-15 Aug

3:00起床。

うげー!

出発する時間じゃないか!

目覚まし鳴ってないだろ!!

慌てて荷物をまとめて出発。

今日はまずトスカーナの朝日を撮って、シエナ→サンジミニャーノ→フィレンツェ→サンマリノと回る。

走行距離がエグいのが心配だ。

どんどん車を走らせて行く。

む、イタリアの高速道路は有料なのか。

チケットを取ってハイウェイを北へ。

すると、走行車線を走る我輩を、

みんながパッシングして煽りながら追い抜いていく。

何なんだ。

いや、実は走ってるのは追い越し車線とかじゃなくて走行車線なのに。

抜くときにはパッシングするのがイタリアのマナーなのか?

そして制限速度は何キロなんだ。

どこにも書いてねぇ。

何だか地球の歩き方で130キロと読んだ気がするので、100キロちょっと出して走っていく。

まず目指すトスカーナの田舎町Ascianoまでは220キロ。

朝になる前にたどり着いて丘の上に広がる星景も撮ってやろうという目論見だったのに、

寝坊でパーだ。

クソ。

一生懸命走らせても眠気はくるし、距離が短くなるわけでもない。

結局たどり着いたのは日の出まで1時間を切ったぐらいの時間だった。

有名なところなので、我輩のほかにも撮ってる人がいた。

それでも日本のように三脚がズラリなんてことはない。

海外の撮影は場所取りがいらないのが最高に良い。

日本の写真ブームはちょっと異常だと思うね。

特にSNSの類は。

ところで、この車、ライト暗すぎるんじゃないの?

ハイビームも固定できないから、左手でハイビームのレバー持ちっきりで疲れたぞ。

んー・・・おや、このダイヤルは・・・。

はっ。

まさかずっと無灯火だったか?

だからあんなにパッシングされてたの?

・・・分かんねーよそんなの。

日が出てしばらく撮ったあとで、シエナへ。

フィレンツェと並ぶ、トスカーナを代表する町だ。

3回目のイタリアにして、今回初めて訪れることになった。

町の北にあるパーキングに停めてエスカレーターで町に入っていくと、

路地には何だか人がウジャウジャいる。

まだ8:30なのにコレって何?

観光地過ぎるだろ。

と、思いきや、人々は何やら統一したスカーフを巻いている。

何だ何だと歩いていると、歌ってる人たちや馬もいる。

これはもしやお祭りか?

さらに歩いていくと、町を代表する建物、プッブリコ宮に面したカンポ広場に、

馬場のようなものができている。

んー、先を急ぐのだが、コレはコレで見てみたい。

だって馬だぜ!?

コレはどう見ても町の地区対抗馬レースだな!

というわけで、少し見学。

そうこうしてるうちに馬場は出口がなくなり、見るしかなくなった。

幸い9:30には衣装を着飾ったジョッキーがまたがり、馬が出てきた。

よしよし。

場所もしっかり確保して準備完了。

レーススタート!

十分撮れると思ったら、500分の1では全然被写体ブレしててダメだった。

ショック。

こういうの、まだ慣れてないス。

馬祭りは赤と黄色のスカーフの所が勝った。

↑たまにはオシャレに仕上げてみたぜ!これは狙って撮ったけど、馬が横向いちゃったわ。

まーそうだろうな。

応援も統一されてて、ジョッキーもこの人だけ本気やもん。

勝つべくして勝った感じだった。

大聖堂も見所の1つではあるが、見学は昼から。

さすがに昼までは待てないので、諦めて先へ進む。

次はサンジミニャーノという町。

行ってみると、駐車場は大混雑。

コレは無理。

やむなしだ。

遠景で上手く撮れる場所がないか探してみると、

少し離れたところから良い感じに収めることができた。

この町は塔が何本も建ち並ぶ変わった町だ。

ただ、清水の舞台は行ってみたら見えないのと同じ!

遠くから見るのが良いの!

ってことで、コレでおしまい。

ホントはちょっと見てみたかったけどな。

町の周囲はトスカーナの丘が広がり、なかなかに画になる。

この町は夜撮りに来たら凄いんじゃないの?

