- 5 May

ろくに眠らず、4:00起床。

今日はダブリン空港7:30の便でロンドン入りである。

せっかくの窓側でも、眠気に耐えられず、

寝ているうちにヒースローに到着。

色々聞かれたらめんどくせーなーと思ってた入国審査はナシ。

アイルランド便はそういう扱いなのかもしれん。

荷物をピックアップし、Hertzレンタカーへ。

ナビ付きのオートマ車をリクエストしていたのだが、

ナビゲーションには外付けとインダッシュがあるとか何とか。

外付けで全然良かったのに、語学力の足りない我輩は、

なぜかクルマをワンランクアップさせりてしまった。

12,000円ぐらい違うのにー!!

我ながら英会話力を磨かねばならんと改めて思った。

さて、旅の基本は一筆書き。

明日の夕方帰ってくるまでに、

コッツウォルズ地方の田舎町の風景を撮るのはもちろん、

UKを構成するウェールズにも進入せねばならない。

また、明日はコッツウォルズでSLを撮る予定もあるので、時間の融通が利きづらい。

というわけで、まずはコッツウォルズの南部を撮って、

そこからウェールズへワンタッチ侵入。

ホテルへチェックインということに決めた。

最初はカッスルクーム(Castle Combe)という町へ。

ヒースロー空港からハイウェイを西へ150キロほど。

天気予報は雨模様だったが、太陽王の力で、わずかに青空が覗いている。

今のうちだ!ところでコッツウォルズ地方がどういう所か何も説明してなかったな。

UKを代表する田舎の風景が広がる一帯で、ありきたりの言葉で言うなれば、

中世の町並みがそのまま遺された町が沢山あるエリアである。

まー中世の町並みってのはヨーロッパならどこにでもあるといえなくもないが、

その町並みの美しさがとびきりだということだ。

で、カッスルクームは中でも美しい家並みが遺るらしい。

パーキングに停めて町に踏み入ると、

確かに・・・ドラクエの町並みやんけ!!

ここはレーベの村ですか!?

アスファルトの道路は惜しいところだが、これは致し方あるまい。

町自体は小さく、メインストリートがチョロッとあるだけだ。

そのメインストリートを行ったり来たりしながら撮った。

これはこの先も期待できる。

次はラコック(Lacock)という町。

ここには修道院があり、渡り廊下がハリーポッターに使われたらしい。

しかし。

コレを見て、

「ああ!あの!」って人は、

我輩の水曜どうでしょうマニア的な人に限られるだろう。

あんまり見所がない割には、非常に見学料が高く、

町並みもそこまでではないので、ここはパスしても良いかもしれない。

さて、ウェールズへ向かう。

アメリカは全州制覇しようとは思わないが、

UKはイングランド、スコットランド、北アイルランド、そしてウェールズに侵入しないと、

UK制覇とは言えないのではないかと思っていたので、これで心置きなくUK制覇と言える。

ハイウェイをさらに西へ。

ウェールズの入口にあるチェプストー(Chepstow)という町で

ウェールズ進入記念の写真をマッハで撮って、北へ。

↑元気に犬が走り回っておった。

10分も走らないうちに、イングランドへ戻ってしまった。

しかし、コレで良いのだ!

割と大きめな町グロスター(Gloucester)の大聖堂を、

コレもワンタッチ見学していく。

ここもハリーポッターに出てくるらしいけど、全然分かんねー。

たまたま夕方のイベントの準備をしていたので、開館時間には間に合わなかったが、

中を見ることができたのはラッキーだった。

やっぱり諦めてはイカンということだな。

さ、ホテルだ。

あまり遅くなるとキャンセル扱いになってしまう。

コッツウォルズ観光の拠点の一つである、

サイレンセスター(Cirencester)という町のホテルにチェックイン。

古い外観だが、中はとても綺麗だ。

荷物を置いて、再出発。

バイブリー(Bibury)という村へ。

コッツウォルズといえばバイブリー、バイブリーといえばコッツウォルズというほど、

両者は切っても切れない関係にある。

と、我輩は勝手に思っている。

この村にあるアーリントンロウという名の通りこそ、

コッツウォルズが紹介される時には大概出てくる有名な眺めなのだ。

アーリントンロウはパーキングからすぐ近く。

穏やかな小川が流れるまさに美しい田舎町。

しかし、我輩はまたしても写真の力を見せつけられてしまったのだった。

コレか・・・?

コレ?

