3 Gen-

翌朝。

5:00起床。また目覚ましかけ忘れた。

今日は朝から予約があるから、早めに動きださないと・・・

Zzz・・・。

をぉう。

6:00やんけ。

ゲタップオレ!!

顔を洗って、フロントでクロワッサンとカプチーノをいただき、まずは大聖堂へ。

大聖堂の前に建つ騎馬像は、ドナテッロのガッラメラータ将軍の騎馬像で、

ドナテッロの作品の中でも有名なものだそうだ。

朝早くから、ミサに参加する人が集まってくる。

こういうのって無宗教な人間から見ると、すっごいなぁと思ってしまうのである。

では中へ・・・うお。

これはまた素晴らしい。

群青の下地に星をちりばめた天井は、まるで星空のよう。

礼拝堂にそれぞれ描かれている絵も実に色鮮やか。

キリストの生涯を彫りこんだ祭壇は残念ながら修復中だったが、さすがイタリア一の聖地だけはある。

そして、ミサで歌われている歌。

The First Noel。
↑和題「牧人羊を」 検索して聞いてごらん。知ってる人多いでしょ

とても上手くて、澄んだ声に少々鳥肌が立ってしまったぞ。

しばしミサの空気を味わい、駅の方に歩きだす。

ホントはトラム(路面電車)を使うと早そうだけど、とりあえず歩いてみる。

町はこんな感じ。
 
 

目当ては、スクロヴェーニ礼拝堂

このへんだけ何だかアリエナイ雪の積もりよう。

我輩の滞在中だけでいいので、降らないで下さい。

ネット予約をしてきたけど、ここは予約はいらないかもしれないな。

9:00からの見学は我輩のみ。

まず15分DVDを見ながら温度調整をし、残りの15分で見学する。

中はこんなん。 


↑写真はいずれも大塚国際美術館。再現度高すぎでした。

壁中にジォットのフレスコ画が描かれている。

テーマはキリストとマリアの生涯。

ね、キリストの生涯を知っておくと、楽しめると思うでしょ?

ヨーロッパで我輩のように絵画や教会巡りをするなら、知っておくと全然違うのだから。

15分は意外と長く、監視の人にしっかり見張られて、息が詰まりながら見学した。

ついでだし、隣接の博物館も見ていく。

やたら順路に厳しく、あっち行けこっち行きと喧しい。

何だかどの部屋に入ってもしっかり監視されるし、あんまりゆっくり見れる感じではなかったな。

予想以上に広く、思わぬ時間を要してしまったので、急いでホテルに戻ってチェックアウト。

毎度のことながら朝からせわしいな・・・。

実はホテルの近くにトラムの駅があることを発見していたので、

時間は際どいが、トラムで駅へ向かう。

毎度タクシーでは味気ないからね。

っと、その前に、最後にもう一度だけ大聖堂を拝んでと・・・

他のアングルはないのかと?

この眺めが一番ドッカリして良いんだよ。

トラムは最初乗り方がよく分からなかったが、停留所の自販機で切符を買って乗るだけ。

朝早くからかなり遅くまで運転しているので、これに乗らない手はない。

昨日もこれでホテルまで移動すれば良かったと非常に後悔しているぐらいなのだ。

乗り心地も快適である。

10分ちょっとでパドヴァ駅に到着。

11:12発の特急でヴェネツィアへ。

ヴェネツィアまでは約30分。

今日はヴェネツィアに行くかどうするか非常に迷った1日。

前回行ってるし、別に改めて行きたいところが山ほどあるわけではない。

それに、数日前にはアクア・アルタ(高潮)で町が沈んだ映像を見たばかり。

アッシジやウルビーノへ行くかどうかで最後まで悩み、でもやっぱりもう一度行くかと電車に乗ったのだ。

む、ヴェネツィアの町が見えてきた

・・・。

こういうのが見えるとテンション上がっちゃうのは悪いクセか?(苦笑)

ヴェネツィア・サンタルチア駅に降り立ち、ヴァポレット(水上バス)でサン・マルコ広場近くのホテルへ行く。

町のど真ん中にあるグランドカナル(大運河)をノンビリ行くつもりが、

船を間違ってしまい、思いっきり海側に出てしまった。

波が高いし
  吹き付ける風が冷た過ぎるッ!!

ガチガチガチガチ(T_T)

うぅぅぅ寒すぎる・・・。

写真でも撮って気を紛らわせないと、寒さと眠気で逝ってしまいそうになる。

寝るなオレ!!頑張れ!!

しかも思った以上に遠回りで、寒い上に時間をロスしてイラつくという最悪な展開。

ようやくサン・マルコ広場着いたが、我輩が行きたい駅は、さらにひとつ運河側。

どうせ駅前まで循環なんだろうと乗り続けていたら折り返してまた海側へ。

何でやねんと!(怒)

次の駅で降りてまた折り返し、サン・マルコ広場で下船。

ちぃぃっ予定より遅くなったわ!!

広場の船着場から少し歩きつつ、2年半ぶりのサンマルコ教会を眺めると・・・

どこもかしこも改修中ではないか!

写真を撮りたくて来た人間に、これは厳しい仕打ち。

とりあえずホテルに荷物を置いて、サン・マルコ大聖堂に行ってみる。

陽が高い内に見所だけ見てしまおうという算段だ。

大聖堂の中ってこれだけしか見るところないんだっけか?

