09 Oct-
5:00起床。
今日は移動日。
自分が組んだ予定とはいえ、10日間の休みで観光の日は半分ぐらい。
モッタイナイね。
まぁ南米大陸を縦横無尽に動くんだから仕方ないけど。
今日はサンフランシスコ→アトランタ→カラカス。
カラカスでまた1泊しないと、
目指すギアナ高地の観光拠点であるカナイマには着かないってんだから遠いよな。
8:30の飛行機だから、6:30に空港に着くようにとBARTの駅に行ったら随分と暗い。
ムムッ。
「やぁ旅の人。BARTは8:00からだよアルネ」
まさかそんなバカな。(笑)
新手の客引きですか~ってホンマやんけ!
予定外過ぎて泣ける。
仕方ないからタクシー。
空港へは固定料金40ドルのようだ。
昨日間違えた10ドルと合わせて4500円か・・・。
チッ。
さっさとチェックインして、ゆるりと搭乗を待つ。
今回の旅はほとんどこんな感じで空港にいるんだろうな・・・と、
ブレックファーストにココアを飲みながら思った。
サンフランシスコからアトランタへの便は、記憶にない。
手帳には「寝ていた」とあるから寝ていたんだと思う。
アトランタには定刻に到着。
常にDelay(遅延)やキャンセルに((((;゚Д゚))))ガクガクブルブルしている我輩には、
定刻到着がとにかく嬉しいのだ。
特に、まだ目的地にすら着いていないうちからDelayに遭ってしまっては、
無理矢理サンフランシスコ経由にした自分が情けなくなってしまうからな。
アトランタでUSAの出国審査があるのかと思ったら、
何もなくカラカス行きのゲートに着いてしまった。
よく分からないが、まぁ大丈夫だろう。
ペルー旅行と同じゲートかな。
見た景色だ。
今日はカラカス泊だから、キャンセルじゃなければ、何時間遅れても大丈夫。
そんなふうに、旅の間中、スケジュールを心配していた我輩であった。
・・・でもスケジュールはタイトにするんだけど。(笑)
カラカス行きは、アプリ「フライトスケジュール」の予想通り、遅れて出発。
カリブ海の景色が見たくて窓側に座ったのに、
夕日の光線がキツくて一面のオレンジ色。
写真が撮れないとなったら寝るしかない。
飲み物も食い物ももらわずに寝ていたら、早くも到着となった。
む、入国カードがテーブルに刺さっている。
書かねばならんのか・・・
ってコレは、何を書くのかな?
慌てて地球の歩き方をめくったが、記入例はない。
何やねんコレ。
上海編やらの丁寧さとあまりに差があるぞ!
とりあえず適当に記入したところで21:12着陸。
着陸は予定より早かった。
書けているのかよく分からない入国カードを片手に長いこと入国審査の列に並ぶ。
そして我輩の番。
何だか前までの人に色々と質問していた人だ。
強敵だな。
偽「・・・はろー」
パッとカードを取り、「ハイオーケー」
・・・え?
偽「終わり?」
(若干慌てて)「あ、あぁスタンプ」
バスンッ
「ハイ」
・・・。
とにもかくにも、これでベネズエラ入国。
28ヵ国目だ。
入国に随分時間が掛かったのに、まだ荷物はターンテーブルに来ていなかった。
うーん、さすがに遅いだろうと焦り始めた頃になって、
ようやくStarPeruの赤いシールが見えた。
中にはジャングル対策グッズが満載だからな。
ちゃんと着いてくれて良かったよ。
出口で現地ガイドが待っていた。
「遅かったね、何かあったの?」
顔は笑顔だが、かなり待ちくたびれた感じだ。
我輩は何も悪くないけど、ごめんな。
今夜はカラカスのホテルに泊まって、
明日早朝にギアナ高地のカナイマへ向かうことになっている。
空港を出ると、熱帯特有の湿気とニオイがした。
車は空港を出て、暗い道を走っていく。
黒塗りのガラス越しの景色は、なかなかにカオスだ。
大航海時代ONLINE廃の我輩には、カラカス=サイザル麻程度のイメージしかないのだが、
現実のカラカスはちょっと危ない都市らしい。
大体危険な南米の主要都市の中でも危険度は上位に位置しているようで、
事前調査によると、怖い目に遭っている人が結構いる。
大体、いやー危ないなんて本に書いてあるだけで、問題ないですよー、
って感じなんだが、
カラカスにおいては、タクシーが強盗だったやら、
空港を出たところでカメラを盗られたやら、
なかなかな経験談が記載されていた。
ベネズエラという国は、石油で財をなした国で、
カラカスは南米の中でも、急発展した都市のひとつ。
故に、貧富の差が激しく、国政も安定していない。