まるで札幌の時計台やないかい。

引いて見てみよう。

コレです。

この家が並んでるところがアーリントンロウです。

ウーム・・・写真というのは嘘つきです。

しかし、なるほど寄ってみれば画になるわけだ・・・。

やはり世の中、自分で現地に行ってみないと分からないことだらけである。

夕焼け近くまで粘っていると、3分ほど空がスカッと晴れたりしたので、

色んな角度から可能な限り粘って撮ってみた。


やっぱり粘れば粘っただけの甲斐はあるものよ。

さて、UKの夕暮れの時間は長い。

これから空が青く染まっていく。

どこで撮るか。

バイブリーで粘り続けても良いけども、家並みが少ないから、明かりも少ない。

少し大きめな町を狙ってみるかということで、

チッピングカムデン(Chipping Campden)という町に向かってみる。

沈む寸前に顔を出した夕陽を見ながら走ることしばらく、チッピングカムデンが見えてきた。

山間にある町で、ちょうど窪地のような感じになっている。

これは上から俯瞰で撮れるんじゃないか?

どんどん暗くなるので、町中で撮った方が良いのか!?と焦りつつ、

丘の上に上がる道を探し回っていたら、何とか町が俯瞰できる丘が見つかった。

大急ぎで三脚を据えて撮影。

ふむ・・・いい感じや!!

もっと寄って撮れたら最高だったけど、その辺は一部を切り取れば何とかなるでしょう。

ついでに町の中で何枚か撮影

レストランで食事をしたかったのだけども、全てラストオーダー済み。

ガソリンスタンドでお菓子を買ってホテルに戻る。

とりあえず疲れた。

一気に襲ってきた眠気と戦いながらホテルへ戻り、

シャワーを浴びたらあっという間にノックダウンなのであった。











- 6 May

早くも帰国の日。

早朝・・・というか、ろくに寝もしないで起床したが、空は生憎のチョー曇天。

さすがにここまで曇っていると何もできない。

昨日から田舎町を回ってみて、快晴で日がバリバリに照っているよりも、

少し曇り気味で、優しい太陽光の方が雰囲気が出るとは思っているのが、

曇り過ぎていては撮りづらい。

太陽光線というのは非常に大事なのである。

7:00過ぎにチェックアウト。

11:00頃にグロスターの北でSLを撮る予定なので、

それまでは近くの町を巡ることになる。

まずはペインスウィック(Painswick)を見ながら、

SLが通る町ウィンチカム(Winchcombe)へ向かう。

こんな道行けるのか?というような林道を走り抜けて行く。

視界さえ開ければ美しい村が見えるのかもしれないが、

道の脇には背の高い木が生い茂り、薄暗い。

うーむ、町の遠景でも見えないものか・・・と思っていたら、

突然視界が開けて、山のすそ野に町が見えた。

おっコレええやん!!

そして見えた町がペインスウィックだった。

こんな風に見えるんだったら、

昨日の夜も、こっちを撮った方が良かったかな?と思った。

夜、あの林道を走ってくるのは困難だったかもしれないけどもね。

晴れ間が少しのぞいた方が良いかも、と思ったら待ってみるしかない。

しばらく待って撮影し、納得がいってから移動。

ペインスウィックの町を少しだけ歩いてみる。

この辺りの町では大きな方。

しかしそんなにたくさんの見所は無い感じだ。

適当に歩いてから、SLを撮りに行く。

山を下り、ウィンチカムへ。

SLが上手く見える場所を探してみるのだが、

沿線には並木が多く、スカッと見渡せる場所が見つからない。

そうこうしてるうちにウィンチカム駅にSLが到着する時間になってしまった。

入場券を買ってホームで待つ。

10分ほどしてSLがやってきた。

そしたら、機関車が逆向きに着いている。

うーむ、こうきたか・・・。

これじゃあなあ・・・。

と思って時刻表を見ると、2時間後には隣の駅で折り返してくるようだ。

それまでに何とか上手く撮れそうな場所を見つけられれば・・・!

沿線を行ったり来たりしてみるものの、思ったような場所がない。

後続のSLも機関車が逆向き。


↑こんな感じで。

やはり折り返しのSLで何とか撮りたい。

曇ってるから空はなるべく入れずに、

コッツウォルズ特有の石造りの家や牧草地と絡めて何とかしたい!

とにかくあっちこっちと走り回って探し回って、一生懸命我輩は頑張った。

とにかく頑張ってはみたものの、

結局無難に跨線橋の上からの写真になってしまったのだった。

(T_T)

しかも運転手さんが我輩を見つけて煙を止めてしまった感じで、煙もスカスカ。

SLは煙が命。

頑張って粘ったのに、とても残念な結果に終わってしまった。

クーッ!

いくら残念がっても時間は戻ってこない。

気を取り直して、コッツウォルズの中でもUK民に人気があるらしい、

バートンオンザウォーター(Bourton-on-the-Water)へ向かう。

水路の脇に石造りの家が並ぶ町で、なるほど観光客がとても多い。

んー・・・ただ、曇りすぎてて水路の水が真っ白だ。

これではどうしようもない。

軽くメシでも食って次に備えようと思いきや、

スープからメインまでオーダーしたらとんでもない量のランチが出てきた。

マジかよ?