何となくもうちょっと立派だった気がしてたんだが・・・記憶に残ってないわけだ。

まぁ中は良いとして・・・外は何度見ても思いっきり改修中だな。

全世界の観光名所の改修状況をお知らせするホムペって無いものだろうか。

一昨年のベルンもそうだが、ピンポイント狙い撃ちで行って、改修中だと真剣に泣ける。

大聖堂の後に行ったアカデミア橋からの眺めも、どこもかしこも改修中だし、

リアルト橋からの景色は逆光で真っ黒。

・・・何だかつまらんぞオイ。

「キャラベル」というレストランの看板に無意味に反応しながら

憤懣やるかたなく、リアルト橋のたもとで昼飯。

パスタにカフェモカをオーダー。

こんな感じで実に良い雰囲気だと思うでしょ?

それがこの運河、

たまにドブクサイにほひが漂うのだ。

まさにこんな感じ

うまくいかんもんよのぅと思いながらパスタを待っていると、

頼みもしないサラダが出てきた。

これはいくらか最初に教えてくれないクセに、口をつけると金を盗られるサラダ。

まぁしかし野菜を全く食ってないことだし、食ってしまう。

・・・が、予想以上に高かった。

何でパスタと1ユーロしか違わないんだよ。

シメて33ユーロ。

5000円近い昼飯になってしまった。

50ユーロ札を崩したかったので、会計で53ユーロ払う。

「これにはサービスが含まれていない」

偽「あっそう」

「これにはチップが含まれていない。心付け」

誰だ、心付けなんて日本語を教えたヤツは。

渋々1ユーロだけ払ってやる。

不満があるのか?

怒るぞ??

何事もやっぱり雰囲気だけで選んではイカンな。

大事なところで甘いこの性分、直したい。

若干高すぎた昼飯に怒りを覚えつつ、街歩きを開始。

サンティッシマ・ジョヴァンニ・エ・パオロ教会でやはり宗教画を拝見してから、
 

いよいよヴェネツィアへ来た重要な目的の1つ、

カルパッチョの「聖ゲオルギウスの竜退治」の連画を見るべく、スキアヴォーニ信者会へ。

ウネウネと曲がりくねる路地を道に迷って戻ったりしながら右へ左へ進み・・・。


ナニーッ休みだとぉっ!!??

アホかーッ!!!(T_T)

しかも何なんこの思いつきみたいな張り紙ッ!!!

この絵を見に来たのは、ヴェネツィアへ来た中でも結構なウェートを占めるんだぞ?

コンチキショーッ!!

もうマジでこんなに外ればかりだと悲しさを超えて怒りしかない。

夕暮れなずむヴェネツィアの片隅で、イラつく旅人、約一名。

イライライラ。(#-_-)

しかしイラついている場合ではない。

見れるものは見ておかないと。

ファサードのゲオルギウスに別れを告げ、

サン・ザッカリア教会で絵画を見た後で思いついた。

せっかく来たのだ。

1枚ぐらいしっかり撮っておくべし。

リアルト橋へ行き、パチリ。

ありきたりだが、結構うまく撮れたかな?

なぜかいつも、疲れてくると写真が左に少し傾く。

水平レベルアイテムを使ったのになぁ。

ち。

おっと、時間がギリギリになってきた。

何とかアカデミア美術館だけは見学したい。

美術館そのものは前回見たから良いとして、

きっとアカデミア美術館だけでなく、ヴェネツィア一帯の絵を集めた、

何かしらの作品集があるはずだ!
↑目的が画集収集になってきてる気がする・・・。

急いで船乗り場に行くと、

18:00を過ぎると各駅停車のヴァポレットしか来ないことが今になって判明。

オイオイ、ちゃんと間に合うのか!?!?

かなり焦ったが、何とか切符販売終了15分前に間に合った。

ここには2日の受胎告知の例で紹介した、ジョヴァンニ・ベリーニの受胎告知など

がある。

この受胎告知が好きなのは、

他にも色んなガブリエルがいるけど、

何だかこのガブリエルの絵と、構図が好きだから。

切符販売終了15分前とはいえ、入ってしまえば1時間近く見る時間がある。

ゴリッと見学し、無事に作品集もゲット。

カルパッチョの連画と時間が無くて行けなかったティントレットの作品は、作品集だけで我慢することとなった。

くぅ~っ見たかった。(T_T)

何にしても、これにてヴェネツィア観光終了。

昨日に比べたら全然歩いていないのに、非常に疲れた。

3日目だからな・・・。

こいつもいつものことだけど、足の裏がいよいよ悲鳴を上げ始めている。

我輩の60キロ弱の体重で足の裏が押し潰されてきている気がする。
↑帰国後量ったら、歩き過ぎとメシの食わなさ過ぎ(?)で3キロ痩せてた。(嬉)

ティンバーカントリーの靴裏がゴッツイ靴ですらこうなるのだから、

履くのが楽なだけのスニーカーで来なくて良かったと、自分のナイス判断を思い出す瞬間だ。

クリスマスの残り香漂う路地を

サン・マルコ広場まで靴をバッタンバッタン言わせながら歩く。
                                  ↑もう痛くて痛くてこうなっちゃうのだ。(笑)

広場で写真を撮って(このために、近くのホテルをとったのだ)、ディナーとする。

昼飯のことがあるからな。

テキトーにならず、しっかりと見定めて狙い撃たねばならん。

終わり良ければ全て良し。

1日のシメは最重要なのだ。

厳選に厳選を重ね、

マクドの誘惑を逃れて選んだのは、広場近くの日本語メニューのあるレストラン。

食いたいものが食えるから、日本語メニューが非常に重要であることは、

スイス以来もう何度も何度も書いてきた通り。

美味しいペペロンチーノに野菜スープ、カプチーノで20ユーロ。

そうだよな、こんなもんだよ。

やはり雰囲気だけで選んではならん。

しっかり胸に刻み、ブラブラとウインドーショッピングをしながら

朝のヴァポレットの時間を確認し、就寝となった。

明日も早起きせねばならんか。

我輩は苦行しに来てるのか?

Zzz・・・

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