6 Jan-
動き回るシャレコウベに水鉄砲を撃ちまくるという少々薄気味悪い夢を見て、6:30起床。 ウッカリ手に入れたパリ観光の日だもんね~。
ウシシシッ
今日はどこへ行こっかな~、まずはルーヴルは外せないよね~っ
と、昨夜とは打って変わって浮かれながら地球の歩き方を読む。
ふっふっふっチケットさえ手に入れてしまえばこっちのもんよ。
・・・。
ナヌーッ!!
火曜定休日ですってッ!?
うーむ、なかなかご縁がありませんルーヴル美術館。(T_T)
最終日・・・明日の朝、
空港へ行くまでの1時間ぐらいで行くしかないッ!!
こうなりゃ意地よ。
今日はそれ以外の所を踏破してやるぜ。
まずは今夜のホテルを昨日3人に紹介したパリ初日のホテルに変更し(予約の電話を女の子にしてもらい)、
女の子を、3人に合流させるために8:00の出発予定。
9:00の合流なので、我輩的には余裕たっぷりだ。
部屋で紅茶2杯も空けちまったぜぃ。
エールフランスが割り当ててくれたホテルは市内の外れの方にあったため、
凱旋門までは約40分程度。
ま、ロビーで寝た香港のことを思えば、遠かろうがワガママは言えないがね。
しっかしパリの地下鉄ってのはエスカレーターの「エ」の字もない交通機関で、
どの駅も重い荷物を持って、せっせと階段を上り下りするハメになった。
ちなみに、モチロン今朝も紳士としての振る舞いは忘れない。
こうして2人で移動してみると、普段いかに自由気ままに動き回っているかを思い知る。
勉強をさせていただきましたよ。
バッチリ時間通りに女の子を送り、そのまま荷物を置いてオルセー美術館に出発する。
ここで「一緒に朝ご飯でもどうです?」という展開にならないあたり、
我輩はどうも救いようが無いというか、春が近づく様子は無い。
大体、普通朝会った時に朝飯に行く話になるだろって思った方々。
そうです、あなたは正しい。
オレよ、もっとしっかりしてくれ!!
ワンテンポ早く独り旅モードに戻ってしまった我輩は、
振り返ることなく地下鉄乗り場に降りていく。
あぁ偽スナフキン、君の背中は1つが似合うよ。
1週間前とは違って雪の積もったコンコルド広場を歩き、オルセー美術館へ。
キャンセルの役得だな、むふ♪
中の絵や彫刻は前回あらかた見ているので、目的はガイド本(作品集)。
前回ショボい本をチョイスしてしまい、帰国後随分後悔したのだ。
落穂拾いが掲載されてないってちょっとあんまりじゃない?
日本以外では有名じゃないのか?
今回はしっかりと中身を確認し、ゴツイのをお買い上げた。
目的を達したら中の見学。
我輩はルーヴル美術館より、オルセー美術館の方が好きでね。
ギュッと詰まってる感じなのが良いねぇ。
早めの時間だからか、結構空いていて、ゆっくり・・・ではないが、しっかり見ることができた。
落穂拾いはモチロン、
ミカエルや、
特にオルフェウスは構図が好きだ。
そしてせっかくだから、カフェで朝飯。
またしてもチョコラテにマフィン。
メチャクチャ歩いてはいるけれど、太って帰国かもしれんな・・・。
名画とカフェで身も心も満腹になってから、開いていないのは分かっていても、
何となくルーヴル美術館ヘ行ってみる。
もしかしたら臨時で開いていたり・・・しないよね。(T_T)
良いんだ、明日のワンチャンスに賭けるから。
そのままルーヴルを突っ切り、オペラ・ガルニエまで歩く。
ここも前回取りこぼしたものの1つ。
今日もショウが予定されているようだが、中は見学できるらしい。
おぉおーぉっ!
これがシャガールの天井画ですかっ!! どこもかしこもすごいやすごいやっ!!
大興奮のうちに写真を撮りまくり、コイツを撮り終えた後・・・。
客席と通路のわずかな段差を踏み外し、激しく転倒。
転倒しただけならまだしも、ゴッツとカメラで体を支えてしまい、
思いっきりズリ剥けてしまった。(T_T)
うわぁぁん!!
買ってまだ半年なのにぃっ!!
旅に出るたび、カメラを傷つける我輩。
レンズが割れなくて良かったよ、マジで。
べっこりヘコんだまま、それでも休まずに次はヴェルサイユ宮殿だ。
これさえ・・・これさえ終われば待ちに待ったタックスフリーよ!!
地下鉄と電車を乗り継ぎ、
ヴェルサイユ宮殿に着いたのは16:30。
どこでこんなに押したんだっけか・・・。
時間が無さすぎる。
「まだクローズじゃないけど、30分しかないから見学には足らないと思うわよ」
大丈夫、30分あれば。
チケットをしまう間もなく宮殿に突撃。 見てみたかった鏡の間も見事に見学。
オペラ・ガルニエの方が立派だな・・・などと思いながら、今日の観光終了。
うへへへ・・・いよいよタックスフリーだっ!!
しかしいかんせん時間が無い。
ホントはホテルへ重いガイドブックを置きに帰りたいが、このまま突撃するしかなさそうだ。
しかもいくつも回る時間が無いとなれば、行くところはただひとつ!
