22 九月-

Beijng観光最終日は、早起きからスタート・・・するつもりが、

昨日の疲れから寝坊。

いっか~~~ん!

慌ててカメラを持って出発した。

今日は、観光初日に行かなかった恵山公園から

故宮を眺めに行くところから始める予定。

日差しの関係から考えて、朝早くか夕方遅くしかないと考えていたのだ。
↑逆光になる

地下鉄を乗り継いで行くと日が昇ってしまうので、タクシーで直行する。

急いでくれ運ちゃん!

ランニングしているドイツ人よりも早く、

猛ダッシュで展望台に登ったが・・・残念、やはり少し遅かった。

日光がしっかり差し込んで、モヤがかった眺めになってしまった。

う~む・・・残念極まる。

痛恨の寝坊だ。

さらにいうなれば、この望遠レンズでは、ワイド端でも、切れてしまう。

中東旅行では絶対必要になるハズなので、

広角レンズを買おうと思った恵山公園の朝であった。

残念残念と思いながら、歩いていく。

今日は恐るべき青空だ。

Beijingといえば、何だか曇った空ばかりと聞いていたからな。

ありがたい限りである。

ちょうど良いから、天安門の景色を撮り直して、それから世界遺産の庭園に行こうか。

地下鉄に乗るにもルート上だしな。

てくてくてくてくてくてくてくてく・・・遠いし、筋肉痛に響く。

今日はあまり歩きたくないぞ・・・。

平日だけあって、初日より空いていたので、さくっと写真撮影。

ウム、空の青さが実によろしい。

しかし・・・この人がいては台無しだ。

せっかくだがボツ。

これなら曇り空の方がマシ。

チ。

うまくいかんもんだなぁ。

まぁ仕方ない。

地下鉄に乗り、頤和園とやらに向かってみる。

正直、庭園関連は興味が無いので絶対つまらないと思うのだが、

どうやら世界遺産であるらしく、これを見るぐらいしかやることが見出せないのである。

マジで敦煌に行くべきであったと、

昨日の万里の長城のことなどスッカリ忘れて、後悔しきりな朝なのである。

どうやら最寄りの地下鉄線はまだ未開通で、バスかタクシーしかないらしい。

めんどくさいしタクシーにしようと思い、一番近いと思しき五大道駅で降り、

たまたま駅前にあったチャーリーズカフェなる茶店で朝飯を食うことにした。

何とも我輩に不釣り合いな、可愛らしい店内であることよ。

男一人で来る店ではないのかと思いきや、続々と男性客が来店。

すっかり溶け込んで朝飯を食いつつ、ルートを確認。

すると、地球の歩き方の紹介ページの脚注に、

頤和園行きバスの乗り方が書いてあるではないか。

この地球の歩き方中国編は、不慣れな旅人が無理しないようにと思ってか、

乗り継ぎが少しでもややこしそうな行き先は、

「行けるけど時間が掛かる」

的なぼかした表現を多用しており、

我輩はその情報量の少なさに少々不満があったのだ。

その地球の歩き方が、バスの路線を表記しているということは、

こんなもんなら誰でも乗れるべ、的なニオイが漂う。

よす。

バスで行こう。

バス停はすぐに見つかり、幸い頤和園を通るバスは頻発していたため、

あっさり乗ることができた。

車掌の女性から切符を買う。

2元。

タクシーにしなくて正解だったな。

車掌は何だかとても怒った物言いしかしない人で、

普通にしゃべれば良いのに、と思っているうちに着いた。

ここは西大后が大変ご執心だった庭園だそうな。

へぇ~・・・と、思ったしょ?

ミートゥー。

さして興味深いわけでもなく、ただ世界遺産だっていうから来ただけの庭園だ。

湖の畔で写真を撮り、

何だか気合いの入ってない京劇(無料だから当たり前か)を観、
←なるほどコイツは悟空っぽい。

長~い回廊を歩いて、

山の上に建てられた寺に行ってみる。

正直、どうせ逆光でろくな眺めじゃないから、どうでも良いんだけどなぁ・・・。

ほらね

まぁ良いや。

さっきも書いたけど、別に行かなきゃいけない場所もないし。

北京に5日は長すぎたよ。

やることがない。

何事にも貪欲な旅人でありたい我輩が、こんなことで良いのか、

いや、良いんだ!と心の中で戦ってしまうぐらいやることがないのだ。

やむなく、さして興味のない庭園を歩いてみる。

昔の皇帝に、蘇州大好きさんがいたそうで、何と作っちまった馬鹿者がいたらしい。

←去年我輩が行った本物の蘇州。

売り子を立たせ、買い物まで興じていたというから、キチガイだな。

そして、このテーマパークに入場するには別料金なんだと。

誰が行くんだ・・・って、行ってるよ!(笑)

