31 Dec- というわけで、今回の行き先はパリ経由のイタリアである。 4年前と行程は逆回りだが、行くところはほとんど同じ。 前回取りこぼした名所を拾う旅。 同じ国には二度行かない!を標榜する我輩としては、屈辱的な旅である。 いや、パリ行きの飛行機の空きを見つけてから色々検討を始めて、 ホントはロシアかイェルサレムか北欧へ行こうと思っていたのですよ。 しかしですな、ロシアやイェルサレムは少々お高かったのと、 北欧は冬期はオーロラは見えるけど、有名なところは結構閉鎖されていた。 それにノルウェーに見てみたい町がいくつもあって、 日数的に町を見るとオーロラ見れるチャンスは一晩だけになってしまう。 それではどっち付かずになって失敗する可能性が高い。 じゃあ旅行自体やめとくか? いや、パリ行きの安い航空券が取れるというのに、やめる手はない。 じゃあパリと近郊の国へ行こう。 そうだ、イタリィの取りこぼした町と、「アレ」を見に行こう!! っと、今回の行き先は決まったのである。 航空券を押さえた時点では、まだ「アレ」の予約ができず、随分な賭けになったわけだが、 最終的には全て完璧に押さえることができた。 それに今、出発間際時点では、ロシアは世界的経済の低迷から雇用状況が急激に悪化。 中央アジアの労働者が対象ではあるらしいが、 外国人排斥運動が過激化しており、多数の死者が出ている。 そしてイェルサレムはガザ地区への空爆でおおよそ平穏に旅ができる環境とは思えず、 結果的にはイタリィで良かったのではないかという流れになった。 相変わらずノラクラとした準備の悪さで、出発前日に詰め込み詰め込み。 慣れ・・・かいな。 以前ほどの緊張感が無いので、荷物を忘れているんじゃないかという懸念がつきまとい、 何度もトランクを開け閉めして出発。 そう、今回は相当に買い物を予定しており、いつものリュックではなくスーツケースを持ち出すことにしたのだ。 爆睡の末に関空に到着。 さすがに大晦日に出発する人は少ないと見え、出国ゲートはガラガラ。 いつものように、お願いしま~すとパスポートを出す。 我輩には密かに目標がある。 2003年、スペインへ行った時のこと。 オランダはアムステルダムのスキポール空港での入国審査の際、 係員が適当に開いたページにバスンッとスタンプを押したのだ。 それまで使ってきたページをすっ飛ばして・・・。 それ以来、その飛ばされたページを、いつか埋められる日を信じて出国・入国審査を受けてきたのだ。 ページを変えてくれればいいのに、小さな小さなスペースにスタンプを押され、苦笑したこともあった。 マチュピチュでパスポートにスタンプを押した時も、わざわざその飛ばされたページには押さなかった。 しかしいよいよ、もうそこにしか押せないようになっていたのだ。 さぁ、今までの空白のページを埋める時が来たんだ! ズバッと押してくれ!! しかし・・・。 だがしかし。 期待の係員は、マチュピチュの次のページにスタンプを押してくれた。 何で??(T_T) あまりのショックに絶句しつつも、 思っていたよりスムースに手続きが終わり、無駄に時間を余すことになってしまった。 ま、バタつくよりは良いか。 む・・・。 諸外国もこの表示は見習った方が良いな。
な~んて思いながら、ゆったりといつものスタバで出陣式を執り行う。
さ~行くべ。 今日の飛行機はエールフランス。 通は「エアフラ」と略すらしいが、恥ずかしくてそんなこと言えない。 乗るのは2回目だ。 わざわざワンワールドグループにこだわったのには訳があって、 今回のフライトで、マイレージがガッツリ貯まって、北米にタダで行けるようになるのだ! ぐふふ。 旅は飛行機のチョイスから始まっているのだよ諸君。 空きが無くて何度かスターアライアンスに乗って後悔した我輩が言おう。 グループは集中して乗るのが正解であると! 分かったかな? なわけで、エールフランスAF291便に搭乗。 2008年のラストフライトだ。 行くぞ年越しパリ!