今年にも、隣国のコロンビアと国境で揉めて、国交断絶していた時期があった。
まぁそんな国だから、都市部はやはりよろしくはないのだろう。
道々にたむろする若者やオッサンどもは、良い人達にはちょっと見えない。
10分ほど走ってホテルに到着。
明日からの説明を受ける。
「ところでこれは大切な話だけど、
何だそりゃ。
偽「クレジットカードじゃダメか?」
「カナイマでは使えない。酒を飲みまくったりしないなら、沢山はいらないだろう」
ということで、50ドルだけ両替して持っていくことにした。
「あと、明日の荷物はコンパクトに、且つ10キロ以内にして、なるべく機内持込にしてね。
うむ、それは出発2日前に聞いた。
別パックにできるバッグなんてないから、
クリーニング屋へ持っていく時に使ってるマイバッグ(315円)を持ってきたぞ。
「じゃ、明日5:30にね」
この部屋・・・ホテルというよりはマンションだ。
←部屋の前からバチコンッと撮影。
長期滞在用のホテルなんだろうか?
とりあえず気になるのは、
破壊されたセキュリティボックスだ。
さぁて、まずやることはデジカメのバッテリー充電。
充電してる間にくつろげば良いのだから、まずは充電だ。
そして、5DMK2のセンサーのゴミ取り。
せっかく持ってきたのだから使いたい。
しかしゴミが写り込むのを承知で使うのは気が引ける。
サンフランシスコではKissX3ばかり使ってあまり使わなかったが、
何だかカメラが泣いているようでね。
気合を入れてブロワー片手に45分、センサー掃除をし、何とかゴミ除去に成功。
これで何とか使えそうだよ。
そして、クリーニング屋のマイバッグに、ギアナ高地用の着替えなどを入れる。
断言しよう。
あのクリーニング屋の客で、
重さでハンドルがちぎれないか心配だぞ。
とりあえず、これで良かろう。
もう26:00じゃないか・・・。
ほわ~っ
Zzz・・・
ざざーん・・・ざざーん・・・。
ここは海沿いだったのね・・・
10 Oct-
4:30起床。
昨日のうちに支度を済ませてあるから、ゆっくり顔でも洗うかな・・・。
あれ、4:30?
携帯の時計表示 → 4:30
いやいや、ベネズエラは13時間半遅れだから、分が同じということはない。
あれ、今5:00か??
iPod touch起動ッ!!
世界時計によれば、4:30だ。
旅行中はiPod touchを全面的に信用することにしている。
今はきっと4:30だ。
にしても、寝起きで携帯の時間が狂っていることに気付けるとは、
我ながら旅行中は冴えているな。
落ちつき直して顔を洗い、着替える。
「ヒル」や「うっとおしい小虫」対策でハイネックを持ってきたのだが、
部屋の中で着るだけでも汗ばむ。
これはやめた方が無難だな。
薄い長袖を着用し、5:30ぴったりにロビーでガイドに合流。
スーツケースは預けていく。
朝になってみると、昨夜は見えなかったカラカスの街が見えてくる。
ホテルはダウンタウンにあったようだ。
街並がなかなかにイカツイ。
確かにこのホテルで2泊しても、どこにも行けなかっただろうな。
さて、今日は、プエルト・オルダスという町を経由してカナイマというギアナ高地の村に入る。
ギアナ高地へのツアーを開催している町はいくつかあって、プエルト・オルダスはその1つ。
そして、カナイマはギアナ高地観光の拠点となる唯一の村だ。
「着きましたよ」
ハイハイ。
あ。
コロンッ ぐしゃっ。
嫌な乾いた音を立てて、KissX3が地面に落ちた。
音を聞いた瞬間に分かったね。
レンズのプロテクターが割れたって。(T_T)
だって、二回目なんだもん。
レンズ大丈夫かな・・・。
チェックする間もなく、ガイドがチェックインの手続きをしてくれる。
「プエルト・オルダスまでのチケットはコレ。
・・・。
自分の利用する飛行機の係員が信じられなくて、一体何を信じれば良いのだ。
ガイドいわく、日本人ツアー客が、係員のDelayを鵜呑みにして、
飲み食いしてる間に飛行機が飛んでしまうケースが頻繁にあるらしい。
そういえば、旅行社からの注意書きにも、
頻繁に搭乗ゲートが変わるから、
と書いてあった。
アリエナイ空港だな。
「あ、そうそう。
必ず待っています。
さて・・・。
ガイドからもらった朝飯を食う前に・・・カメラのケースをはがしてみますと・・・
あー・・・やっぱり割れてるか。
レンズ本体は無傷だけど。
ガッデム!
