはり快適にコンノートプレイスに到着した我輩は、

一直線に世界のへ向かう。

おー、あったあった、外国でこのMを見ると心なしか安心するわい。

注目のメニューは・・・と、

おーっと!

やはりビーフはありません!

ビックマックは・・・


チキンマハラジャマックだー!!

しかしそこまで食欲の無い我輩は、ラップを購入。

ササッと食い終えた。

で・・・。前にも書いたと思うが、外国の世界のは、トイレ代わり。

しかし・・・何で便所をドアマンが封鎖している?

入ろうとする人が、皆、拒否されている。

あぉぉぉぉ・・・。

何だあれは。

チップか何かが必要なのか?

こいつはかなりガッカリだ。

っていうか、見切り発車で
コーラがぶ飲みしてもうたやんけ!!
(
T_T)

これはイカン。

どこかで廁をお借りせねば・・・。

チキショウ!!

と、そういえば。地球の歩き方に、トイレが普通に使える店が書いてあったのを思い出し、

早速急行とする。

コンノートプレイスはニューデリーの中心地ではあるが、

少し離れたり、一本入ると、そこは薄暗く、何やらおっかないのであった。

まっすぐまっすぐ歩いて、土産物屋のデパートみたいなところに到着。

ここのトイレは普通に使えるって書いてある。

どれどれ。

なるほど、ドアマンはいないぞ!

しかし中に入ると・・・。

ウーム、イスラム式か・・・。

床がビタビタだ。

・・・さようなら。

文化の違いが、かくも敷居の高いものだとは。

残念ながら、我輩は洋式か、最悪和式がお好みだ。

さて、トイレは残念な結果に終わったが、

せっかく涼しいのだからということで、

体をクールダウンさせてから次へ向かうことにする。

次は郊外にあるラクシュミー・ナーラーヤンという寺院。

これまたとても歩いていける距離ではないので、オートリクシャーを捕まえる。

大体どこへ行くにも50ルピー(約150円)程度。

吹っかけてるなぁというので100ルピー(約300円)かな。

150円ぐらいなら、ぼられてもしれているので、あえてモメたりはしない。

めんどくさいからな。

ラクシュミー・ナーラーヤンは、今までよりも警備が厳しく、カメラ持ち込み不可。

カメラ付きの携帯も没収という徹底ぶり。

中はというと、他とは違って、白壁に小豆色という色使いの綺麗な寺。

掃除もしっかりされているようで、かなり小綺麗。

中の写真はないので、外からだけ。

こんな感じね。

さーて、時間も無くなってきた。いよいよインドの旅もオーラスだ。

またオートリクシャーを捕まえてコンノートプレイスに戻り、

名前だけで訪問先に選んだハヌマーン寺院を見て、デリー観光終了。
↑ハヌマーンとは猿の神様で、孫悟空のこと。

ホテルに戻って汗だくのシャツを着替え、

行きに一緒だった人と、空港までガイドに送ってもらった。

空港ではチェックインに手間取ったり、

乗る間際になって手荷物チェック済みのスタンプが無かったりと散々な目にあったが、

チャーイを飲めたし、

楽しくおしゃべりもできたし、まぁいいかと。












・・・いや。良くないことがあった。













いつも空港でドタバタと現地通貨を両替するのだが・・・

インディラガンディー空港は、出国手続きより先には両替屋が無かったのだ!

(T_T)

うおー!

今朝いざという時のためにガッツリ両替したルピーが紙屑に!?
↑日本国内では両替不可らしい

さっきから搭乗までにやたらとトラブるし、

何だ、オレを帰したくないってかインド!!

まだまだむしり取る気か!?

そうはいかんぞ!!

絶対・・・

絶対両替してやるッ!!

<完>












・・・と、思うやろ?

しかし、手にした教典は納めねばな。

というわけで、納経編に続くのだ。

何?

お経典はいつの間に手に入れたのかと?

形に捉われてはイカン。

何となく悟りを開いたかなぁと感じた時、経典は心に現れるのである。

ナームー。

にしても、どの写真も空の色が悪い・・・。

かなりガッカリである。

チッ

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