機内ではDSをやっては寝に寝て、 日本時間の年明けはこの通り空の上。 パリに着いたのは、日本時間で25:04、現地時間で17:04だった。 さて、急がねばならない。 今日はやる事が山ほどあるのだ。 駆け足で入国手続きを済ませ、バス乗り場へ。 エールフランスバスで、凱旋門へ向かう。 ホテルは凱旋門から徒歩2分。 もちろんコレは、年越し騒ぎを見越してのチョイスだ。 しかしバスは「混んでるから」という理由で凱旋門まで行かなかった。 チ、我輩の完璧な作戦が早くも崩れてしまったか。 ところが、タクシーを乗り継ぐと凱旋門前は全然混んでいなかった。 この怠慢バスめ!! すぐにホテルにチェックインし、5分で出発。 まずはルーヴル美術館。 今日は水曜日だから、22:00まで開いているはずなのだ! 1日・・・1分・・・1秒だって無駄にしてなるものか! 地下鉄は大晦日ってことで、何とフリー。 切符売場で「フリー!?」 って驚いて周りに笑われてしまった。 人が集まる書き入れ時に、潔いフリー。 日本の交通機関も勉強していただきたいものである。 最寄り駅で飛び降り、ピラミッド型の入口へダッシュ!! ・・・しかし。 だがしかし。 入ろうとしたまさにその時、クローズの看板が立てられた。 なんてこったい!!(T_T) 今日は19:00までだったのか!! そうだよなぁ・・・。 まさか大晦日に22:00までやってるわけないよな・・・。 分かっちゃあいたんだが、それでもね。 この壁を隔てた向こう側にミロのヴィーナスがあると思えばさ、 遥々来たのに、何とかならないのかよと悲しくなるのであった。 ルーヴルでの一番の目的はね、ガイドブック。 ゴツイ作品集を買いたかったのよ。 前回ケチってショボイのを買い、帰国してから後悔したのだ。 今回は思い残すことなく、至る所の美術館でイカツイ作品集を買えるように、 わざわざスーツケースで来たのさ。 お店だけでもと思っていたのだが、まぁしかし悲しんでいても仕方ない。 窓越しに彫刻を眺め、 セーヌ川にそって歩いてみる。 オルセー美術館やらを横目に見ながらコンコルド広場へ。 すると、丁度20:00になって、エッフェル塔が光りだしたので、コレ幸いと写真撮影。 そのままブラブラとコンコルド広場を歩く。 シャンゼリゼ大通りにはだいぶ人が集まってきている。 といってもまだ20:00。 4時間も新年を待つわけにもいかん。 っていうか、寒くてじっとしておれん。 せっかくだから、名所のイルミネーションを見に行ってみる。
こ~んな感じだ。
で、22:00になった。
そろそろシャンゼリゼ大通りに行ってみよう。 ニューヨークのタイムズスクウェア、ロンドンのトラファルガー広場、そしてパリのシャンゼリゼ。
いずれも名立たる新年のスポット。
イタリア観光なのに、わざわざ今夜をパリでストップしたのは、
ルーヴルの作品集もさることながら、シャンゼリゼで新年を迎えたいというミーハーな下心があったからだ。
我輩だって、たまにはお騒ぎに参加したいのよ。
地下鉄もなかなかに混みあってきて、なかには騒がしい連中もいる。
ニイちゃん半ケツになって何してんだ。
もうかなり飲んでる輩も多そうだ。
一旦ホテルで手袋を取ってきて、凱旋門前の交差点へ。
昨年はアクロポリスの丘、今年は凱旋門を見ながら年を明かすことに決めた。
ちなみに、一番良いのはコンコルド広場らしいよ。
エッフェル塔近くで上がる花火が見えるんだとさ。
今夜は天気が悪くて、エッフェル塔はあまり見えなかったから、我輩は凱旋門をチョイスしたけどね。
まだ1時間あるが、人々はシャンペン片手に続々と集結。
そして我輩は、とてつもなく眠かった。
寒さと眠気で何度も何度も膝カックンになりながら、新年を待つ。
寒いよ。
凍るって。
みんな元気だなぁっ・・・ていうか、花火を顔の上でやると危ないよ。
そして・・・。
ホーンが鳴り、花火が上がり、歓声とともに2009年が明けた。
ひぃ~ぃ ひゃっほ~ぅいっ!!
A happy new year!!
イエーッ!!
・・・って騒いでいるのは周りの人。
我輩は心静やかに年を明かしたのだった。
フランスの皆様は年を明かしてシャンペンの杯を交わしたらさっさとお帰りになるようで、
我輩もさっさと帰路につく。
人口密集率300%の道を押し合いへし合い、近くのホテルまで帰るのもひと苦労。
部屋に着いて、ベッドに横になった途端に大爆睡であった。
Zzz・・・ |