海外の料理ってホントに何でこんなに出てくるんだろう。

もっと少なければきっと美味しいのに。

しかし最初に全ての姿を見せたのは失敗だったな!

次から次から出てくるとペースが読めなくて死んでしまうが、

量が分かっているなら戦いようがある!

スープから徐々にやっつけていき、バーガーまで見事に完食した。

腹がはちきれそうだぜ!

町の景色はそこまででもないので、サクッと見て次へ行く。

スノーズヒル(Snows Hill)、ローワースローター(Lower Slaughter)といった村をいくつか撮影。

この辺が一番美しかったかもしれない。

もっとも、もう少し天気が良ければ最高だったけどね。

ギリギリまで撮影して、ヒースローへ戻ると、丁度飛行機の出発2時間半前。

完璧じゃないか。

車を返して空港へ送ってもらう。

チェックインもアッサリ。

はー、今回も終わったぜ。

・・・と、思ってロビーにいたら、

神様はやはり試練を用意してくれていた。

出発時間が近くなっても、ゲートがなかなか表示されない。

コレは・・・何度か思い出す嫌な思い出。

なーに、インチョンの乗り継ぎは念のために4時間も用意してきたんだ。

何とでもなる。

しかし・・・。

19:35の出発時間は20:30になり、22:30になった。

食事のためのクーポンが配られ、水も配られる。

そこで我輩にとても嫌な予感がしてきた。

ヒースロー空港の出発便は、最後の出発時刻が全部22:30なのだ。

まさかヒースローって24時間の空港じゃないのか???

まさか・・・。

そして22:00を過ぎた頃、ハングルでアナウンスが流れる。
↑既に何人かの客が文句を付けていて、
   大半の乗客が英語が分からない韓国人のため、
      ハングルが普通に使われていた。

怒り出す韓国人。

コレは明らかに飛ばないって言ったんだよな・・・。

ゲートの前では韓国人達が怒声を張り上げている。

何が何だか分からない我々は適当に大韓航空の人間を捕まえて事情を聞く。

すると、ヒースローの出発時間までに直せなかった、ということらしい。

次の出発は翌正午だという。

やらかしやがった・・・!!!

月曜の出社に間に合わねぇ・・・。

上司と折り合いが悪い今の時期に、まさに最悪のタイミング。

だからといって、飛ばないと決まったものは仕方ない。

千々に乱れまくった心の中で、とりあえずもう疲れたからホテルで休みたい・・・と思った。

ホテルは大韓航空が準備してくれるらしい。

さあ早く休もうぜ・・・。

いや、その前に上司に電話・・・。

あーくそッ鬱陶しい!!

さらにイラつくことに、韓国人がワーキャー騒いでて、ちっとも話が前に進まない。

いくらもめたってもう飛ばないのだから、早くホテルに行くという発想は無いのかコイツらは!!

かなりイラついてしまったわ。

再入国して荷物をピックアップし、ホテルに着いたのは26:00前だった。

上司に電話をし、月曜の休みをもらって床についたのは、
↑正確には、3月の振替休日が取れてなかったので、ここで消化することになった。

だから余分な休暇取得ではない。

27:00を過ぎてからだった。

Zzz・・・











- 7 May

追加の1日がやってきた。

振替便は12:00。

9:00には空港までのシャトルバスを大韓航空が用意するらしい。

ということは、だ。

それまで時間がある。

ロンドンの夜明けは早い。

疲れで始発の地下鉄は乗り過ごしたが、4:00過ぎの地下鉄で、

ロンドン市内へ向かう。

残念ながら、かなりの曇天。

曇天でも明るくなりかけの時間なら何とかなるのだが、

寝坊の分時間が少しよろしくない。

ビッグベンで写真を撮る頃には、雲が目立つ時間になってしまっていた。

そこからセントポール大聖堂、キングスクロス駅と回ってみた時には、

↑タクシーアンドタクシー!タクシー代は高い!

雨がぱらつくようになってきた。

↑随分雰囲気は変わってしまっていた。

無念。

最後にベーカーストリート駅で撮り鉄を済ませてホテルに戻り、チェックアウト。

大韓航空の人が、韓国人の対応に追われている。

どうやら英語が話せない客が大半で、

どこで何をしたら良いかイチイチ説明しているらしい。

気の毒なことだ。

おっと、俺様は日本人だし大丈夫だよ、と言いながら、

大韓航空のカウンターで再びチェックイン。

今度は普通に離陸。

そしてインチョン経由で帰国したのだった。

こんなことなら最初から1日余分にもらっておきたかったわ。

チェッ

気分転換の旅ぐらい、気前よく出させてやれる上司に仕えたいものだね。

<完>

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第一話 意外に都会で見るところがないダブリン。

第二話 待望のコッツウォルズ

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