コンコルド駅で地下鉄を降りて路地を左手に曲がり
高級車(ファントムなんて初めて見たぞ!)の海を泳ぎきって・・・
来たぜエルメス!!
2年半ぶりだな!!
おっ!
貴様はあのムカついた日本人店員!
もはや貴様の助けなど借りぬ。
2年半の修業の成果・・・とくと見よッ!!
頼まれもののネクタイを買い(1本はやたらに不評だったが・・・)、
ついでだからとウッカリキーケースを完ッ璧にお買い上げた。
やっぱりな、あれが良いなぁこれが良いなぁと悩むより、
一発問答無用の良いのを買って、次に迷いだしたら、
「いや、我輩にはエルメスがあるんだ!」
と思い止まれることが精神的にもよろしかろう。
ちなみにここで2年半前に買った財布は、最近封印中だ。
ギリシャの帰りに海外用にと買ったBREEの財布が良い色になってきちゃってね。(笑)
と、2年半ぶりの成長の跡を激しく見せ付け、お買い物を終了。
お店は既に閉店時間のようで、表は開いてないから、と違う出口へエスコートしていただいた。
オルボワ~エルメス、また会う日まで。
あのオルボワ~ってフランス語、メチャ響きが良いんだよねぇ。
ボンジュールムシュ~は好きじゃないけどアレは良い。
個人的には、パン屋の女の子に言われるととても嬉しかったのである(ど変態)。
さて、エルメスの袋をぶら下げてメシを食いに行くのは何となく嫌だったので、
一旦ホテルへ荷物を置きに帰る。
偽「あ~104(の鍵)プリーズ」
「あいよ」
ガチャリ。
は~疲れた疲れた。
メシどこへ食いに行くかなぁ・・・って何だか部屋の作りが違うくね?
・・・。
ここはあの女の子の部屋ではないか!
あわわわ。
すぐに鍵を替えてもらう。
なんちゅう無用心ッ!!
誰でも開けれてしまうやんけ!!
今度はちゃんと自分の部屋を開けて、ベッドに横になった瞬間に爆睡。
ガチャリ。
!?
ガバッと振り向いたら女の子も部屋を間違えていた。(笑)
寝呆けたまま鍵を閉め、
メシ・・・メシは・・・と思いながら、死んだように眠ったのであった。
そう、全力を出し尽くして観光&買い物した旅の達人偽スナフキンは、メシより寝たかったのである。
全然達人っぽくない恥ずかしいトコを見られちまったぜ。
Zzz・・・ 7 Jan-
5:30起床。
昨夜は19:00過ぎには寝たハズなので、途中何度か起きたにしても、
我輩の旅にしてはアリエナイ睡眠時間である。
グズグズと出発の準備をし、7:30、余裕をもって出発。
・・・の前に、女の子に今朝は何時に空港へ行くのか確認。
コンコン。
ガバサッ。
「はい」
・・・起こしてしまいましたか。(苦笑)
9:00頃のご出発とのこと。
我輩がルーヴルに入る時間だな。
そう、一緒に行くという選択をしないのが救いようのない偽スナフキンスタイル。
もしかしたらオーバーブッキングかもしれない、
普通の旅人ならそうするところだろうな。
しかしッ。
我輩は、9:00にルーヴル開館と同時に突入し、
画集を買って、10:25の空港バスに乗り、ギリで空港へ行くことにした。
もうね、阿呆とでもなんでも呼んで下さって結構。
我輩は何としてもヴィーナスとニケ、そしてナポレオンの戴冠が見たいのだ!!
たぎってしまった我輩は、もはや自分でも止められん。
ルーヴルの近くにあるマクドで朝マックを食い、8:30に入館口で並ぶ。
並ぶ時は、寒くないから地下入口に並ぶと良いぞ。
で、9:00少し過ぎに予定どおり入館。
さぁ時間が無いぞ!!
急げや急げッと思っていたのに、入口を完全に間違い、
目指すニケとは遥かに遠いゾーンに突入してしまった。
あのルーヴル美術館というやつは、色々ルートが区切られていて、
思ったように目標に近付けず、苦戦するのである。
激しく道に迷い、もはや画集を買うしかないかと思ったら、何か見たようなオブジェが。
・・・。
おぉ!
あれはヴィーナスか!?
見てる人がいなくて分かんなかったぞ!
しめた。
見所はこのへんに固まっているのだ。
こうしてミラクルを起こした我輩は、見たかった作品をバッチリ見て、
作品集も2冊買い、ほくほく顔でルーヴル美術館を後にしたのであった。
さて・・・結局予定より長くいてしまった。
9:55のバスには乗れないから、やっぱり10:25か。
出発2時間前にギリだな。
ま・・・独り旅ですから何とでも・・・って、あれ?
何で皆様まだここに? 合流できてちょっぴり嬉しいあたり、まだまだ我輩は捨て切れていないな。
空港へ行き、タックスフリーの手続きも無事に完了。
懸念されたオーバーブッキングもなく、いよいよ帰国となった。
当機はまもなく・・・。
はぁ・・・帰国か。
ベタな旅行の割には色々あって楽しめた。
これだから旅はやめられぬ。
皆様も一度、フライトのディレイやキャンセル、ミストランジットを経験なさるとよろしかろう。
きっとそこで頑張ってる自分がいとおしく、好きになるに違いない。
さって・・・次はどこに行こうかのう。
<完>
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