さすがに金を払ってまで見たいとは思わんぞ。

我輩はスルーして再びバスに乗り、五大道へ戻る。

戻ってはみたものの・・・どこに行くか。

っていうか、帰りたいかもしれん。

我が城に。

しょうがない、明日の朝までの辛抱だ・・・。

何やら洒落たストリートがあるらしき鼓楼大街駅付近に行ってみることにしよう。

ロシアに続いて、またしても地球の歩き方の地図縮尺マジックにかかった我輩は、

随分歩いて通りにたどり着いた。

全然近くないじゃないか。

確かに何だか洒落ている。

初日に行った池のほとりのバーと違って、古い建物を上手く使ってる感じが良い。
 

でも我輩はふと覗くこういう通りの方が、見る分には好きなんだがね。

ではここでカフェでも・・・といきたいところだが、

やはり何だか気が引けて、何もせずに写真だけを撮って後にしたのだった。

どうしても初日に見た鍋が脳裏によぎってな・・・。

さぁて、いよいよやることがなくなったぞ。

とりあえず一回ホテルに帰ってみよう。

ガタンゴトン・・・てくてくてく・・・。

・・・。
















帰ってきてもどうしようもないではないか。

DSをやり始めてしまいそうな勢いだ。

仕方ないから、まずはメシでも食うか。

色々調べる手段も無いので、地球の歩き方に書いてあるレストランへ。

てくてくてくてく・・・ガツッ ドゴッ
↑歩道に上がる段差につまづいてこけた我輩。

ぬあーっカメラがッ!
カメラがッッッ!

(
T_T)

クッションの良いケースに入っていたのが、不幸中の幸いだった。

とにかく旅行に行くと、カメラにダメージを与えている気がする。

いや、冬のオペラ座に限らず、古くはアイスランドでのことも含め。

しかもコケるという恥ずかしい行為によって!(T_T)

トホホ・・・。

わざわざホテルなんて帰らなきゃ良かったよ。

心配してくれた人々、ありがとうよ。

これも老いからくるものさ。

シャツの右腕が黒くなったので、まくってまくって隠しつつ、ホテルの中にあるレストランへ。

コレ入っていいのか?

まぁオッケイだな!

よす。

ここは最後の中華料理ディナー。

せっかくだから聞いたことある中華料理全部イッタレ!


と、注文しすぎた結果がコレ。

腹がパンパンになってしまった。

しかしこれでも昨日のフカヒレより安いのだ。

中華料理は奥が深いわい。

さ~・・・いよいよ夜になってきたぞ。

最後に、王府井へ三度繰り出してみるかな。、

バザールへ土産を買いに行ってみることにした。

で、王府井。

メインストリートの店には用がない。

昨夜、ちらりとだけ見た蚤の市のようなところへ行ってみよう。

モスクワのマトリョーシカの件がある。

安くて良い物があるかもしれん。

む!

腹いっぱいでちょっと苦しい我輩をいきなり出迎えてくれるキミは、まさか世界のアイドル、

千葉のネズミ君か!?

いや待て、何でそんなに愛らしくないんだ。

むしろ貧相でしかない。

さすが中国だな。

さてさて、バザールを進んでいったところで、西遊記のトランプを見つけた。

お、これは欲しいかも。

しかし、値段が書いてない。

・・・交渉か。

「ハーイ!それは20ドル!」

偽「は?じゃあねバイバイ」

「ちょっと待って!君の値段を言ってみて!」

ふ、想定の範囲内のリアクションだ。

どうすっかなぁ。

トランプなんて買ったことないから相場が分からん。

あまり値切って決裂 → 他の店を探すってのはダルい。

500円ぐらい出せばコンビニで買えるやろ。

5ドルだな。
↑この間約10秒

偽「10ドルかな」
↑5ドルのつもり。

「15!」

げ。

ミスった。

うがー・・・仕切り直したいぞ。

しかしもうめんどくさい。

別にいらないと切れないのが痛いところ。

ここは押しの一手だ。

偽「10。10でも十分だろ?」

「12!」

偽「10ったら10だ」

「11!11、11、11ッ!!」

この女うるせー。

結局11ドルで折れた。

100円足らずのことで、でっかい声張り上げて戦うのは割りに合わん。
↑ホントは600円折れているのだが・・・。(T_T)

とりあえず目当ての土産をゲットしたので、後は散歩。

すげー、サソリの串焼きだ。

何でブレてるのかって?
↑ゲテモノなので、見たい人だけ!

動いてんだよ。(T_T)

その他諸々の土産屋をぶらついて、ホテルに帰る。

結局買ったのはトランプだけだけどな。

こうして、Beijingの最後の夜は、まこと穏やかに暮れ、

つまらんつまらんとぼやいていた我輩も、ブラブラ歩いてホテルに向かう内、

まぁBeijingも慣れれば・・・























な~~~~んて思わねぇよ。

同じ5日滞在するなら、ドイツで行ったオットーボイレンみたいな田舎町で

のんべんだらりと過ごしたい。

店の前で裸のオッサンが酒飲みながらダラダラしてるみたいな空気は好きじゃねぇんだ。

グッバイBeijing。

多分もう来ないよ。

結局毒づいて、

翌朝早く、我輩は帰国したのであった。

次なる中東への大冒険に期待しながら・・・。

<完>

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