これから本番やっちゅうのに!!(T_T)
おとなしく5DMK2を使えという神様の啓示か・・・。
センサーの掃除しておいて良かったよマジで。
ガックリ肩を落としつつ、朝飯を食う。
デッカイパンに、チーズとハムが挟まったサンド。
チーズ、もっと少なくても良いのにな・・・。
バナナを1本食うのは、8年ぶりぐらいだ。
少なくとも一人暮らしをしてからバナナを買ったことなんてないし、
実家にも普通置いてないからな。
ちなみに、嫌いなわけじゃなくて、生ゴミが出るのが面倒なだけで、
むしろ好きなんだけどね。
プエルト・オルダス行きは、1番ゲート。
定刻に離陸。
機内は日本人のジジババ団体ツアーが多い。
・・・。
悪いが、これは実に興ざめだ。
せっかく秘境に来たと思ったのに。
もはやこの世に秘境などないのかもしれないな。
約1時間のフライトで到着。
ここでまた違う現地ガイドが、ツアーと乗り継ぎの手続きをしてくれる。
カナイマまでの飛行機でも窓側に座りたい我輩だが、どうやら自由席らしい。
「早く乗れば良い席に座れるよ」
分かった。(燃)
プエルト・オルダスには別に用がないので、すぐロビーへ。
一番乗りして良い席を取るんだ。
取るんだ取るんだ取るんだ・・・。
しかし、待てども待てども乗れる気配がない。
30分の乗り継ぎじゃなかったのか?
ここで待ってる間に行っちゃうとか勘弁してくれよ。
ブラブラしていると、ツアーカウンターにいた人が呼びにきた。
オレがっ!
オレが一番に乗るんです!
飛行機は20人乗りぐらいの小型機。
一番乗りを果たしたら、次はどっち側に座るかだ。
山が見えるのはどっちだ!?
チケットの絵からすると・・・左か!?
あとは祈るのみだ。
っていうか、
自分がいかに小市民かを晒しているだけ
な気がしてきたぞ。
まぁいいけど。
カナイマまでは40分。
景色は、まぁどちらもまずまずだったかな。
左に座ると、カナイマの全景が見渡せるよ。
カナイマに到着したら、国立公園の入園料を支払って、そのままエンジェルフォール遊覧飛行。
そう、このエンジェルフォールというのが、ギアナ高地では有名な観光ポイント。
世界一の落差がある滝って、日本のテレビ番組にもよく登場するよね。
秘境感が損なわれるから、あまりテレビでやって欲しくないんだけども。
ちなみに天使の滝なんてショボイロマンチックな意味じゃなくて、
見つけた人がエンジェル(アンヘル)さんだったという、
実に現実的なネーミングだ。
日本を出る時は、遊覧飛行の申し込みは我輩だけだから、
料金が割増と言われていたが、実際には他に4人いた。
アリエナイことに、他にも乗る人がいたら、差額の返金をしてくれるとも言われていた。
素晴らしい旅行社に巡り合えたよ。
このキャッシュバックが、いわゆる一人参加代金分なわけだ。
で、飛行機はコレ。
おぉぉ・・・小さいぞ・・・。
バランスをとるために、体格で席が割り当てられる。
最後に乗り込んだ我輩の席は、助手席。
いやいやナンデヤネン。
そしてこの飛行機、ガラス汚いぞ。(死)
このガラス越しに写真撮れってか。
せっかくの遊覧飛行をナメとんのかオラッ!!
他に客がいなければ、飛行機を替えてほしいとゴネるところだが、
他にもいるし、最後に乗るハメになったのが運のツキだったな・・・。
しかもこの席、視界が狭いぞ。
イライラ。
しかし与えられた環境で、完璧に撮らなければ。(燃)
では長くなってきたので、カナイマの旅はまた次回。 |
第一話 前書き~サンフランシスコ 第二話 サンフランシスコ~ギアナ高地カナイマ |