丘の家が黄色く光って塔もライトアップされて、

まるで魔法の町的なモノを想像してしまうのだけど。

実際は知らんけど、いつかチャレンジしてみたいものだな。

こういうイメージを持って撮影するのって大事だと思うね。

トスカーナの丘を撮り撮り、フィレンツェへ。

何回来るんだという話だが、やっぱり近くまで来たら寄りたいじゃない。

ミケランジェロ広場に車を停め、中心地へ。

前回はもう10年近く前か。

美術館をメチャクチャに回った旅だったな。

あのとき買ったガイドブック、あんまり読んでないけど。

駐車場は3時間しか停められないのと、そんなにフィレンツェに時間はかけられない。

鐘楼に上って、今の最新機材で街の写真を撮って帰るとしよう。

クソ暑い中を並ぶことしばらく、老いを感じながら急いで上り、

さー撮るぞ!と思いきや。

何この金網。

え、こんなだったっけ!?

いくら最新機材で臨もうが、金網の目より大きなレンズではどないもならんがな!!

残念だ。

もうフィレンツェには本当に来るまい。

ファンタレモンを一気飲みして体力回復したら、最後の目的地、サンマリノへ向かう。

そういえばナビを借りてたな、と電源を入れて走ってみるとピーピーやかましい。

画面には

「固定式レーダーまで数百メートル」

とな。

へ?

そして警告板があって、カメラらしきもの・・・。

え、コレ、オービスだったのか!?

今朝から相当無視してたけど!

そして今のところ50キロ!?

アカン・・・。

コレは何個か間違いなくやっちまってる。

ひーん。(T_T)

せっかく金払って借りてるんだから、点けておけば良かった。

テンションだだ下がりでも走行距離は変わらない。

フィレンツェからサンマリノまでは山を迂回するようにぐるーりと回り込む。

260キロ。

遠いなー。

このハイウェイは新しいようで、借りたカーナビには入ってない。

前にも書いたけど、Googlemapは海外地図ならオフライン地図がダウンロードできるので、

ダウンロードしてくれば、日本語で案内してくれるし使いやすいし良いこと多いぞ。

その代わり、オービスの場所は教えてくれないがな!(T_T)

暑すぎるので、車のエアコンがパワー不足だ。

SAみたいなところでコーラを買ってガンガン飲みながら走っていくと、

遠くに山が見え始めた。

サンマリノは周囲をイタリアに囲まれた、山の上に要塞がある小国家。

ハイウェイを下りたらどんどん山を登っていき、

ラッキーなことに一番頂上のパーキングへ、サッと停めることができた。

なかなかに坂だらけなので、下の方の駐車場だと大変だった。

ありがたい!

早速チェックイン。

ホテルも山のてっぺんにある。

眺めはストリート側で良くないが、この立地と風呂トイレが全部整ってるのに格安。

ホテル「ラロッカ」、ぶっちぎりにオススメである。

さて、サンマリノには3つの塔があり、まず一番近場の塔に登ってみる。

ほう、良い景色じゃないか。

それにこちらから見る中央の塔はなかなか画になる。

夜はここで星景撮影だ!

と、策に溺れた我輩は、いい加減運転しすぎで疲れたので、夕景を撮ってメシ。

パン・・・というより小さなピザとパスタを食い、

出てきたワインを全て飲み干し、マジにクラクラする頭で先ほどの撮影ポイントへ。

が、しかし!

真ん中の塔を照らすライトが明るすぎて、星なんて撮れやせん。

↑ライティングが厳しすぎる!!そしてコレを撮ってる我輩は足元フラフラ。

惜しい!

惜しいぞサンマリノ!

オレはここでこの旅最高の写真を撮るつもりだったのに!

と、心で大きく叫びながら、
(もしかしたらいくらかは口に出したかもしれん)

本気で酔っぱらった偽スナフキンは、

ホテルに戻るや爆睡してしまったのだった。

Zzz・・・

本日の走行距離 641キロ。

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第一話 アドリア海の真珠  第二話 クリッパーを追って

第三話 二度目のローマ  第四話 トスカーナ!

第五話 ヨーロッパで一番美しい村  第六話 本当に大好きヴェネツィア

第七話 63ヶ国目スロヴェニア

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